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伝説のファイターのラスト・ファイトを見逃すな
4/10 マニー・パッキャオvsティモシー・ブラッドリー 2016.03.11

6階級制覇の実績を持つスーパースター、マニー・パッキャオ(37=フィリピン)が4月9日(日本時間10日)、アメリカのネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで前WBO世界ウェルター級王者のティモシー・ブラッドリー(32=アメリカ)と対戦する。5月にフィリピンの上院議員選挙に出馬するパッキャオは、「これがラスト・ファイト」と公言しており、ブラッドリー戦は伝説のファイターの集大成試合として注目される。この機にパッキャオの実績や足跡をあらためて振り返り、さらにブラッドリー戦を展望してみよう。

パッキャオは95年1月に16歳でプロデビューしたが、そのときの体重は106ポンド(約48.0キロ)で、ミニマム級に次いで軽いライトフライ級だった。19歳で初の世界王座に輝いたときはフライ級(約50.8キロ)で、12年後の31歳で獲得した6階級目の王座、スーパー・ウェルター級のリミットは154ポンド(約69.8キロ)だから、この間の体重幅は実に19キロもある。この2階級間には8階級が存在しており、ファンや識者のなかには「パッキャオは事実上の10階級制覇」という人もいるほどだ。もうひとりの6階級制覇者、オスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ)が約13.5キロ幅であることを考えると、パッキャオの偉業がいかに常識外れの奇想天外なものであるかが分かるだろう。

報酬面でもパッキャオは特別な存在といえる。判定で敗れはしたものの昨年5月のフロイド・メイウェザー(アメリカ)とのメガファイトでは1試合で1億2000万ドル(当時のレートで約144億円)を得ている。それ以外の試合でも近年は最低で2000万ドルが保障されており、21年のキャリアで手にした総報酬は3億5000万ドル(現在のレートで約400億円)を超すと推計されている。
 フィリピン出身のパッキャオがボクシングの本場アメリカで広く受け入れられ伝説と化したのは、こうしたデータが根拠になっているわけではない。むしろ数字は添え物でしかないと断言してもいいだろう。

パッキャオが世界的な規模で絶大な人気を集めた最大の理由は、強くて大きな相手に臆せず敢然と向かっていくファイト・スタイルがファンの心を鷲掴みにしたからである。身長166センチのパッキャオと、179センチのデラ・ホーヤや180センチのアントニオ・マルガリート(メキシコ)らとの組み合わせは無謀とまで言われたものだが、サウスポーのパッキャオは休みなく攻めてふたりをうち破ってみせた。名うてのハードパンチャーに気後れせずに立ち向かい、衝撃的なKO勝ちを収めた試合も少なくない。パッキャオの試合はエキサイティングでスリルに富んでおり、文句なしに面白いのである。またライバルのファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)に失神KO負けを喫したこともあるが、そこから這い上がり、昨年のフロイド・メイウェザー(アメリカ)とのメガファイトに繋げたことは記憶に新しいところだ。試合での勇敢さだけでなく、キャリアを通じて滲み出る人間的な逞しさがファンを惹きつけてきたといえる。その不屈の精神は貧しかった少年時代に身につけたのかもしれない。
<つづく>


Written by ボクシングライター原功

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