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愛’S EYE WOWOWテニス・スペシャルコメンテーターの杉山愛が、 世界を舞台に戦ってきた経験を基に、 試合を分けたポイント分析から、 テニスを通じて得たさまざまな知識・経験まで、 独自の視点を披露する!

杉山愛 オリジナルコラム 【愛'S EYE】

第134回 選手がコートに持ち込むバッグの中味って?

着替え、サプリメント、そして、注意点を書き込んだノート


 前回は選手がコートに持ち込むラケットについて書きました。では、ラケットのほかに、選手のバッグにはどんなものが入っているのでしょうか。

 バッグに入れるものは選手それぞれ少しずつ違いますが、必ず持っていくものは着替えですね。

 センターコートで試合をする時はロッカールームを着替えに使えるので、予備のウエアもロッカーに置いておくのですが、外のコートで試合をするときは着替えにはコート近くのトイレなどを使うので、ロッカーに置いておくわけにはいきません。私は汗かきだったので、夏なら着替えを2着ずつバッグに入れて持っていきました。リストバンドや靴下は、チェンジエンドのときにいつでも着替えられるように多めに持っていきました。

 そのほかにはサプリメント類です。塩分補給のためにスポーツドリンクに加えて痙攣を防ぐもの、アミノ酸をとって体の回復を助けるもの、エネルギー補給ができるゼリー類などです。

 あと、私は自分のチェックポイントや注意点を普段からノートに書き込んでいたのですが、試合の時もこの小さなノートを持ち込んでいました。「こういう点に注意したらよくなった」というようなことが書いてあるので、試合中にもそれを見てチェックしていました。

 試合では、テンパってしまったり、予期せぬ精神状態になることもあるので、いつも当たり前のようにやっていることや普段から気をつけていることを、フッと忘れてしまったり抜かしてしまったり、ということがあるんです。そこで、「お守り」がわりというか、それを見ることで気持ちと頭を落ち着かせて冷静にプレーができるように、確認事項をノートに書いておきました。

 選手というのは、試合中、自分のテニスを見つめ直そうという時に、そういうものがあったほうが冷静になれるのです。

 どの選手も、ノートやメモに書いておくのはすごく基本的なことです。「そんなこと、わざわざ書かなくても忘れないでしょ」というようなことを書いています。そのノートを見たら、みなさんも「そんなの当たり前じゃない」と思うかもしれません。でも、ノートに書いてあるのはそういうことばかりです。

 それくらい、選手にとって基本とか基礎は大切なものです。そして、浮かれてしまったり緊張してしまったりして、そんな大事なこと、基本的なことを忘れてしまう場所がコートなのです。

 選手はそれだけのプレッシャーと戦っています。だから、ノートやメモが必要になるのです。

 次回は、そのノートの内容について書いてみます。

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杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム62大会連続出場のギネス記録を持つ。

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