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ルイス・エンリケ

【FOCUS02】クラシコの静と動

Text by 木村浩嗣

今回のクラシコには面白い対照がある。「“動”のバルセロナ」と「“静”のレアル・マドリード」の顔合わせだということだ。

“動”の象徴はルイス・エンリケ監督だ。

選手時代にレアル・マドリードからバルセロナへ禁断の移籍をした彼は、その気性の激しさでカリスマとなった。敵チームに所属したというネガティブな過去を剥き出しの反骨精神に変え、バルセロナファンの心を鷲づかみにした。その気性は監督になっても変わらず、1年目にはメッシと衝突したことすらある。だが、嵐を味方にするところが非凡なところだ。主役の座を譲る格好でメッシと和解すると猛烈なラストスパートで、チャンピオンズリーグ、リーガ、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)の3冠に輝いた。

今から振り返るとあのメッシとのトラブルはチームの団結力のために仕組まれたのではないか、とさえ思える。というのも今季も同じようなことをして成功しているからだ。

3月1日、パリ・サンジェルマン戦との大一番の1週間前という普通はやらないタイミングで、自ら「今季限りでの退任」を発表し、大逆転というチームのリアクションを引き出した。あの突然の発表はギャンブルだった。裏目に出れば選手の動揺を誘い、今頃は批判の集中豪雨にさらされクラシコどころではなかったかもしれない。

戦術面でも動いた。システムを[4-3-3]から[3-4-3]に変えメッシをサイドから内に入れてよりボールに絡ませることで、彼の貢献度をアップさせた。クラシコでも動くとすればルイス・エンリケだろう。システムはどうなるのか、MFは3人なのか4人なのか、メッシの配置はどうなるかは、最後まで謎なのに違いない。

賭けに勝った指揮官は、揉め事ばかりだったメディアとの対応の仕方も変え、今はどんな質問にも淡々と答えるようになった。今季限りという覚悟が雑念を取り払ったのだろうか。クラシコという最後の花道を前に、嵐の前の静けさが不気味である。

一方の“静”はジネディーヌ・ジダン監督である。

実は気性は激しい。選手時代にルイス・エンリケとやり合い、顔を手ではたいたこともあるし、あの2006年のFIFAワールドカップ決勝での頭突き事件もある。だが、昨年1月、前監督ベニテス解任という嵐の海に降り立った彼の態度は、怒りを爆発させた2、3の例外を除き、常に“静”であった。選手として超越していた彼は、まるで監督としても達観しているかのように悠然と構えた。

やたらシステムをいじるでもなく、選手の大きな入れ替えをするでもなく。結果が出せる[4-3-3]とベスト11が見つかるとそれを固定した。この安定感に選手は感謝した。前監督時代とほとんど変わっていないのに、気が付いたらチームは欧州の頂点に立っていた。

今季は3バックを試したこともある(失敗してすぐに元に戻した)し、ローテーションも積極的にやっている。だが、そのローテーションにすらパターンがあり、“実は何試合分も事前に用意されている”と噂されるほどだ。1月中旬コパ・デル・レイに敗退した際に一度危機を迎えているが、特別な手を打つでもなくいつの間にか脱していた。今回のクラシコにもいつも通りで臨むジダンからは、大一番という緊張感や覚悟は伝わって来ない。この点ルイス・エンリケとは対照的である。

こんな“動”と“静”の両監督を「支える」選手は、自慢の3トップではなく後方にいる。「支える」とは「チームとしてのあり様を支える」選手という意味。ともに超強力な3トップを擁することで避けられない守備の歪みを引き受ける、屋台骨の支柱というべき存在である。

“動”のルイス・エンリケの場合はイニエスタである。彼のダイナミズム抜きにはレアル・マドリードの圧力はかわし切れない。出し、動き、もらい、出し、動き、もらい。その連続でボールを持てない相手は攻撃力を無力化され、疲弊していく。「ボールがなければ攻められない」とヨハン・クライフの教えの正統な継承者である。

“静”のジダンの場合はセルヒオ・ラモスである。終了間際の奇跡的なゴールで有名だが、それは劣勢ゆえであり、監督は奇跡にはすがれない。そうではなくて、ジダンにとって不可欠なのは彼の1対1での強さ抜きには、バルセロナのパスサッカーを止められないからだ。相手のコンビネーションは3トップを1対1にするために設計されている。その決定的な瞬間に備えてセルヒオ・ラモスはゴール前を動けない、いや動くべきではない。

これはつまり、イニエスタがそのパスワークでセルヒオ・ラモスを釣り出すことに成功するか否かが、勝負の重要なポイントになっているということだ。派手な3トップ対決の裏側にある、この“静”のジダンと“動”のルイス・エンリケという二人の性格とサッカー観の対比、そしてそれらを体現する二人の選手の攻防にぜひフォーカスしてほしい。

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数々のドラマが繰り広げられてきたクラシコ。僅かな綻びが招いた悪夢や、今なお続く伝説のはじまり。未来永劫、サッカー界に語り継がれておかしくない、奇跡の瞬間をもう一度胸に刻みこんでもらいたい。

ロナウド、ベイル、エトー、ロナウジーニョ・・・数々の快速自慢達が切り裂いてきたクラシコの舞台。モータースポーツさながらに強襲する清々しいほどの興奮は、観る者全てを魅了する。説明不要の圧巻ゴールをご堪能あれ。

人知を凌駕する圧倒的な技術。絶え間ない鍛錬の集積と、補ってあまりある才能が導いた奇跡にも近い芸術。クラシコを彩った、魔術師達の可憐なゴールを心ゆくまでご堪能いただきたい。これこそ真の世界最高峰だ。

歴史と伝統がもたらしたバルセロナとレアル・マドリードの因縁。男たちの意地とプライドが、燃え盛るゴールへの執念に変わり、クラシコの舞台に出現する。観衆を虜にした、魂のゴールにもう一度酔いしれてほしい。クラシコの価値に今一度気がつかされるはずだ。

刹那に訪れるイメージの共有。一瞬にして描かれたゴールへの青写真に沿って、ボールが意志を持ったように動き出す。そこにあるのは神の啓示か。圧倒的な「個」が織りなす連携の美技に酔いしれたい。

「怪物的」と言わざるを得ない圧巻の豪快ゴール。全ての事象が伏線だったのかと思わせるほど、脳裏に刻まれるそれらゴールの残像。記録を超えて、記憶に残るスーパーゴールは、我々のハートを掴んではなさない。

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06-07 第26節
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