Q.「マークスの山」は原作も大ヒットし映画化もされていますが、初めて台本を読んだときの感想は?
A.脚本を最初に読んで思ったのは映像化の困難さ。これほど情報量のある物語を、映像という形に押し込めるのはどれだけ大変だっただろうと思いました。僕も一度読んだだけでは、すべての情報を把握しきれませんでしたから。
今回は5話編成でお届けするんですが、やはり、事件や人間関係が非常に複雑に錯綜する物語になっています。それが1話1話、緻密にひも解かれていく過程を、5話に渡ってどう楽しんでいただけるか。演じた僕としても楽しみです。
Q.今回演じた合田はシリーズ化もされているキャラクター。演じてみてその印象は?合田はどういう人物だと思いますか。
A.まず、いでたちがちょっと変わっていて、普通にスーツを着ているのに、足元は常に白いスニーカー。これは合田というキャラクターの肝になる部分でもあるので、どういうスニーカーにするか随分悩みました。しかもそれを毎日、家に帰って必ず洗うわけです。生真面目といえばそうなんですが、ホリックに近い。こだわりといえば聞こえがいいけれど、どこか偏っている。彼は人間性がないわけじゃないけれど、欠損している気がするんですよ。でも、だからこそ良き捜査官でいられるんだと思います。事件へのこだわりだけが突出している所や、わき目もふらずに事件だけを見据え続けていく集中力など。人生や生活のほとんどすべてを事件に向けていて、多分スニーカーの洗濯も、事件を一心に追うための取捨選択の末なんだと思います。まあ、だからこそ嫁さんには逃げられてしまったんでしょうけれども(笑)
ですからいろんな彩りを持っている人じゃない、モノクロームな印象ですね、合田のキャラクターカラーは。感情の変化も一瞬なんですよ、あまり過程を要さず怒るときはポンッと怒りますし。自分自身とはかなり隔たりのある人物だったので、演じていてとても楽しかったです。
Q.最後に「マークスの山」の見どころを聞かせてください。
A.非常に入り組んだ、情報量がとてもふんだんに盛り込まれている物語を、これまた実に多彩なキャストが描き出していく贅沢なドラマだと思います。しかも今の日本の俳優の中でも実に渋い面々、それぞれがいぶし銀の輝きを放っている様な方々が顔を揃えました。
ほとんど映画です、ドラマとは言ってますけれども、映画でもおかしくないくらい高いクオリティの映像です。もちろん原作の素晴らしさも損なうことなく作り上げた逸品ですので、ぜひ1話から5話まで、一瞬たりとも目を離すことなくお楽しみいただけたらと思います。