メニューを開く

番組表

ご加入はこちら

Column コラム

杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

Column コラム

杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

第310回 ウィンブルドンの見どころ①

2017/06/29

ウィンブルドン優勝を目指すロジャー・フェデラー(写真提供:Getty Images)

クレーをすべてスキップし、芝に懸けるフェデラーに注目です

 2015年以降、全仏からウィンブルドン開幕までの間隔が2週間から3週間になりました。このエキストラウイークは選手にはすごく大きな1週間だと感じます。

 赤土から芝へとコートサーフェスがガラッと変わり、選手は大きなギャップを味わいます。私自身、全仏で2週目まで戦ったあとのグラスコートへの対応には、2週間では厳しいところもありました。芝は好きだったので、まだ対応しやすいほうではあったと思うのですが。
 それが1週間増えたことによって、気持ちの切り替え、リフレッシュもしやすくなったと思います。私もリズムをつかめないままクレーコートシーズンが終わってしまうこともありましたが、一度日本に帰ってリセットしたことで、芝ではガラッと変わった経験もあります。日本選手には、そんな調整の仕方もとりやすくなったと思われます。

 芝では作戦も少し変わってきます。ラリーが長くなる傾向のあるクレーに比べ、芝では攻撃的なテニスをどれだけ続けられるか、どれだけ相手にプレッシャーをかけられるかが重要です。フットワークも変わりますし、体勢も低くしなければならないなど、いろいろアジャストしていく必要があるので、1週間の余裕はありがたいはずです。
 芝の大会も少し増えましたね。ただ、芝には質のばらつきがあって、ウィンブルドンはイレギュラーバウンドのほとんどない素晴らしいコートですが、前哨戦ではイレギュラーが多いところもあって、調整してきたことが試合で崩れてしまう場合があります。そこで、インドアのハードコートでの練習で修正したり、トレーニングで修正したりということを行う場合があります。芝ではときに、そういう調整方法が必要です。

 さて、今大会の注目選手の筆頭はやはりロジャー・フェデラーでしょう。今年は四大大会の全仏を含むクレーコートシーズンをすべてスキップして、芝シーズンを迎えました。ウィンブルドンに懸け、エネルギーを注いで準備してきたのです。
 テニス史に残るレジェンドが、36歳を迎える年に、例年とは違う形で芝に挑戦するというのは興味深いですね、もちろん、優勝を狙っているのを感じます。全豪の優勝が大きな自信になったのでしょう。「まだまだやれる!」と。

 もちろん彼自身、常にそう信じてやってきたのですが、周囲に証明できたのも大きかったと思います。あのプレーを見て、「おっ!」と思わなかった選手はいなかったと思います。まだ、このレベルで、この素晴らしいテニスができる、そのことをほかの選手に知らしめたのです。選手たちはあらためてフェデラーの存在の大きさを感じ、これまでに増して脅威に感じていると思います。
 ツアーを回っていて面白いなと思ったのは、女王や勝ち続けているトップの選手が一度でも負けたり、「あれ?」というような試合をすると、ほかの選手が皆、「自分もチャンスだ」と感じることです。その逆もあって、「この選手は勢いあるな」と感じさせる選手がいると、実際に対戦していないのに「当たるの嫌だな」と思わせるのです。今のフェデラーがまさにそういう存在です。

 女子では今、一番勢いのあるのが、全仏で優勝したエレナ・オスタペンコですね。ウィンブルドンジュニアでも優勝していますが、彼女のテニスにはグラスコートも合っていると思います。
 全仏ではオスタペンコに準決勝で敗れたカロリーナ・プリスコバは近い将来、グランドスラムで優勝する選手だと思います。それが芝になるのか、ハードコートになるのか……。ともあれ、あのヒット力は才能と言うしかありません。精神力もあるし、経験も十分に積んでいます。今、最も充実した時間を過ごしている選手の一人です。

 全仏で四大大会に復帰したペトラ・クビトバも楽しみです。窃盗事件に巻き込まれて左手を負傷しましたが、こんなに早く戻ってこられてよかったですね。ローランギャロスで会うと、「わーッ」という感じで、こちらがびっくりするくらい、親しく接してくれました。大変な経験をしただけに、ツアーに戻った喜びを感じながら時間を過ごしているんだろうな、と思わされました。みんなが「ウェルカムバック!」と迎えてくれたこともうれしかったのだと思います。以前よりオーラを感じるというか、選手としても華やかさを感じました。
 気持ちの強さがあるからこそ、トラウマを乗り越えて、これだけ早く戻って来られたのだと思います。過去に2度優勝しているウィンブルドンでの活躍を期待しています。

「愛’s EYE」コラムテーマ募集中!
杉山愛さんに語ってもらいたい、こんな事を聞いてみたいテーマを、
コラムをご覧の皆様より大募集中!たくさんのご応募をお待ちしております!

応募はこちら
https://eq.wowow.co.jp/enq/ai_eye/

好評連載中の杉山愛オリジナルコラム「愛’s EYE」が、書き下ろしを加え書籍化!!
購入はこちらから>>

杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
グランドスラムダブルス最高成績:全豪準優勝(2009年)、ウィンブルドン優勝(2003年)、全仏優勝(2003年)、全米優勝(2000年)
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム連続出場の歴代2位記録(62大会・女子1位)を持つ。

新規ご加入はこちら e割 加入料なし!カンタン・おトク!
あなたも、お友達も視聴料1カ月無料
  • テレビでもオンデマンドを楽しもう!Google Chromecast対応
  • テニス総合サイト THE TENNIS DAILY
  • WOWOWテニス2017シーズン イメージソング 『TROPHY』 INABA / SALAS
  • 目指せ!サービスエース
  • 錦織圭公式サイト KEI NISHIKORI.COM
  • 大坂なおみ公式サイト
  • 国枝慎吾公式サイト
  • 奈良くるみ公式サイト Powered by TENNIS DAILY
  • クルム伊達公子公式サイト Powered by TENNIS DAILY
  • wowshop 新発売 大人気キャラクター テニス太郎 ぬいぐるみ・マスコット(ストラップ付き)
  • wowshop 全米オープンテニス2017観戦ツアー
  • wowshop 全豪オフィシャルグッズ販売中