
大作映画の模倣作品の製作で注目されるアサイラム社。B級映画特有の着眼点と面白さ、訴訟問題などを紹介しながら『白鯨 MOBYDICK』(’10)の現場に密着する。
『トランスフォーマー』ではなく『トランスモーファー』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』でもなく『パイレーツ・オブ・トレジャーアイランド』。大作映画が公開される頃、ビデオ店に並ぶ類似作品の数々。これらは「mock=模倣」に、大流行映画の「blockbuster」をかけて「mockbuster(モックバスター)」と呼ばれる。これらの製作で注目を浴びるのが、ハリウッドでは新興の映画会社アサイラム社だ。「我々の作品は日本でもよく売れる」と語る彼らの、模倣映画製作のきっかけやそのシステム、B級映画特有のフットワークの軽さと着眼点の面白さ、訴訟問題等を紹介しながら、2010年夏に製作が始まった『MOBYDICK(白鯨)』の現場に密着。いつか大成功することを夢見ながら、ハリウッドで逞しく生き抜くプロデューサー・監督・役者たちなど映画人たちの実像に迫る。