ドキュメンタリーの面白さは、そのテーマの選び方にある。
ノンフィクションWは、腕のある料理人が最高の食材を見抜くように、
毎回、独自のテーマが描かれる。だから、作り手の想いが伝わって来るのだ。
僕はいつもノンフィクションWを観ながら、心の中で会話をしている。
カウンター越しに料理人と話しているかのように・・・。
ノンフィクションWは誰かの体温を感じる番組である。
ノンフィクションWは先を見据えた着眼点と徹底した取材力と長過ぎない尺が魅力に思います。
例えば「若松孝二監督」のドキュメントは今思うととても貴重な映像になり
「スケッチトラベル」における二年前の宮崎駿氏のイラストは、
現在の『風立ちぬ』に繋がっていたり、それぞれ見直したくなる奥深さがある。
観終わったら通過しがちなドキュメンタリーと言う枠で、これだけ残り、
振り返らせられるのは作り手の方々の高い意識と発想 惜しみない行動力が成せる技だと思います
ノンフィクションWを支える気鋭なクリエイター達が今度は何をどう切り取りどう発信するのか?
それが楽しみでならない。これからも期待してます。
華やかな舞台の傍らに、また別の物語がある。
膨大なNGフィルムに記録された「喜劇王」チャップリンの苦闘、
「セックスシンボル」モンロー最後の肉声、
ランジェリー姿で走る女子フットボーラーたちの青春、
フィリピンの国民的英雄マニー・パッキャオのラスト・ラウンド——
「ノンフィクションW」で見るあまりに人間的ないくつもの事実は、
ときに映画以上に映画的なのです。