大会第9日〜デイセッション
男子シングルス4回戦

(ロシア)
(スペイン)
解説:柳 恵誌郎 実況:河路 直樹
勝利後の敬礼がトレードマークのユーズニーは、ATPツアー通算6勝のうちハードコート3勝、クレー2勝、カーペット1勝。さらにダブルスでも複数回優勝しているオールラウンドプレーヤーだ。3回戦で長身ジョン・イズナーの弾丸サーブを跳ね返し、全米では4強入りした06年以来となる4回戦進出を果たした。その06年の全米4回戦で6-2、6-0、6-1と圧勝を収めた相手がなんとロブレド。だがそれ以前の2回の対戦ではユーズニーが負けており、相性は何とも言えない。
一方、これまで6度の全米4回戦敗退を経験しているロブレドにとってはここが鬼門。今大会では2回戦と3回戦でいずれも相手の途中棄権と、運に恵まれた感もある。この試合の後はユーズニーの敬礼をまた見ることになるか…?
大会第9日〜デイセッション
女子シングルス準々決勝

(イタリア)
(アメリカ)
解説:坂本 正秀 実況:鍋島 昭茂
実力者が揃った女子シングルスのボトムハーフ。スキアボーネは今年の全仏オープン優勝ですっかり自信をつけており、ビーナスの7戦全勝という過去の対戦記録は参考にならないだろう。
ビーナスには、妹セレナの欠場もあり最低でもベスト4まで駒を進めたいとの思いがある。俊足シャハール・ペールとの激しい打ち合いとなった4回戦でエンジンがかかり、「タフな試合は大歓迎。もっとタフになってもよかった」と、00年&01年で全米連覇を達成した時の実感を思い出したようだ。
対するスキアボーネも目下絶好調。日本女子の若手No.1、森田あゆみを6-1、6-0と一蹴して始まった今大会。3回戦では第29シードのアローナ・ボンダレンコを6-1、7-5。4回戦でも第20シードのアナスタシア・パブリウチェンコワを6-3、6-0と寄せつけていない。ビーナスのパワーに対し、自慢の脚力と技術による勝負ができれば面白くなる。
大会第9日〜ナイトセッション
女子シングルス準々決勝戦

(オーストラリア)
(ベルギー)
解説:神尾 米 実況:木村 季康
ストーサーは強豪エレナ・デメンティエワとの4回戦、ファイナルセット4本のマッチポイントを凌いで勝ち上がってきた。昨年の大阪でシングルスにおけるWTAツアー初優勝を飾ってから、今年の全仏オープン準優勝の快進撃がマグレでなかったことをしっかり証明した。
全米ベスト4進出をかけた相手、前年覇者クライシュテルスは手強い。4回戦でアナ・イバノビッチの執拗なリターン攻撃にも動じず、強烈ショットを浴びせわずか59分で勝利。盤石のディフェンディング・チャンピオンに対し、パワーだけでなく技巧派でもあるストーサーはどうにかリズムをかき回して長期戦に持ち込みたいところ。
気になるのは、2日前のデメンティエワ戦で深夜2時まで競り合った疲れだ。今年から女子もナイトセッションの最終試合に入ることになったのだが、大会6日目にナイトセッション最終試合を戦い2日後の4回戦で敗退した25歳のスベトラーナ・クズネツォワがその影響を口にしていた。26歳のストーサーは果たして…?
大会第9日〜ナイトセッション
男子シングルス4回戦

(スペイン)
(スペイン)
解説:坂本 真一 実況:久保田 光彦
ナダルは全米オープン初優勝と、それに伴う生涯グランドスラムの偉業まであと4勝。今年の全米はスペイン勢の活躍が目立ち、ベスト16に6人が残った。その中の4人が同じ山に集まったことでナダルはこの4回戦でロペスに勝っても、続く準々決勝ではフェルナンド・ベルダスコ対ダビド・フェレール戦の勝者と当たり、スペイン勢相手の連戦となる。
ロペスはナダルとの対戦成績で2勝5敗と負け越しているが、今年6月のAEGON選手権では当時全仏優勝も含め24連勝中だったナダルを7-6、6-4のストレートで撃破。スペイン選手としては珍しくハードコートが得意で、サーブ・アンド・ボレーなどの展開も上手い。かつて海外遠征で同じ釜の飯を食ったナダルの手の内も知り尽くしている。ただし、ロペスはウィンブルドンでのベスト8がグランドスラム最高成績。実績ではナダルの足元にも及ばない。