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パッキャオと拳を交えたメキシコのライバルたち
バレラ、モラレス、マルケスと計9戦 2016.10.14

6階級制覇の実績を持つ元世界王者、マニー・パッキャオ(37=フィリピン)が11月5日(日本時間6日)、アメリカのネバダ州ラスベガス、トーマス&マックセンターでジェシー・バルガス(27=アメリカ)の持つWBO世界ウェルター級王座に挑戦する。95年1月に16歳でプロデビューしたパッキャオは、21年間に66戦(58勝38KO6敗2分)をこなしてきたが、その栄光と挫折のキャリアと切り離せないのがライバルの存在だ。特にボクシング王国のメキシコが誇る3人――3階級制覇王者マルコ・アントニオ・バレラ、4階級制覇のエリック・モラレス、同じく4階級制覇のファン・マヌエル・マルケス――は、特別な存在といってもいいだろう。
※パッキャオ対バルガスは11月6日(日)午前11時から「エキサイトマッチスペシャル」としてWOWOWプライムで生中継

パッキャオはバレラとは2戦2勝(1KO)、モラレスとは3戦2勝(2KO)1敗、マルケスとは4度戦い2勝1敗1分という結果を残している。パッキャオ側からみた3人との対戦戦績は、以下のように9戦6勝(3KO)2敗1分ということになる。元世界フライ級王者という肩書を持って22歳でアメリカに渡ったパッキャオにとって、この3人のメキシカンとの対決は極めて重要なところに位置づけられる。

03年11月 パッキャオ対バレラ(1)  ○11回TKO勝ち
04年5月  パッキャオ対マルケス(1) △12回引き分け
05年3月  パッキャオ対モラレス(1) ●12回判定負け
06年1月  パッキャオ対モラレス(2) ○10回TKO勝ち
06年11月 パッキャオ対モラレス(3) ○3回KO勝ち
07年10月 パッキャオ対バレラ(2)  ○12回判定勝ち
08年3月  パッキャオ対マルケス(2) ○12回判定勝ち
11年11月 パッキャオ対マルケス(3) ○12回判定勝ち
12年12月 パッキャオ対マルケス(4) ●6回KO負け

パッキャオは01年6月、オスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ)対ハビエル・カスティジェホ(スペイン)という世界的注目度の高いイベントの前座にピンチヒッターとして登場、鮮やかな6回TKO勝ちを収めてIBF世界スーパー・バンタム級王座を獲得した。これがボクシングの本場ラスベガスのリング初登場だった。その後も同じ階級のトップ選手たちを序盤で倒して注目度を上げたパッキャオだが、トップスターとの対戦はなかった。そこで組まれたのがバレラとの試合だった。
当時29歳のバレラはスーパー・バンタム級とフェザー級の2階級を制覇し、19度の世界戦を経験するなどひとつ上のステージにいる選手といえた。戦前のオッズは4対1でバレラ有利と出ていたほどだ。はたして試合が始まると初回にパッキャオはいきなりダウンを喫してしまう。スリップだと主張したものの受け入れられず、最悪のスタートとなったが、そこからパッキャオは盛り返していく。3回にはサウスポーから繰り出した左ストレートでダウンを奪い返し、以後は毎回のようにポイントをゲット。ついに11回、バレラが2度目のダウンを喫し、セコンドが棄権を申し出た。敗れたバレラは「パッキャオの左は速くて対応できなかった」と相手を称えた。
その後、パッキャオと対戦した数多くのトップ選手たちが同様のコメントを残すことになる。バレラとは4年後に再びラスベガスで対戦したが、パッキャオが大差の12回判定で返り討ちにしている。
バレラとの初戦に勝ったことでパッキャオは自身が一段上のステージに上がり、最大手のトップランク社とも独占契約を結ぶことになった。そうした意味でもバレラとの第一戦はまさに出世試合といえた。
トップランク社が課した次なるテストが、WBA&IBF世界フェザー級王者、マルケスとの試合だった。04年5月、両王座のかかった試合はラスベガスで行われ、パッキャオは惜しげもなく左ストレートを連発して初回にいきなり3度のダウンを奪った。スリーノックダウン制であればパッキャオの1回KO勝ちだったが、そのルールは適用されておらず、試合は続行。2回以降、息を吹き返したマルケスとパッキャオは壮絶な打撃戦を展開し、両者とも鮮血にまみれるなか試合は終了した。結果は115対110でパッキャオ、115対110でマルケス、113対113の三者三様のドローだった。もしも、この試合でパッキャオが勝利を収めていれば、このあとに制した4階級を加えて7階級制覇ということになったのだが……。
その後、マルケスとは08年3月に再戦し、3回に奪ったダウンが決め手となってパッキャオが2対1の小差判定勝ちを収め、WBC世界スーパー・フェザー級王座についている。さらに11年11月には、6階級制覇を達成したパッキャオがWBOウェルター級王座のV3戦でマルケスを迎え撃ち、再び小差の12回判定で勝利を収めている。第4戦は12年12月に行われ、ダウン応酬の激闘のすえ今度はマルケスが6回KOで雪辱を果たした。失神KOというショッキングな敗北だったが、ここから再び這い上がるのだからパッキャオはタフさには驚くばかりだ。
パッキャオはバレラとは4年間に2戦、マルケスとは8年間に4戦したが、モラレスとは05年3月から06年11月までの1年8ヵ月という短期間に3度、拳を交えた。初戦はパッキャオが右目上の出血に悩まされたこともあって12回判定負けを喫した。三者とも115対113という小差の勝負だった。再戦は10ヵ月後に行われ、今度はパッキャオが序盤から飛び出し、モラレスの反撃をしのいだあと10回に2度のダウンを奪ってTKO勝ち、雪辱を果たした。1勝1敗のあとを受けたラバーマッチ(決着戦)は、勢いの差がそのまま試合に反映され、パッキャオが計3度のダウンを奪って3回KO勝ちを収めている。タフで勇敢なモラレスがキャンバスに座るような姿勢で力なくコーナーを見やり、小さく首を振るKOシーンが印象的だった。
バレラは5年前の37歳時に、またモラレスは4年前の36歳時に引退。さらに43歳のマルケスも2年以上も実戦から遠ざかって引退状態となっているなか、12月に38歳の誕生日を迎えるパッキャオは現在もボクシング界の象徴としてトップの座に君臨している。その息の長さにも驚くばかりである。


Written by ボクシングライター原功

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