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並走を続ける双子のチャーロ兄弟
兄は強打者 弟は技巧派 2017.02.10

 154ポンド(約69.8キロ)を体重リミットとするスーパー・ウェルター級は欧米を中心に選手層が厚いことで知られるが、その階級で主要4団体のうちIBF(国際ボクシング連盟)王座とWBC(世界ボクシング評議会)王座を双子の兄弟が占めている。しかもIBF王者のジャーマル・チャーロ(アメリカ)、WBC王者のジャーメル・チャーロとも26歳と若いうえ無敗で、この並走状態はまだまだ続きそうな気配だ。

 兄弟で世界王者になった例はヘビー級のビタリ&ウラディミールのクリチコ兄弟(ウクライナ)など30例以上あるが、双子の世界王者となるとカオコー&カオサイのギャラクシー兄弟(タイ)、チャナ&ソンクラームのポーパイン兄弟(タイ)、ラモン&ラウルのガルシア兄弟(メキシコ)の例があるだけで、チャーロ兄弟は史上4組目となる。ただし、同じ時期に同じ階級の世界王座に君臨した例はなく、チャーロ兄弟が初めだ。

   ふたりは1990年5月19日にアメリカのテキサス州リッチモンドで生まれた。弟のジャーメルが07年12月にプロデビューすると、翌08年9月に兄のジャーマルもあとに続いた。ともにテキサスをホームに試合を重ねたが、先に世界王座を獲得したのは兄のジャーマルだった。15年9月、コーネリアス・バンドレイジ(アメリカ)から4度のダウンを奪って3回TKO勝ち、IBFのベルトを腰に巻いた。その8ヵ月後、今度は弟のジャーメルがWBC王座の決定戦で逆転の8回KO勝ちを収めて世界の頂点に駆け上った。ちなみに、その日のメインでは兄がIBF王座の2度目の防衛戦に臨み、12回判定勝ちを収めている。試合後にはふたり揃ってリング上で写真に収まったものだ。これを含め、兄弟揃って同じ日に試合をしたことは5度ある。

   おもしろいのは双子の兄弟でも戦闘スタイルが異なる点だ。兄のジャーマルは25戦全勝(19KO)の戦績が示すとおりの強打者で、試合開始からKOを狙ったスリリングな戦いをみせる。やや肩に力が入り過ぎの印象もあるが、右ストレートや左フック、アッパーなどパンチは多彩で強い。これに対し弟のジャーメルは28戦全勝(13KO)と決してKO率は高くない。スピードを生かした堅実な戦い方に定評があり、技巧派として鳴らしている。

  昨年5月、弟が戴冠を果たし自身が2度目の防衛を果たした試合直後、ジャーマルは「ふたりで世界王座を長く防衛していきたい」と抱負を口にしたが、その言葉どおり並走状態は9ヵ月経ったいまも続いている。世界的に層が厚く強豪がひしめくスーパー・ウェルター級戦線だが、チャーロ兄弟の快進撃はまだまだ続きそうだ。



Written by ボクシングライター原功

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