大会第4日
男子シングルス2回戦

(フランス)
(アメリカ)
解説:坂本 真一 実況:吉崎 仁康
シャルディは23歳でフランス期待の星。強烈なサーブを武器に、昨年急成長してツアー初優勝から世界ランクを31位まで上げた。今季前半なかなか勝てずランキングを下げたが、夏以降に調子を上げ、マスターズ1000のトロントではマルコス・バグダティス(キプロス)、フェルナンド・ベルダスコ(スペイン)、ニコライ・ダビデンコ(ロシア)を倒してベスト8に入っている。
俳優志望という甘いマスクの人気者。同じフランスのエドゥアール・ロジェ バセランを倒しての2回戦進出だが、ロディックには昨年のウィンブルドン1回戦で敗れている。
そのロディックは8月に単核症と診断され、全米も2回戦で敗れて、以来1か月ぶりの出場だ。初戦の伊藤龍馬にもやや手こずり、試合数が欲しいとエントリーしたダブルスは1回戦敗退。厳しい戦いになるかもしれない。
大会第4日
男子シングルス2回戦

(オーストリア)
(セルビア)
解説:坂本 正秀 実況:河路 直樹
2日前まで日本でほとんど知られていなかった名前も、今や多くのテニスファンに聞き覚えがあるだろう。
1回戦で日本の錦織圭を退けたトロイツキ、次の相手は全仏ベスト4のメルツァーだ。過去3度の対戦はメルツァーの全勝だが、一つは途中棄権、一つはウィンブルドンでのフルセットの大接戦とくれば、ここはどう転ぶかまったくわからない。
ところでダブルスのディフェンディング・チャンピオンでもあるメルツァーは、今年はウィンブルドン・ダブルスの優勝などでツアーファイナルズの出場資格をすでに得ているが、シングルスでも出場の可能性がまだある。男子20年ぶりとなる単複出場を果たすためには今大会での好成績が必至。モチベーションは十分だ。
大会第4日
男子シングルス2回戦

(フランス)
(イタリア)
解説:土橋 登志久 実況:吉崎 仁康
伸びた髪をドレッドにし、カラーも黒くして少しイメージチェンジしたモンフィス。1回戦では添田相手に苦戦した上、試合後はベンチに倒れ込むほど疲れていて心配されたが、翌日はダブルスもプレーしたし(敗れたが……)、会場内の撮影会イベントにも参加していたから2回戦に支障はなさそうだ。
初出場のセッピは、ツアー優勝もなく、グランドスラムでも3回戦を突破したことがないが、07年から3年連続トップ50でシーズンを終えるなどコンスタントな戦いぶりが不気味でもある。
しぶといストローク戦になりそうだ。対戦成績はモンフィスの2勝だが、今年2月のマルセイユではタイブレーク2つが絡むフルセットの接戦。モンフィスは好調時のスピードを取り戻したい。
大会第4日
男子シングルス2回戦

(スペイン)
(カナダ)
解説:岩渕 聡 実況:鍋島 昭茂
中一日空けて登場のナダル。速いサーフェスに慣れることが一番の課題だが、日曜日の初練習から4日経ち、そろそろリズムに乗ってくる頃か。
2回戦で迎えるのは予選上がりのラオニック。今大会最年少の19歳で、先週のクアラルンプールでも予選を突破し、準々決勝まで進んだ勢いは侮れない。今年3月に425位だった世界ランクを半年で200位まで上げ、1回戦でも70位のフローラン・セラ(フランス)を破った。ナダルが警戒心を強める理由はそれだけではない。8月にトロント大会のダブルスで敗れているのだ。話題を呼んだジョコビッチとの“ドリームペア”だったにもかかわらず、まさかの1回戦負けを喫した相手がラオニックとバセック・ポスピショルの無名のカナダペアだった。
意外にも、ナダルの雪辱がかかった試合である。