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みどころ・試合内容 /
2017年5月7日 放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

メキシコのスター同士の対決
増量のアルバレス、減量のチャベス――体重がカギ

 この10年ほどメキシコの期待と注目を集めてきたトップスター同士が体重の壁を超えて拳を交える。現WBO世界スーパー・ウェルター級(154ポンド≒69.8キロ)王者のサウル・カネロ・アルバレス(26)は、ミドル級(160ポンド≒72.5キロ)も制覇した実績を持つ。対するフリオ・セサール・チャベス・ジュニア(31)は元WBC世界ミドル級王者で、現在は1階級上のスーパー・ミドル級(168ポンド≒76.2キロ)でWBC6位にランクされている。両者の直近の試合の体重を比較してみると、アルバレスが69.8キロ、チャベスが76.2キロだから、本来ならば2階級の差があるわけだ。そんなふたりが今回は164.5ポンド(約74.6キロ)の契約体重で戦う。アルバレスはベスト体重よりも4キロ以上増量、チャベスは2キロ近い減量を強いられることになる。この体重の増減が勝負にどんな影響を及ぼすのか興味深いところだ。
 アルバレスはアマチュアを経て15歳でプロの世界に飛び込んだ。26歳と若いが、そのためすでに50戦(48勝34KO1敗1分)の試合経験がある。十代のころは年間7〜8試合、世界戦線に飛び出してからもコンスタントに試合をこなしてきたところをみると、体そのものが頑丈なのだろう。1年前のアミール・カーン(イギリス)戦のように右一発で相手を失神させた試合(6回KO勝ち)もあれば、左ジャブから右ストレート、さらに上下の多彩なコンビネーションなど幅広い攻撃をみせた試合もある。唯一の敗北を喫したフロイド・メイウェザー(アメリカ)は別格として、オースティン・トラウト(アメリカ)、エリスランディ・ララ(キューバ/アメリカ)のようなサウスポーの技巧派に苦戦する傾向がみられるが、それでも微妙なポイントを引き寄せて勝利を収めている。強打が注目されがちだが、テクニックや試合運びという点でも高い能力を備えているといえる。体重の問題以外で不安があるとすれば、昨年9月のリアム・スミス(イギリス)戦で右親指を負傷、キャリアで2番目に長い8ヵ月のブランクができたことであろう。
 一方、80年代から90年代にかけてメキシコを熱狂させた3階級制覇のスーパースター、フリオ・セサール・チャベスの息子として知られるチャベス・ジュニアは、03年に17歳でプロデビュー。アマチュア経験がないため慎重なマッチメークが続くなか無敗をキープし、11年にはWBC世界ミドル級王座を獲得した。親子王者という偉業を成し遂げたうえ、のちに世界王者になるマルコ・アントニオ・ルビオ(メキシコ)、アンディ・リー(アイルランド/イギリス)らを退けて3度の防衛を記録して実力も証明した。ところが12年9月、元王者のセルヒオ・マルチネス(アルゼンチン)戦では最終回に劇的なダウンを奪ったものの、それまでの失点が響いて12回判定負け、王座から陥落した。折り悪くドーピング違反も発覚し、出場停止処分に。これを機に体重が増し、同時に拙戦が続くようになった。2年前にはアンドレイ・フォンファラ(ポーランド/アメリカ)にダウンを喫したすえ9回終了TKO負けも喫した。再起を果たしたものの今度は故障が重なり、昨年4月に計画された世界挑戦は見送ったほどだった。しかし、1年5ヵ月ぶりに臨んだ直近の試合ではコンディション調整が順調だったらしく、まずまずの内容で10回判定勝ちを収めている。
 チャベスはパンチそのもののパワーや切れ、スキルといった分かりやすい強さを持ち併せているわけではなく、185センチの長身と頑丈な体を生かして相手を押し込み、体力勝負に持ち込む混戦派といえる。調整と同様、試合内容にも波があるが、持ち味を発揮できるような展開になると嵩にかかって攻めてくる。
 11対2というオッズが出ているように、単純に両者の戦力を比較して勝負を占うならばアルバレス有利は絶対的なものといえる。スピードと足を生かしながら出入りし、上下にパンチを打ち分けながらチャベス・ジュニアの集中力を散らし、中盤から終盤で仕留めにかかる可能性が高い。その一方、10センチの身長差だけでなく体そのもののフレームで大きく勝るチャベス・ジュニアが馬力で押し込み、アルバレスの体力、スタミナを徐々に削いでいくことも考えられる。多くの名選手を育て、数多くの修羅場を経験してきた名伯楽、ナチョ・べリスタイン・トレーナーが参謀についており、チャベス・ジュニアにどんな策を授けてくるか、その点も興味深いところだ。アルバレス有利は不動だが、両者のコンディション、体重を含めた体格差が勝負にどう影響するのか、不確定要素の多いカードといえる。

 


Written by ボクシングライター原功

ミドル級トップ戦線の現状

WBA SC:ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン/アメリカ)
WBA 暫定:アッサン・エンダム(カメルーン/フランス)※
WBC   :ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン/アメリカ)
IBF   :ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン/アメリカ)
WBO   :ビリー・ジョー・サンダース(イギリス)
WBO 暫定:アフタンディル・クルツィゼ(ジョージア/アメリカ)

 今回のサウル・カネロ・アルバレス対フリオ・セサール・チャベス・ジュニアのメキシコのスター対決は、カードそのものも十分に魅力的だが、アルバレスが勝った場合は9月にゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン/アメリカ)と戦う計画があるだけに、なお一層の興味深いものがある。チャベス・ジュニアもゴロフキン戦に前向きなコメントを発しており、どちらが勝ってもミドル級トップ戦線がさらに熱くなることは間違いない。
 加えて5月20日には、12年ロンドン五輪ミドル級金メダリストの村田諒太(帝拳)がWBA王座決定戦でアッサン・エンダム(カメルーン/フランス)と拳を交えることになっている。また、WBOではアフタンディル・クルツィゼ(ジョージア/アメリカ)が暫定王座を獲得し、正王者のビリー・ジョー・サンダース(イギリス)との団体統一戦が具体化しつつある。
 欧米を中心に世界的に層の厚いこの階級はランカー陣も充実している。前IBF王者のデビッド・レミュー(カナダ)は3月、カーティス・スティーブンス(アメリカ)を3回KOに屠って存在感を示しており、下の階級から上げてきた前IBF世界スーパー・ウェルター級王者のジャーマル・チャーロ(アメリカ)も力がある。3月の試合でゴロフキンに敗れはしたものの前WBA王者のダニエル・ジェイコブス(アメリカ)も高い戦力を有していることを証明している。サウスポーのテクニシャン、ウィリー・モンロー・ジュニア(アメリカ)も無視できない存在といえる。



※ハッサン・ヌダム・ヌジカム(カメルーン/フランス)

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