PO1回戦プレビュー／ロケッツとマブスがエースの復調に期待、ヒートは2連勝に意欲
NBAでは現地23日、プレーオフ1回戦（7回戦制）の試合が3試合行われる。以下は各試合のプレビュー。
【ウェスタン・カンファレンス】
■ポートランド・トレイルブレイザーズ（第5シード）対ヒューストン・ロケッツ（第4シード）
第1戦で延長戦の末に120対122でブレイザーズに敗れ、ホームコートでの勝利を手にできなかったロケッツ。第2戦で勝利するためのキーワードは、“ベター（より良く）”だ。エースのジェイムス・ハーデンはより良いプレーをする必要があり、チームはボールをより良く動かさなくてはならない。
主砲のハーデンは、第1戦で27得点を挙げたものの、20本のフィールドゴール（FG）に失敗。試合終了直前の正念場でも2本のシュートを外し、勝機を逸した。ハーデンは初戦を振り返り「ドライブもアタックもあまりしていなかったし、いまいちアグレッシブではなかった」とコメント。
シリーズイーブンをかけた第2戦に向け「自分がアタックモードになることで、アシストや簡単なイージーなレイアップなど色々なオフェンスの選択肢が広がると思うんだ。だからもっと積極的に攻めないといけない」と意気込みを語った。
今季のハーデンのFG試投数は平均16.5本。今後も同選手がシュート試投数を量産することを見越しているブレイザーズのゲームプランは、可能なかぎり難しいシュートを打たせることだ。
テリー・ストッツHCは「彼がシュートを打ち続けるからには、我々はそのシュートを難しくする必要がある」とコメント。「できるかぎりいい守備をし、試投数を制限したり、ファウルをしないようにゴールを守ったり、全ての対策を取らないといけない」と語った。
【ウェスタン・カンファレンス】
■ダラス・マーベリックス（第8シード）対サンアントニオ・スパーズ（第1シード）
マブスのダーク・ノビツキーは、スパーズに逆転を許した第1戦の第4Q、得意のスポットからのシュートに失敗。終盤には勝敗を左右する可能性のあったレイアップシュートをミスするなど、勝負所で精彩を欠いた。
フィールドゴール（FG）は14本中わずか4本の成功にとどまり、16年間のキャリアでプレーオフではワーストレベルの11得点に終わった。マブスがリーグ首位のスパーズ相手にアップセットを起こし、次のラウンドに進むにはエースの復調が不可欠だ。
控えガードながら初戦でチーム最多の19得点をマークしたデビン・ハリスは「ノビツキーのことは全く心配していない」と大黒柱を信頼。「彼がシュートを決めることは分かりきっていることだ」と第2戦での復調を予言した。
マブスに対し10連勝中のスパーズは、これまでどおりチーム全体でノビツキーを封じる作戦でくると見られる。ボリス・ディーオウとともにノビツキーの守備を任されているセンターのティアゴ・スプリッターは「ディフェンスでいい仕事をしたとしても、それでもシュートを決められてしまうときがある。そういう日は彼（ノビツキー）を封じるのは難しい。そうなったら、ボールがリングの中に落ちないように祈るしかない」と、相手のエースに対して慎重な姿勢を見せた。
【イースタン・カンファレンス】
■シャーロット・ボブキャッツ（第7シード）対マイアミ・ヒート（第2シード）
シャーロット・ボブキャッツは、88対99で敗れた第1戦でアル・ジェファーソンが左足を負傷。第2戦で巻き返しを図りたいところだが、現時点では大黒柱の出場が危ぶまれている。
ジェファーソンは第1Qに左足の足底筋膜を痛め、足を引きずりながら残りの3Qをプレーした。試合続投のために注射を2本打ち、試合後は固定用ブーツを着用。以降、チーム練習に参加できていない状態だ。
ジェファーソンは第2戦への出場を望んでいるものの、現時点での出場は未定。スティーブ・クリフォードHCは、ケガの回復にあてる時間をできるかぎり延ばすため、出場の可否はゲーム直前の痛みのレベルによって判断するコメント。試合当日の朝のシュート練習に参加できるかも分からないとし「固定用ブーツを脱いで、足に体重をかけてみないと何も分からない」と、現状を説明した。
一方、ホームでの2勝目を狙うリーグ王者のヒートは、ジェファーソンの出場にかかわらず、ゲームプランは今までと変わらないとしている。ただし、ケンバ・ウォーカーがさらにオフェンスに絡んでくると予想。ピック＆ロールなどを巧みに使い、ヒートにとって厄介な選手になると警戒している。（STATS-AP）
