物語の舞台は、食い逃げ犯たちに悩まされるというおかしな一軒のファミリーレストラン。
元陸上界のエース・川谷省吾は、ひょんなことから食い逃げを捕まえる “食い逃げキラー”としてスカウトされる。
食い逃げ撲滅に命を懸ける “バイトリーダー”、
バツイチ子持ちの“天然パートスタッフ”、
毎回サラダバーだけを注文する “謎の食い逃げ犯”。
個性豊かなキャラクターたちと向き合う中で、
省吾は自分の人生に足りなかったものに
気付いていく…。
食い逃げ犯と “食い逃げキラー” の狭い路地を縦横無尽に駆け巡る
ダイナミックなアクションチェイスバトルからも目が離せない。
アクションシーンの撮影に向けて青柳は目下陸上トレーニング中!

食い逃げを実際に目撃したのは、2015年夏のことです。レジで会計を待っていたそのお客さんは店員が来ないのに業を煮やし、店を出ていきました。「ワンオペレーションVS食い逃げ犯!?」向かいの席から一部始終を見ていた私は興奮していました。
出入り口のピンポンピンポンというセンサー音が試合開始を告げるゴングの音に聞こえたほどです。
しかし、やってきた店員に慌てる様子はありません。「またか」「しょうがない」みたいな顔で戻っていきました。
期待していたようなことは何も起こらず、がっかり…。調べてみたら“食い逃げ犯をなかったことにしている”のはあのお店に限ったことではなく、世の中全体だということを知りました。理由は、効率や採算、リスク管理など、色々です。
根が天邪鬼な私は、こう思いました。「だったら、みんなで食い逃げを追いかける話を作ってやる」
それがこの『食い逃げキラー』です。余談ですが、ここに至るまで私自身、何度か諦めて逃げ出しかけました。
無事、こうしてドラマ化を果たすことができたのは厳しくも温かく、追いかけてくださった周囲のみなさんのおかげです。
重ね重ねありがとうございます。
この物語が、窮屈な日常に笑いと興奮をもたらし閉塞感に少しでも風穴を空けてくれることを願っています。