映画

ル・アーヴルの靴みがき

心をみがけば、奇跡はおこる。フィンランドが生んだ世界的名匠Ａ・カウリスマキ監督が、北フランスの港町ル・アーヴルを舞台に紡ぎ出した、心あたたまる珠玉の感動ドラマ。

カウリスマキ監督が前作の「街のあかり」から5年ぶりに発表した本作は、靴みがきの老人と不法移民のアフリカ人少年との運命的な出会いを物語の軸に、その周囲で繰り広げられるさまざまな人間模様を人生の哀歓豊かに描いた人情劇。世知辛い世の中で懸命に生きる庶民の姿をそっと包み込むように優しいまなざしで見守り、現代のメルヘンというべき珠玉の感動作に仕立て上げた。カウリスマキ映画のおなじみの常連A・ウィルムやK・オウティネンに加え、「キリマンジャロの雪」のJ＝P・ダルッサンの好演も見逃せない。