映画

一枚のハガキ

生涯現役を貫き、２０１２年、１００歳で大往生を遂げた日本映画界の重鎮・新藤兼人監督が、人生の最晩年に発表して絶賛され、ついにこれが彼の遺作となった入魂の感動作。

戦争末期に召集されて、クジ引きによる戦地の選別が各自の人生の明暗を分け、同じ部隊の100名の中年兵のうち、終戦時に生き残ったのはわずか6名だった…。新藤監督が、自ら体験したこの人生の不条理をもとに、過酷な運命に翻弄されながらも、その苦しみや悲しみを乗り越えて第二の新たな人生を生きていこうとする男女の姿を力強く活写。「石内尋常高等小学校　花は散れども」に続いて顔をそろえた豊川悦司、大竹しのぶら、実力派キャストも見応えのある力演を披露。同監督の遺作にふさわしい感動作に仕上がった。