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みどころ・試合内容 / 2011年7月3日放送

みどころ・試合結果

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7月3日放送

[191ch][HV][生]7月3日(日) 午前5:00

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<独占生中継>エキサイトマッチスペシャル
ヘビー級3団体王座統一戦!W・クリチコvsD・ヘイ

WBA・IBF・WBO世界ヘビー級王座統一戦

ウラディミール・クリチコ

IBF・WBO世界ヘビー級チャンピオン

ウラディミール・クリチコ

(ウクライナ)

デビッド・ヘイ

WBA世界ヘビー級チャンピオン

デビッド・ヘイ

(イギリス)

  • みどころ

紆余曲折のすえ実現する因縁対決
鋼鉄の拳が炸裂か、ヘイのスピードが凌駕か

いよいよ待ちに待ったヘビー級王座の統一戦が実現する。本来ならばこの両者、2年前の6月20日にドイツで拳を交えるはずだった。IBF・WBO王者のクリチコにヘイが挑戦するかたちで一度は試合がセットされていたのだ。保持していたクルーザー級3団体の王座を返上して最重量級に転向したヘイは、挑戦を前にクリチコ兄弟を散々こき下ろし、度を越した挑発Tシャツまでつくったほどだった。
ところが試合17日前になってヘイが背中の痛みを訴え延期を申し出たため、両陣営の溝はさらに深まってしまった。2~3週間の延期でリセットを希望するヘイ陣営と、期日を変えずに相手を変えて防衛戦を履行するとしたクリチコ陣営。結局、クリチコはWBA"休養王者"ルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン)を迎えて防衛戦を行い、9回終了TKO勝ちを収めている。
これを受けヘイはウラディミールの兄でWBC王者のビタリ・クリチコに照準を移し、挑戦を申し込んだが交渉は不成立。するとヘイはWBA王者ニコライ・ワルーエフ(ロシア)に標的を変え、09年11月に挑戦。この試合で僅差ながら判定勝ちを収め、2階級制覇を達成するとともにクリチコ兄弟と同じ地位につくことに成功した。こうしてクリチコ兄弟とヘイの並走時代が到来したのである。
その後も両陣営は牽制し合いながらも根気強く対戦交渉を継続し、この春、ようやく交渉は成立した。そんな折りクリチコが4月30日に予定されたディレック・チソラ(イギリス)との防衛戦を負傷のためキャンセル。そのため、ヘイ陣営は「弟が試合に出られないときは兄のビタリが代役として対戦すること」という条件をつけたほどだ。交渉の最大のネックになっていた報酬条件も、ヘイが要求した両者同額をクリチコ側が受け入れたと伝えられる。敵地での試合、相手陣営が仕切るイベントということを考えれば、ヘイにとっては譲れない一線だったのだろう。
複雑な経緯を辿ったすえに陽の目を見ることになった統一戦だけに、両陣営の感情はいつも以上に高ぶっている。「クリチコ兄弟こそヘビー級を堕落させた張本人だ。ジャブを突きまくって逃げるボクシングをしていたのではファンが呆れて離れていってしまう。いまこそヘビー級には俺みたいにエキサイティングなファイトをする選手が必要なんだ」とヘイが吼えれば、クリチコも黙ってはいない。
「これまで私は49人を倒してきたが、(58戦55勝49KO3敗)ヘイは区切りの50人目のKOリストに載ることになる。今回、私は早いラウンドでのKOを狙わず、たっぷりと苦痛を味わわせたうえで終盤に倒すつもりだ」
試合決定が報じられた直後からオッズ(賭け率)は2対1でクリチコ有利が続いたが、ここにきてその差は若干開き、5対2から13対5となっている(6月27日現在)。クリチコはIBF世界クルーザー級王者スティーブ・カニンガム(アメリカ)らを相手にオーストリアでトレーニングをこなしてきたが、そこでの好調が伝えられたことが影響しているらしい。
クリチコが200センチの長身と206センチのリーチを生かして慎重にジャブを突きながら試合を組み立てれば、その予想どおりの結果になる可能性は高いはずだ。WBA王者の耐久力を考えると、クリチコ本人が予告する終盤を待たずに試合は終わることになるだろう。
その一方、ヘイのスピードと強打が5年以上も続いたクリチコ第2次政権に終止符を打つ可能性もある。そのためにはヘイは相手のジャブをかい潜らなければならない。あるいは目まぐるしく前後左右に動いて的を絞らせず、揺さぶったうえで鋭く飛び込む必要があるだろう。特に序盤の戦い方が重要になるはずだ。
クリチコが約84パーセント、ヘイが約88パーセントとともに高いKO率を誇る強打者だけに、KO決着は必至だ。さらに焦点を絞るならば、3ラウンドまでは絶対に目を離してはなるまい。なにしろクリチコが28、ヘイも16の序盤(3ラウンド以内)のKO勝ちを記録しているのである。
どちらがどんなかたちで因縁に決着をつけるのか。ドイツ・ハンブルク、アイエムテック・アレーナのリングに注目したい。

Written by ボクシングライター原功

ビタリ・クリチコ

ビタリ・クリチコ

ヘビー級トップ戦線の現状

WBA:デビッド・ヘイ(イギリス)
WBC:ビタリ・クリチコ(ウクライナ)
IBF:ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
WBO:ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)

この1年半、クリチコ兄弟とヘイの並走が続いてきた。ヘイは元王者ジョン・ルイス(アメリカ)、五輪金のオードリー・ハリソン(イギリス)を圧倒して2連続KO防衛。ビタリ・クリチコは6度の防衛、ウラディミール・クリチコは9度の防衛(WBOは5度)を重ねている。今回の一戦を経てクリチコ兄弟の統一天下が訪れるのか、それともヘイが3団体統一王者としてビタリに圧力をかける展開になるのか。
ランカー陣はWBC、WBO1位のトマス・アダメク(ポーランド)をはじめWBA1位のルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン)、 全勝の五輪金メダリスト、アレクサンデル・ポベトキン(ロシア) ら欧州、旧ソ連勢が目立つ。台風の目になりそうなのがサミュエル・ピーター(ナイジェリア)を倒したロバート・エレニアス(フィンランド)だ。好戦的な長身強打者で、すでにIBFとWBOでは上位に名を連ねている。
相変わらず生きのいいアメリカ勢が皆無の状態が続いているのが寂しい。IBF1位のエディ・チャンバース(アメリカ)、WBC2位のクリス・アレオーラ(アメリカ)には、もうひと暴れを期待したい。