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みどころ・試合内容 /
2017年12月18日 放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

五輪連覇&世界王者同士の黄金カード
オッズは9対2でロマチェンコ有利

 近年、オリンピックの金メダリストがプロに転向して世界王者にまで上り詰める例は決して少なくはないが、元金メダリスト同士が世界戦で拳を交えるとなると、その数は極端に減る。さらに今回のようにオリンピックを連覇した者同士がプロのリングで世界チャンピオン同士として対戦するとなると、これは史上初、歴史的なできごとといっていいだろう。ウクライナ出身で、いまはイチゴの産地として知られるアメリカのカリフォルニア州オックスナードに住むワシル・ロマチェンコ(29)と、キューバで生まれ育ち、プロボクサーとして活動するために亡命して現在はアメリカのフロリダ州マイアミに住むギジェルモ・リゴンドー(37)。そんなふたりの対決の舞台はニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンのサブアリーナ、通称「ザ・シアター」だが、用意された5000枚超のチケットは試合2ヵ月前に売り切れた。そのことでも分かるように、この試合はボクシングファン、マニア垂涎の黄金カードである。
 ロマチェンコは十代半ばからアマチュアの国際大会で活躍し始め、20歳で出場した08年北京オリンピック(フェザー級)で金メダルを獲得。4年後の12年ロンドン・オリンピックではフェザー級が実施されなかったためライト級で出場し、ここでも4試合を勝ち抜いて再び表彰台の最上段に上った。このほか世界選手権は09年と11年を制覇している。アマチュア戦績は397戦396勝1敗という驚異的なものだ。唯一の敗北は07年世界選手権決勝でアルベルト・セリモフ(ロシア)にポイント負けしたものだが、のちにセリモフには2度のリベンジを果たしている。
 プロ転向は13年10月で、世界ランカーのホセ・ラミレス(メキシコ)に4回KO勝ちを収め、天才ぶりを見せつけた。4ヵ月半後の14年3月、プロ2戦目で世界王座に挑んだが、このときは体重オーバーで失格したオルランド・サリド(メキシコ)に12回判定負けを喫した。勝っていれば最速戴冠記録だっただけに惜しまれる。次戦でゲイリー・ラッセル(アメリカ=現WBC世界フェザー級王者)に判定勝ちを収めてWBO世界フェザー級王者になっている。3戦目での世界王座獲得はセンサク・ムアンスリン(タイ)と並ぶ最速タイ記録でもある。この王座を3度防衛したあと、ロマチェンコはスーパー・フェザー級に転向し、ベテランのローマン・マルチネス(プエルトリコ)を5回KOで屠って2階級制覇を成し遂げた。それまでとは一転して攻撃的な一面をみせたすえのテクニカルかつ豪快なKOだった。評価を上げ自信を増したことで、その後、ロマチェンコは手のつけられない強さ、巧さを発揮している。ニコラス・ウォータース(ジャマイカ)、ジェイソン・ソーサ(アメリカ)、ミゲール・マリアガ(コロンビア)を手玉にとり、まさに弄ぶような展開のすえ棄権に追い込んでいるのだ。10戦9勝(7KO)1敗。デビュー戦以外はすべて世界戦で、しかも目下6連続KO勝ちだ。

 これに対しリゴンドーはアマチュアで475戦463勝12敗というレコードを残している。20歳になるときに出場した2000年シドニー・オリンピックでは5試合を勝ち抜いてバンタム級で金メダルを獲得。01年の世界選手権、02年のワールドカップ、03年のパンナム大会を制したあと04年のアテネ・オリンピックでも圧倒的な強さを見せつけてバンタム級連覇を成し遂げた。このあとも05年世界選手権、06年中米大会、06年ネイションズ・カップなどで優勝している。これらの大会で引き立て役に回った選手のなかには、のちにプロで世界王者になるアルへニス・メンデス(ドミニカ共和国)、アブネル・マレス(メキシコ)、ラウシー・ウォーレン(アメリカ)などが含まれている。
 キューバがプロ活動を認めていなかったため、リゴンドーのプロ転向はスムーズにはいかなかった。07年にパンナム大会でブラジルに遠征した際、リゴンドーはキューバのチームメートだったエリスランディ・ララと亡命を試みたが失敗。これを機に国家代表から外されたふたりは09年2月に再び亡命を目論み、メキシコ経由でアメリカに辿り着いた。その3ヵ月後、3回TKO勝ちで念願のプロデビューを果たした。このときリゴンドーは28歳だった。
 1年半後、リカルド・コルドバ(パナマ)とのダウン応酬の試合でWBA暫定世界スーパー・バンタム級王座を獲得し、12年には下田昭文(帝拳)から王座を奪ったリコ・ラモス(アメリカ)を6回KOで蹴散らして正王者に昇格。13年にはWBO王者のノニト・ドネア(フィリピン/アメリカ)にも勝ち、2団体の王座統一を果たした。
これらを含めWBA王座は10度防衛しているが、一時はビジネス上の摩擦のため試合枯れ状態になり、WBO王座は剥奪され、WBAからも休養王者に肩書変更されたこともあった(その後、スーパー王者に復権)。2年前にロックネイション・スポーツと契約してからは、まずまず順調にリングに上がっているといえる。今年6月の団体内統一戦ではモイセス・フローレス(メキシコ)に1回KO勝ちを収めたが、フィニッシュブローがゴング後だったとして無効試合に結果が変更されたが、事実上のKO勝ちといっていい内容だった。戦績は18戦17勝(11KO)1無効試合。

 ともに卓抜したスピード、スキルを身につけたサウスポーのスーパー・テクニシャンだが、戦闘スタイルは少々異なる。ロマチェンコは前後左右に忙しく位置どりを変えながら多彩なパンチを繰り出すが、リゴンドーはガードを上げた構えでじわじわと自分の距離とタイミングを計るタイプで、比較的無駄打ちが少ない。コンビネーション型のロマチェンコに対し、リゴンドーは左ストレートの一撃で仕留めることが多い。
ともに防御勘にも優れているが、リゴンドーは天笠尚(山上)戦のようにダウンを喫した試合がいくつかあり、耐久力という点ではロマチェンコにやや分があるかもしれない。
 体格では数字上では決定的な差はないが、アマチュア時代からフェザー級以上の体重で戦い、プロでも現在の階級に慣れているロマチェンコにアドバンテージが認められる。こうしたデータもディフェンディング・チャンピオン有利を動かしがたいものにしているといえる。11月末時点のオッズは9対2でロマチェンコ有利と出ている。
しかし、リゴンドーは「ロマチェンコは作られたスター選手。その化けの皮を剥がしてみせる」と自信満々だ。
 試合は開始のゴングから一瞬も目の離せない緊迫した展開になりそうだ。ロマチェンコが揺さぶりをかけ、リゴンドーが迎撃するパターンが予想されるが、それぞれが繰り出すパンチだけでなく、フェイントや目に見えない心理戦などにも注目したい。

 


Written by ボクシングライター原功

TALE OF THE TAPE 両選手のデータ比

  ロマチェンコ リゴンドー
生年月日/年齢 1988年2月17日/29歳 1980年9月30日/37歳
出身地 ウクライナ キューバ
アマチュア戦績 08年北京五輪フェザー級金
12年ロンドン五輪ライト級金
07年世界選手権フェザー級2位
09年世界選手権フェザー級優勝
11年世界選手権ライト級優勝
397戦396勝1敗
00年シドニー五輪バンタム級金
04年アテネ五輪バンタム級金
01年世界選手権バンタム級優勝
05年世界選手権バンタム級優勝
475戦463勝12敗
プロデビュー 13年10月 09年5月
獲得王座 WBO フェザー級
WBO Sフェザー級
WBA&WBO Sバンタム級
プロ戦績 10戦9勝(7KO)1敗 18戦17勝(11KO)1無効試合
KO率 70% 61%
身長/リーチ 168センチ/166センチ 162センチ/173センチ
戦闘タイプ 左ボクサーファイター型 左ボクサー型
トレーナー アナトリー・ロマチェンコ(父) ペドロ・ディアス
ニックネーム 「ハイテク」 「ジャッカル」


五輪金メダリスト同士がプロの世界戦で対戦した例

  王者 挑戦者
1925年 ●フランキー・ジェナロ(米)
(20年アントワープ大会 F級)
〇フィデル・ラバルバ(米)
(24年パリ大会 F級)
1965年 〇モハメド・アリ(米)
(60年ローマ大会 LH級)
●フロイド・パターソン(米)
(52年ヘルシンキ大会 M級)
1971年 〇ジョー・フレージャー(米)
(64年東京大会 H級)
●モハメド・アリ(米)
(60年ローマ大会 LH級)
1973年 ●ジョー・フレージャー(米)
(64年東京大会 H級)
〇ジョージ・フォアマン(米)
(68年メキシコ大会 H級)
1974年 ●ジョージ・フォアマン(米)
(68年メキシコ大会 H級)
〇モハメド・アリ(米)
(60年ローマ大会 LH級)
1975年 〇モハメド・アリ(米)
(60年ローマ大会 LH級)
●ジョー・フレージャー(米)
(64年東京大会 H級)
1978年 ●モハメド・アリ(米)
(60年ローマ大会 LH級)
〇レオン・スピンクス(米)
(76年モントリオール大会 LH級)
1978年 ●レオン・スピンクス(米)
(76年モントリオール大会 LH級)
〇モハメド・アリ(米)
(60年ローマ大会 LH級)
1997年 〇オスカー・デラ・ホーヤ(米)
(92年バルセロナ大会 L級)
●パーネル・ウィテカ(米)
(84年ロサンゼルス大会 L級)
2002年 〇ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
(96年アトランタ大会 SH級)
●レイ・マーサー(米)
(88年ソウル大会 H級)
2013年 〇ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
(96年アトランタ大会 SH級)
●アレクサンデル・ポベトキン(露)
(04年アテネ大会 SH級)
2017年 〇アンソニー・ジョシュア(英)
(12年ロンドン大会 SH級)
●ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
(96年アトランタ大会 SH級)


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