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【錦織圭レポート】「人生最高のテニス」でマスターズ初の決勝、トップ10入りも実現

2014/05/14

 ナダルとの決勝では無念の棄権となったものの、本物の強さを見せ付け、遂に念願のトップ10入りを果たした

ナダルとの決勝では無念の棄権となったものの、本物の強さを見せ付け、遂に念願のトップ10入りを果たした(写真提供:Getty Images)

 2週間前のバルセロナでの優勝で、「格上と一度も当たらなかったのだから順当な優勝」という見方をしていた人はいただろう。「運が良かった」と思った人もいたに違いない。その一方で、錦織のテニスを「トップ10と当たっても勝てるクオリティだった」と信じていた人は、今回、胸がすく思いだったに違いない。その目は正しかったのだから。

 トップ10のうち、手首故障のノバク・ジョコビッチと〝産休〟をとったロジャー・フェデラーの2人を除く8人が出場したマドリッド・マスターズ。第10シードの錦織は3回戦で第8シードのミロシュ・ラオニッチを7-6(5) 7-6(5)の接戦で下すと、準決勝では第5シードのダビド・フェレールを3時間の激闘の末、7-6(5) 5-7 6-3で退け、本物の勝負強さを見せた。なお、イバン・ドディグ(39位)との1回戦、ギジェルモ・ガルシア ロペス(38位)との2回戦、フェリシアーノロペス(29位)との準々決勝にいたってはまったく危なげなく、貫禄の勝利だった。ロペスに勝ったことでついに念願のトップ10入りを決め、フェレールに勝ってさらに9位へと上げることを確実にした。

 そんな錦織を祝福するような、あるいは試すような決勝の舞台が待っていた。錦織にとってはマスターズシリーズで初の決勝戦。相手は世界ナンバーワン、そして〝クレーコート・キング〟と呼ばれるラファエル・ナダルだ。過去の対戦成績は6戦全敗。スペインの地で相手がナダルとなれば、完全アウェーは避けられない。

 これだけの不利な条件が揃っていながら、錦織は落ち着いて早い段階でリズムをつかんだ。立ち上がりのゲームこそラブゲームでサービスキープを許し、続く自身のサービスゲームも0-30とリードされたが、連続失ポイントは6で止め、ここをキープすると、逆に第3ゲームでブレークに成功した。第5ゲームで2度目のブレーク。ナダル相手にストローク戦で主導権を握り、頭脳的なショットの組み立てでナダルを翻弄したのだ。それでもその強力なディフェンスから突破口を開くのがナダルだが、それを許さない決定打は圧巻だった。

 第2セットも錦織は手を緩めず、特にクロスからダウンザラインへの切り返しは見事だった。両サイドとも穴がなく、どちらからでもウィナーを奪う姿は現地で「まるでジョコビッチのようだ」と称えられた。

 一つあった心配事が、毎試合のように治療を受けていた腰の具合だ。前半のプレーからはまったく支障を感じさせなかったが、第2セット第7ゲームのあとトレーナーがやって来た。マッサージを受ける錦織の表情が時折歪んだが、問題がさらに悪化したのがその直後の第8ゲームだった。錦織のサービスゲーム、動きの逆をつかれたナダルのフォアに咄嗟に反応したため、患部が強く刺激されたようだった。15-40となり、いったんはデュースに戻したがフォアのミスが続いてブレークバックを許した。錦織の動きは明らかに鈍くなり、痛みで腰に力が入らないのか、恐怖で腰を思いきり使えないのか、とにかくその状態でナダルとの打ち合いに耐えられるはずがなかった。

 結局、4-2から1ゲームも取れずに7ゲーム連取を許して最終セット0-3となったところで棄権を申し入れた。

「人生で一番っていうくらいいいプレーができていた。痛みが出なければ勝てていたと思う」

 試合後、肩を落としながら英語のインタビューでそう答えた。本当に、ナダルからの初勝利が、マスターズシリーズ初タイトルが、もう手の届くところにあったのだ。

「残念な終わり方だったけど、勝ちは勝ちだ」と自身に言い聞かせるように語ったナダルも、それを感じていたのだろう。「勝利に値するのは我々ではなかった」と実際に口にしたのは、叔父でコーチのトニー・ナダルだったが。

 錦織は翌週のローマ・マスターズを欠場。ブラデントンの自宅に戻り、治療しながら全仏オープンに備えるという。最初にトップ10入りを目前にしてから1年近くが経った。時間が掛かった分、どこをとっても今の錦織は1年前よりも確実に強い。心身の回復力も、もちろんその中に含まれる。

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