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杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

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第311回 ウィンブルドンの見どころ②

2017/07/03

精神的充実が求められる錦織選手。

精神的充実が求められる錦織選手。(写真提供:Getty Images)

難しいサーフェス。錦織選手には一層の精神的充実が求められます

 今回は日本選手のウィンブルドンを展望します。芝というサーフェスは日本選手のプレースタイルに合っています。芝ではバウンドが速く、しかも低いので、足を細かく使い、「下から」ボールに入っていく、というプレーが求められます。体格のいい選手は低いボールに対処しにくいところもあるのですが、日本選手の多くは身長が低く、その分、下から入りやすいという利点が生まれてきます。また、足をしっかり使えることも芝に合っています。

 男子では、杉田祐一選手が前哨戦の一つ、英国・サービトンのチャレンジャー(下部大会)で優勝しました。クレーコートシーズンに大活躍し、全仏では冗談半分に「クレーコーター」と自称していましたが、実際、8強入りしたバルセロナ以降、大きな自信を手にしたと思います。全仏でも1回戦敗退ながら、いいテニスを見せてくれて、自分の実力がそこにあると確認できたことでしょう。
 フラット気味のボールと早いタイミング、展開の早さはグラスコートに合っています。優勝で気分をよくしていると思いますし、ウィンブルドンでも十分戦えると思います。

 前哨戦のハレで2回戦棄権に終わった錦織圭選手は不安をかかえてのウィンブルドンになりそうです。芝は、うまくいかないことが多いサーフェスとも言えます。ビッグサーバーにドカンとやられることも多いですし、イレギュラーバウンドなど運にも左右されます。ついてない、と感じることも多いでしょう。それだけに、なおさら「心をここに置いておく」ということをしてほしいと思います。 ポイントを積み重ねても、サーブ1本やビッグショットで簡単にひっくり返されてしまう。だからこそ、より精神的な充実が必要なのです。今の彼には、1ポイント1ポイントに集中すること、そこにエネルギーを注ぐことが一番必要です。そのエネルギー量も問われます。全仏ではラファエル・ナダル選手が優勝しましたが、1ポイントに使う集中力とエネルギー量は彼が世界一だと思います。それがグランドスラムを勝ち切るためには必要な要素であり、錦織選手にとってもそこが鍵を握ると思います。

 ダニエル太郎選手は予選開幕直前に本戦に繰り上がりました。芝ではより積極的なテニスが求められると思いますが、ダニエル選手なら対応してプレーしてくれることでしょう。

 女子は5人が本戦ダイレクトで出場します。土居美咲選手にとって、四大大会で一番、好成績を残しているのがウィンブルドン。昨年は当時第15シードだったカロリーナ・プリスコバ選手を破っています。左利きの選手は、芝では対戦する側も嫌なものですし、彼女の一発の力は芝で活きると思います。全仏ではケガもあって、自分自身納得できていない部分があったと思いますので、まずは万全のコンディションで戦えることが第一でしょう。

 大坂なおみ選手はビッグショットを持っていて、芝は特にそれが活きるサーフェスです。対戦相手にとってはその怖さは常にあるでしょう。
 昨年のグランドスラムデビューから2年目を迎え、他の選手も研究してくるでしょうし、大変な時期ではあると思います。とはいえ、彼女のチームは目先のことより、2、3年かけてトップで戦える選手を作るという方向で進んでいるようです。もちろん、結果が出ていないと精神的に乗っていけないので、前哨戦で結果を出して自信をつけることも大事ですが、少しずつ勝ち星を積み重ねていますので、手応えを持っての開幕になるでしょう。

 尾崎里紗選手は全仏でブシャールに対していいテニスをしましたね。彼女と穂積絵莉選手が全豪で四大大会にデビューすると、次の全仏では加藤未唯選手が本戦初出場というように、彼女たち94年世代は互いにいい刺激を与え合っています。日本女子全体の底上げにつながるでしょうし、あの雰囲気が私は好きですね。

 同じ94年生まれの日比野菜緒選手はシングルスではあまり結果が出ていませんが、様子を見る限り、元気そうに見えます。なかなか勝てないと自信が持てない部分もあるかもしれませんが、ダブルスが好調で全仏でも3回戦に進出しました。シングルスで結果が出なければダブルスで、というのは大事なことで、それがいつかいい方に働くと思います。

 奈良くるみ選手は全仏ではすごく表情がよかったのが印象的でした。去年のこの時期は苦しんでいる姿が見えたので、そこから成長した彼女がいたように思います。彼女は自分のテニスをしっかり持っていて、それをコンスタントに出す力が誰よりも高いと感じます。全仏では大会最年少、15歳のアマンダ・アニシモワに苦戦しましたが、奈良選手にはそこで自分が何をしなければいけないかが明確でした。芝でも、彼女のリズムのいいフットワークやショットの正確性が活きるでしょう。


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杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
グランドスラムダブルス最高成績:全豪準優勝(2009年)、ウィンブルドン優勝(2003年)、全仏優勝(2003年)、全米優勝(2000年)
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム連続出場の歴代2位記録(62大会・女子1位)を持つ。

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