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ファイナル決着、そして暗雲漂うオフシーズンへ
2011-06-14

 激戦に次ぐ激戦の末、ダラス・マーベリックスがマイアミ・ヒートを4勝2敗で撃破して初優勝を遂げたNBAファイナル。第6戦の視聴率が、第6戦の中では今世紀最高の15%を記録するなど、歴史に残る劇的なファイナルになった。しかし、その余韻も覚めやらない中、NBAは暗く澱んだ難題に挑まなくてはならない。もつれにもつれている労使交渉の決着がそれだ。

 NBAの現在の労使協定は、現地6月30日で終了する。新たな労使協定が結ばれなければ、リーグはロックアウトに突入し、あらゆるリーグの動きが停止することになる。NBAでは、シカゴ・ブルズが3連覇を遂げた直後の1999年にロックアウトが起こり、シーズン開幕が翌年2月に持ち越された結果、リーグの収入が激減した上にNBA人気そのものも低迷したという苦い過去がある。

 NBA選手会の顧問弁護士を務めるジェフリー・キースラー氏はファイナル終了後、「これまで見たこともないような素晴らしい試合で、視聴率も素晴らしく、大変エキサイティングだった。なのに、オーナーたちはこの素晴らしいゲームを壊そうとしている。選手たちは、ただプレーしたいだけなんだ」とオーナー側を攻撃した。

 オーナー側が求めている条件は、チームの総年俸制限額(サラリーキャップ)の超過に例外を認めないとする“ハードキャップ制”の導入と、現在はリーグの収益の57%に設定されているサラリーキャップのパーセンテージ引き下げだ。現在、NBAではサラリーキャップを超えた場合の選手契約の条件として様々な例外条項があり、ほとんどのチームがサラリーキャップを超過している現状がある。

 NBAコミッショナーのデイビッド・スターン氏は「この協定をまとめるのに、新たな催促をする気はない」と気長に構える姿勢を見せている。ファイナルでの高視聴率がリーグ側の姿勢を変えさせる効果はないようで、NBAは各局と放映権契約をかわす中で、視聴者数の多寡による料金の変動を設定していない。

 今週、オーナー側と選手会は2回に渡るミーティングを予定している。その後も頻繁なディスカッションを望んでいるとのことだ。そして、月末までに双方が歩み寄らない限り、10年前の悪夢が再現されてしまうことになる。

 NBAのある選手の代理人はこうも述べている。「私が考えるシナリオでは、まずは選手側が犠牲を覚悟しないといけないと思う。そうすれば、最後にはオーナー側も多少の犠牲を甘受するはずだ」果たして、そのような形で労使協定は順調に推移するのか。残された時間は少ない。(STATS-AP)

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