映画

沖縄やくざ戦争

本土復帰が近づく沖縄を舞台に、地元ヤクザの凄絶な抗争を描いたハードアウトローアクション。松方弘樹、千葉真一、渡瀬恒彦、梅宮辰夫ら当時の東映のオールスターが競演。

予告編では“実話”“ドキュメンタリータッチ”が強調されたが、実際は本編の最初にフィクションであると説明が。しかし「仁義なき戦い」以降盛り上がった“東映実録ヤクザ路線”の中でも、迫力に満ちた佳作に仕上がった。ふんだんな沖縄ロケが生み出した熱気が、作品全体にも独特のムードをもたらしていて楽しめる。キャストでは、アクション俳優として語られがちな千葉だが、本作や「仁義なき戦い　広島死闘篇」のようにエキセントリックなキャラを演じても逸品。監督は「893愚連隊」「狂った野獣」の中島貞夫。