マイアミ・ヒートは現地15日、オフシーズンの人事的な決断の第1弾として、ポイントガードのマリオ・チャルマーズにクオリファイング・オファーを提示した。これによりチャルマーズは制限付きフリーエージェント（FA）となる。チャルマーズが他チームからオファーを受けても、ヒートは他チームに提示されたものと同額の契約を提示すれば、優先的に契約を結ぶことができる。

　今季の年俸が84万7000ドル（約6900万円）だったチャルマーズには、FA交渉が解禁になれば多くの球団から声がかかると見られているが、本人はヒート残留を希望しているという。

　今週はじめに行われたシーズン最後のミーティングの後でエリック・スポールストラHCは、「チャルマーズは成長を見せており、それがチームの刺激になっている」とコメント。さらに「彼には先発も任せられるし、控え選手としてもフィットする。エネルギッシュで、試合の流れを変えることができる選手だ」と、チャルマーズを称賛している。

　2008年ドラフト2巡目34位でNBA入りしたチャルマーズは3年間ヒートでプレーし、レギュラーシーズン通算で1試合平均7.9得点、3.7アシスト。プレイオフでは8.1得点、2.7アシストという成績を残している。ダラス・マーベリックスに敗れた今年のファイナルでは劇的なスリーポイントを何度も沈めるなど、平均11.8得点でドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュ、レブロン・ジェームスのビッグ3に続くチーム4番目の得点源として貢献した。

　なお、ヒートは現在、来季の契約を延長することのできるオプションを保有しているジドリューナス・イルガウスカス、エディ・ハウス、ジェームス・ジョーンズ3選手の決断を待っている状態だが、その期限は現行労使協定が有効な6月30日までと時間が迫っている。FA交渉が解禁となる7月1日からロックアウトに突入する可能性もあり、その場合は新労使協定が施行されるまで契約は結べないことになる。(STATS-AP)

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