―それは、世界最高峰の音楽賞―
グラミー賞とは、「The Recording Academy」が主催する、世界最高峰の音楽賞。第1回の授賞式は1959年。ちなみに当初は蓄音機(グラモフォン)にちなんで、「グラモフォン・アワード」と呼ばれていた。(その名残がグラミー賞のロゴや受賞者に渡されるトロフィーのデザインに残っている。ぜひ授賞式で注目を!)
―「主要4部門」をはじめとする80以上もの部門賞が―
音楽業界で目覚しい業績を挙げたクリエイターやアーティストに贈られるグラミー賞は、授賞式が行われる前年に米国内でリリースされた楽曲・アーティストを対象に選考される。米国内12州に支部がある 「The Recording Academy」の会員の投票によって選考され、第1回目でノミネート作品が選ばれ、第2回目で決定となる。 ノミネート、そして受賞の基準だが、決して販売部数や売上ランキングだけが指標になる訳ではなく、芸術的業績、技術的能力、および総合的に卓越した楽曲・人物が評価される。受賞部門はなんと80前後!(第60回は84カテゴリー)。なかでも『年間最優秀レコード』『年間最優秀アルバム』『年間最優秀楽曲』『最優秀新人賞』は、その年のムーブメントを表す「主要4部門」として大きな注目を集めている。» 詳しくはこちら
また、単に「楽曲」「アーティスト」というだけではなく、例えば映画のメインテーマ、ミュージカル・ナンバー、MV(ミュージック・ビデオ)、アーティストが発売したCDの特別限定BOXに至るまで、あらゆる「楽曲」「音楽に関わる人・物」を対象としている。誰かがどこかで自分の仕事や頑張りを見守ってくれているかのよう!?
―一夜限りの“特別すぎる”ライブ・パフォーマンスは必見!―
グラミー賞の授賞式は毎年2月に行われるが、今年は1月末に発表。その模様は米国三大ネットワーク局のひとつ、CBSを通じて全米を中心に世界各国に放映される。その式典のみどころはなんといっても、授賞式を華やかに彩るビッグアーティストたちによるライブ・パフォーマンス!授賞式だからこそ実現できる、超有名アーティストたちによる一夜限りのコラボレーション・パフォーマンスは超・必見!
第58回の授賞式ではレディー・ガガがデヴィッド・ボウイの追悼パフォーマンスをあたかも若き日のボウイばりにキメ、またモーターヘッドのレミー・キルミスターの急逝を追悼して、ハリウッド・ヴァンパイアーズ(ジョニー・デップ、アリス・クーパー、エアロスミスのジョー・ペリーによるスーパーバンド)がTV初パフォーマンスを披露。いずれも大きな話題となった。(※なお、ジョニー・デップとジョー・ペリーは、パフォーマンス後、WOWOWの現地スタジオにアポなしで飛び入り出演!松本孝弘との3ショットに驚いた方もいるのでは?)
第59回授賞式では、お腹の大きな妊婦姿のビヨンセが全身ゴールドの神々しい衣装で登場。双子の妊娠公表後初となる表舞台でパワフルなパフォーマンスを披露して、会場を溢れんばかりの愛で包み込んだ。さらに、大御所メタリカと大のヘヴィメタルファンであるレディー・ガガが新曲を披露するなど、この舞台でしか見られない超豪華コラボレーションが実現している。
―世界中の音楽界へ絶大な影響が―
第58回の授賞式のTV視聴者数は約2495万人、第59回は前年から約100万人以上アップとなるおよそ2600万人が視聴したと言われるグラミー賞授賞式。これだけの視聴者が観ている授賞式で楽曲が披露され、かつ表彰されるということは、すなわち、番組放映後のセールスへの影響も計り知れないものが…。さらに音楽業界に力を与えるきっかけにもなりえる祭典なのだ。
―音楽がもつ多様性と刹那を具現する「グラミー賞」―
昨今では、日本人のノミネート・受賞者も少なくない。過去には小澤征爾、坂本龍一、松本孝弘といった顔ぶれが受賞している。言葉の壁、国籍の壁、さらには人種の壁をも超えて、「音楽」というフィールドで高い評価を受ける日本人アーティストにも注目しつつ、年に一度の音楽の祭典を楽しんでもらいたい。