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映像の魔術師の匠ワザ

ココが匠ワザ!:リアルへのこだわり ココが匠ワザ!:リアルへのこだわり

ドキュメンタリーを思わせるリアリティーの追求は、スコットのコダワリが見て取れる重要な要素。「ワールド・オブ・ライズ」のニュース映像のような感触は、あまりに生々しく、観る者を鑑賞者から目撃者へと変えてしまうかのようだ。そんな姿勢はSFや歴史劇といった非現代劇でも変わらない。「エイリアン」が真に恐ろしいSFホラーとなり得たのは、そんな彼のコダワリがあってこそ。「アメリカン・ギャングスター」での善とも悪ともつかぬ人間描写もお見事。人間という生き物が善や悪で単純に割り切れないことを、スコットはハッキリ理解しているのだ。

「エイリアン」
「エイリアン」「ワールド・オブ・ライズ」リアリティーはとことん追求するべし!
ココが匠ワザ!:華麗なる映像術

キャリアの初期には光と影の巧みな配列で名をはせたスコット。それは「ブレードランナー」のネオンの極彩色と闇のバランスの例を出すまでもないだろう。同様の手法を駆使して描かれた「ブラック・レイン」での大阪の街のハードボイルドな雰囲気も見逃せない。さらに近年は表現術の幅を広げ、手持ちカメラによる臨場感や、コマ落としの映像が醸し出す迫力などの新たな面を垣間見せている。「キングタム・オブ・ヘブン」における合戦シーンのダイナミズムは、そんな彼の技術があってこそ、だ。今なお進化を遂げている映像表現術。そんな点にも、スコットの才気が感じ取れるだろう。

ココが匠ワザ!:華麗なる映像術 「ブレードランナー」
映像にこだわらない映画監督なんていないだろう? 「ブレードランナー」 「ブラック・レイン」 「キングタム・オブ・ヘブン」
映像にこだわらない映画監督なんていないだろう?
ココが匠ワザ!:骨太なドラマ 人間ドラマこそ、人々を惹(ひ)きつけるんだ! 「アメリカン・ギャングスター」

前述したとおり、スコットの描くキャラクターは単に善や悪で割り切れるキャラクターではない。「アメリカン・ギャングスター」のデンゼル・ワシントン扮する麻薬王のように、悪事に手を染めていても、その慎重な姿勢や派手さを嫌うストイックな部分には好感が抱ける。「ブレードランナー」でルトガー・ハウアーが扮したレプリカントも例外ではなく、単なる悪役ではなく、真理を語るキャラクターのようにも見える。そんな人物同士がぶつかり合い、せめぎ合うのだから、ドラマは必然的に重厚な味わいを増す。並々ならぬ緊張感は、そんな人間ドラマの力強さからくるものでもある。

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