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イントロダクション 松本清張生誕100年を記念して第13回松本清張賞受賞作品をドラマ化

 ひとりの老人が轢死した。その老人の死は自殺だったのか、それとも…。その死をめぐり、保険調査員と保険会社の若手社員がコンビを組み調査に当たっていく過程で、老人の死の背景にある複雑な事情や人間模様が浮かびあがるヒューマンサスペンス。
 原作は、第13回松本清張賞を受賞した広川純の同名小説。定年間近の調査員による執念の調査行、緻密に張り巡らされた伏線と二転三転するストーリー展開は、全盛期の松本清張作品を彷彿とさせる。
 監督は重厚なドラマ作りに定評のある堀川とんこう。脚本は清張作品でもおなじみのベテラン竹山洋。
 飄々とした一風変わった調査員に柄本明、その調査員に最初のうちは反発しながらも、徐々に心を開いていく若手保険会社社員に平岡祐太。その他、酒井美紀、美保純、ベンガル、鶴田忍、白川和子、上田耕一ら実力派俳優たちが集結し、単なるサスペンスにとどまらない骨太な人間ドラマとなっている。

『一応の推定』とは… 保険契約者が遺書を残さず自殺した場合、典型的な自殺の状況が説明されれば自殺だと認定されるという理論。その場合、保険会社は保険金を支払う義務を生じない。自殺であったと推定するには四つの証明が必要となる。第一、自殺の動機があったかどうか。第二、自殺の意思があったと判断できる事実の有無。第三、事故当時の精神状況。第四、死亡状況。

ストーリー

山形県の田舎町、暑い太陽が照りつける7月7日七夕の日。ひとりの老人が長井駅のホームから転落、駅に到着した列車に轢かれて亡くなった。老人は3000万円もの高額な傷害保険に3ヶ月前に加入したばかりである上、移植手術をするしか助かる道のない重度の心臓病を患う孫娘がいた。損害保険会社は、孫の手術費用を作るための計画的な自殺ではないかと老人の死を疑い、保険調査事務所の村越(柄本明)に調査を依頼する…。

スタッフ

原作

広川 純「一応の推定」(文藝春秋刊) 第13回松本清張賞 受賞作品

監督

堀川とんこう
1937年生まれ、群馬県出身。代表作にドラマ「岸辺のアルバム」(TBS系)、映画「千年の恋ひかる源氏物語」('01)など。ドラマW「祖国」「恋せども、愛せども」も高い評価を得た。

脚本

竹山 洋
1946年生まれ、埼玉県出身。代表作に大河ドラマ「秀吉」「利家とまつ〜加賀百万石物語」(ともにNHK総合ほか)など。「点と線」「夜光の階段」(ともにテレビ朝日系)など松本清張作品も手掛ける。

音楽

清水 靖晃