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杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

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第247回 マレーの第一子誕生で考えたこと

2016/03/30

■ツアーもプライベートも人生の一部、どちらも大切。選手たちはそう考えています

 アンディ・マレーに第一子が誕生しました。彼は全豪オープンの期間中に奥さんが出産を迎えることになれば、試合を棄権して帰国すると発言していましたが、結局、決勝まで戦い抜いて帰国、奥さんの元で出産の日を迎えました。

 この件では「え? テニスは仕事なのに、奥さんの出産のために?」と思われた方も多かったことでしょう。海外では一般にプライベートライフを重視し、特に家族を大事にします。日本は逆に「仕事ファースト」の考え方が普通でしょう。ですから、もちろんケースバイケースではありますが、海外の人たちから見ればマレーの考え方は当然で、彼がもしトーナメントを優先すると発言したら、「え? 出産なのに帰らないの?」という声が挙がっていたかもしれません。

 私自身、選手より家族との時間を優先するコーチに驚いた記憶があります。シーズンは年末年始の時期に開幕するため、選手はクリスマスのお祝いもそこそこに始動します。ところがある年のシーズン初めの時期、一人の選手に「コーチは来ていないの?」と聞くと、「コーチは年末年始は家族と過ごすから、全豪で合流するのよ」という答えが返ってきました。

 シーズンの最初の大事な時期にこんな理由でコーチがいないというのは、日本人の感覚ではまさに衝撃でした。ツアーに出始めの頃でしたから、驚きもひとしおでした。でも、長くツアーで過ごすうちに、こういうことが当たり前と思えるようになっていきました。インターナショナルの感覚に順応していった、ということだと思います。

 今回のマレーの件も、仮に決勝進出が決まった時点で突然「帰る」となったら、ファンにも大会にもあまりにもダメージが大きいので、彼が本当にそう決断したかどうかはわかりません。ただ、彼にとって家族が増えるというのは人生で逃すことのできない瞬間なんだろうな、ということは私たちに伝わりました。彼がそれくらい人生を“家族ファースト”と考えていることを知り、その人柄も理解できたような気がしました。

 ナダルは「テニスは単なるゲーム」と何度かコメントしています。「人生ではもっと大切なものがある」と言うのです。ジョコビッチやフェデラーにもそういう趣旨の発言があります。彼らが言うと、この言葉が一段と意味深いものに感じられます。

 実際にトップの選手が奥さんの出産で四大大会を棄権した例はほとんどないと思います。それでも、選手によっては、出産を間近に控え、最初から大会に出ないという選択をしたケースがいくつかあったと記憶しています。

 女子選手は出産の当事者になるわけですから、結婚のタイミングは難しいですね。日本の女子選手では、ツアーを回りながら結婚する例は多くありません。ただ、海外の選手では、シーズンオフの間に、あるいはシーズン中の適当な時期に結婚式を挙げる例が時々あります。

 彼女たちはツアーもライフの一部ととらえ、その中に当然のようにプライベートも取り込んでいるのでしょう。そういう選択が、スムーズに、自然体でできているなという印象を受けます。好きな人と一緒にいることをツアー生活の外に置くのではなく、それを組み込んで、自分のライフをトータルで考えているのだと思います。

 振り返って、自分がそれができたかといえば、できなかっただろうなと思います。ツアーを回ることに大きなエネルギー量を費やし、また、それが自分の一番好きなことでプライオリティがそこにありましたから、その中でパートナーを見つけて結婚して、ということができたかと言えば、自分にはその余裕はありませんでした。

 私はお互いにサポートし合うのが結婚生活だと思っているのですが、現役選手であれば、パートナーにかなりサポートしてもらわなければ選手生活は成り立たないと思います。そのあたりの結婚についての考え方、価値観に関しても、海外と日本で少し違いがあるのかなと思います。

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杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
グランドスラムダブルス最高成績:全豪準優勝(2009年)、ウィンブルドン優勝(2003年)、全仏優勝(2003年)、全米優勝(2000年)
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム連続出場の歴代2位記録(62大会・女子1位)を持つ。

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