愛’S EYE WOWOWテニス・スペシャルコメンテーターの杉山愛が、 世界を舞台に戦ってきた経験を基に、 試合を分けたポイント分析から、 テニスを通じて得たさまざまな知識・経験まで、 独自の視点を披露する!
杉山愛 オリジナルコラム 【愛'S EYE】
第82回 マイケル・チャンとの思い出
マイケルは、本当の妹のように私の面倒を見てくれました
写真:AP/アフロ
彼のひたむきなプレーと、絶対にあきらめない強い気持ち、どんなボールでも追いかけるプレースタイルは私も大好きでした。
身長の高くない選手が世界で戦うときに持っていなくてはいけないもの、脚力であったり、強い気持ち、ひたむきなプレー、スマートさ(賢さ)というのを全部兼ね備えていて、常にフル活用していたと思います。
私も、身長が高くない分、元気がなかったら絶対に戦えないと思っていました。身長の低い選手、そんなにパワーがあるわけではない選手は、パワープレーヤーを上回る何かを見出さなくてはいけない。そこで彼は、強い気持ちと頭脳プレー、相手をよく研究することに活路を見つけたのだと思います。
1本たりともあきらめたり、気を抜いて「ふーっ」となっているところを思い出せないし、想像もできないくらいです。常に前向きに戦う姿勢は、いつまでも人の記憶に残るものだと思います。
昨年のチャリティイベント、ドリームテニスARIAKE(東京)では、言葉だけでなく、ジェスチャーだったり体で表現するマイケルのユーモアが皆さんに十分伝わったと思います。とにかく人を楽しませる術を知っている人ですね。選手の頃はひたむきなプレーで感動させ、あのような場所ではショーマンシップを発揮する。自分が何をやらなくてはいけないかというのがよく分かっているのです。すごくサービス精神旺盛で、ひとことで言って、プロフェッショナルだなと感じました。
イベントが終わってからマイケルや修造さんなど、みんなでごはんを食べにいったのですが、そこでは、選手のときには見られなかったお茶目さと、すごくリラックスしたジェントルマンの一面を見ることができました。奥さんとのなれそめの話も聞けました。マイケルの一目惚れだったそうです。彼は「こんなに、この人のろけるのか」っていうくらいの愛妻家です。私も結構のろける方なのですが、その比ではなくて、びっくりしました。子供さんにも深い愛情を注いでいるようですね。
- 杉山 愛
- 生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム62大会連続出場のギネス記録を持つ。
