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みどころ・試合内容 / 2011年4月11日放送

みどころ・試合結果

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4月11日放送

[191ch][HV]4月11日(月) よる8:00 [191ch][再]4月15日(金) 午前11:00

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“驚異の男”マルチネス、全勝王者ジンジルクと激突!

ミドル級12回戦

セルヒオ・マルチネス

元2階級制覇チャンピオン

セルヒオ・マルチネス

(アルゼンチン)

WBO世界S・ウェルター級チャンピオン

セルゲイ・ジンジルク

(ウクライナ)

  • みどころ

驚異の男 VS レイザー
充実のマルチネスに死角なし?

昨年はマルチネスにとって最高の年といえた。4月にケリー・パブリック(アメリカ)に完勝してWBC・WBO世界ミドル級タイトルを獲得。S・ウェルター級と合わせて2階級制覇を成し遂げた。11月には宿敵ポール・ウィリアムス(アメリカ)との再戦では強烈な左を決めて戦慄的な2回KO勝ち、1年前の雪辱を果たしている。前年が不可解かつ不運な引き分け(カーミット・シントロン戦)、微妙な判定負け(ウィリアムス戦)と武運に見放されていただけに溜飲の下げたことだろう。
ウィリアムスとの再戦後、マルチネス陣営は「マニー・パッキャオと戦えるならば(ミドル級下限の)155ポンドまで下げてもいい」と対戦を迫ったが、色よい返事はもらえなかった。そのため今回のジンジルク戦が実現したという経緯がある。
マルチネスは36歳になったが、まさに充実期を迎えた感がある。まめにアングルを探りながらサウスポーからスピードある右ジャブを飛ばし、左に繋げるボクシングはテクニカルでパワーも十分。20代後半から30代前半にかけてスペインやイギリスで戦うなど経験値も高く、ここにきてすべてが好転しているといえる。
今回の試合に備えて1月中旬からカリフォルニア州で集中トレーニングに入り、オースティン・トラウト(現WBA世界S・ウェルター級王者)、ジンジルクと戦った経験も持つ元王者ダニエル・サントス(プエルトリコ)、さらにS・ライト級の世界ランカー、ビクトル・マヌエル・カージョ(ドミニカ共和国)らとスパーリングを重ねてきた。「最高の環境で最高のトレーニングを積むことができた。パートナーたちには感謝している。試合では私がパウンド・フォー・パウンドの最強であることを証明したい」と話している。
 一方のジンジルクは、05年12月にサントスから奪ったWBO世界S・ウェルター級タイトルを5年間に6度防衛中の技巧派サウスポー。96年のアトランタ・オリンピックに出場するなどアマチュアで220戦して195勝(敗北数、引き分け数は不明)をあげた兵だ。183センチの長身と188センチの恵まれたリーチを生かして正確な右ジャブを丹念に突くボクシングを旨としている。37戦全勝(23KO)とパンチ力も侮れない。現にサントス戦では8回に鮮烈な右カウンターを決めてダウンを奪ってもいる。
しかし、この3年間でリングに上がったのは昨年5月のダニエル・ドーソン(オーストラリア)戦だけと、試合枯れの状態が続いており、その点が少々心配ではある。
試合はWBCの「ダイヤモンドベルト」争奪戦として12回戦で行われる。これはWBCミドル級“名誉チャンピオン”のマルチネスに最大限の敬意を払ったものといえる。ちなみに、金をベースにしたベルトには598個のダイヤモンドと196個のエメラルドなどが散りばめられており、生産コストは約50万ドル(約4200万円)とか。
サウスポー同士、しかもともに右ジャブを得意としているだけにまずは序盤のジャブの刺し合いに注目したい。ここでマルチネスが勝るようだと勝負は終盤を待たずに決する可能性が高い。ウィリアムスを失神させた左が今回も猛威を振るうことになるだろう。
しかし、ジンジルクが右の刺し合いを制するようだと勝負の行方は混沌としそうだ。両者の右ジャブに注目したい。

Written by ボクシングライター原功

ディミトリー・ピログ

ディミトリー・ピログ

ミドル級トップ戦線の現状

WBAスーパー:フェリックス・シュトルム(ドイツ)
WBA:ゲナディ・ゴロフキン(カザフスタン)
WBA暫定:ハッサン・ヌダム・ヌジカム(カメルーン)
WBC:セバスチャン・ズビック(ドイツ)
IBF:セバスチャン・シルベスター(ドイツ)
WBO:ディミトリー・ピログ(ロシア)

誰もが認めるミドル級の主マルチネスが“名誉チャンピオン”に昇格したため、チャンピオンたちの顔ぶれはやや地味目となった。また、ヘビー級と同様にアメリカにタイトル保持者がいないという憂うべき現象が起こってもいる。
実績ではフェリックス・シュトルム(ドイツ)が抜き出ているが、戦線の核というには存在感がもうひとつ。同様のことはハッサン・ヌダム・ヌジカム(カメルーン)やセバスチャン・ズビック、セバスチャン・シルベスターのドイツ勢にもいえる。
むしろここは、20戦全勝(17KO)のゲナディ・ゴロフキン(カザフスタン)、18戦全勝(14KO)のディミトリー・ピログ(ロシア)の潜在能力の方を買いたい。
このほかランカーでは、6月にズビックへの挑戦が決まったフリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)、5月にシルベスターに挑む元シドニー五輪戦士ダニエル・ギール(オーストラリア)、さらに21戦全勝(16KO)のサウスポー、24歳のフェルナンド・ゲレロ(アメリカ)、そして長身サウスポーのアンディー・リー(アイルランド)、クレイグ・マクイワン(イギリス)に注目したい。

ミドル級10回戦

WBA世界ミドル級5位

アンディー・リー

(アイルランド)

WBO世界ミドル級12位

クレイグ・マクイワン

(イギリス)

  • みどころ

好戦派アイリッシュ VS 19戦全勝のホープ
トップ戦線浮上をかけたホープ対決

ミドル級のWBA5位にランクされるリー(26歳、25戦24勝18KO1敗)と、WBO12位に名を連ねるマクイワン(28歳、19戦全勝10KO)のホープ対決。勝者が上位に割り込み、敗者は大きく後退することになる。
 リーはアイルランド人の両親のもとイギリスで生まれたが、のちに祖国に移り住み、現在はアメリカのミシガン州に居を構えている。8歳のときにボクシングを始め、02年のジュニア世界選手権準優勝、03年の世界選手権にも出場経験を持つ。特筆すべきはアイルランド代表として出場した04年のアテネ・オリンピックで、1回戦でアルフレド・アングロ(メキシコ)に38対23のポイント勝ちを収めている点だろう。ちなみに2回戦でハッサン・ヌダム・ヌジカム(カメルーン)と27対27のタイスコアながら敗退している。
 かつてのクロンクジムの総帥エマニュエル・スチュワート氏とマネージャー&トレーナー契約を結び、06年にプロ転向を果たしている。
 対するマクイワンは7歳のときに父親の指導でボクシングを始め、アマチュアでは376戦(勝敗数は不明)もこなした。スコットランドのタイトルを何度も獲得し、国際大会出場の経験を持っているという。
 プロ転向は、リーから半年遅れの06年9月。初陣はマルコ・アントニオ・バレラ(メキシコ)対リカルド・フアレス(アメリカ)Ⅱの前座だった。
マクイワンはこれまで一度カナダで戦った以外はすべてアメリカのリングに上がっている。シェーン・モズリー(アメリカ)対ルイス・コラーゾ(アメリカ)、バーナード・ホプキンス(アメリカ)対ロイ・ジョーンズ(アメリカ)Ⅱなどの前座にも出場しているが、これはマクイワンがゴールデン・ボーイ・プロモーションズ(GBP)の契約選手で、前途が嘱望されているからに他ならない。
 生きのいい長身のサウスポー同士の対決だけに、拮抗した内容のラウンドが続く可能性が高い。上位進出をかけたエリート対決は終盤まで目が離せない展開になりそうだ。

Written by ボクシングライター原功