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杉山愛 オリジナルコラム 愛’s EYE

第327回 さまざまな形で見られる“けがの功名”

  • 2017/10/27

ともにけがを乗り越えたスティーブンスとキーズの抱擁は感動的でした

前回に続いて、テニス選手と故障について書いてみます。

 ツアーを回っていると、それが当たり前のことになってしまい、コートに立てる喜びを忘れることもあるのですが、ケガは、コートに立って戦えることがどれだけありがたいかというのを改めて思い出させてくれます。私自身、そういう感覚になったことがありますし、これはケガをした選手の多くが感じることだと思います。
 また、ケガをしてツアーを離れていた選手が復帰して活躍する姿は、周りの選手にもいい影響を与えます。今年の全米オープンで言えば、前回取り上げたスローン・スティーブンスとマディソン・キーズがそうですが、そのほかにもカイア・カネピがいます。

 彼女は一時、ウイルス性の病気になり、同時に足底筋膜炎など複数のケガも抱えていました。実際、引退を考えなければならない時期もあったようです。それが、病気とケガに打ち勝って戻ってきて、この全米でベスト8に入りました。予選から計7回勝ってのベスト8は立派な成績です。
 そういったカムバックを見せてもらうと、周りの選手も勇気を与えられます。特にケガをして苦しんでいる選手はそうですね。「あの人も頑張っているんだから、私も」と思えるに違いありません。

 ケガから復帰した選手がノンプレッシャーで大会に臨み、好結果を出すことは珍しくありません。2014年の全米で準優勝した錦織圭選手がまさにそうでした。
 足のケガで手術をした直後の大会で、やってみなければわからないというような発言から始まりましたが、実際にやってみたら痛みもなく、意外にフィーリングもよくて、試合の中でどんどん自信をつけていきました。もちろん、自分に対する期待が全くなかったからこそ、ノンプレッシャーで戦えた部分もあったと思います。
 このように、不利な条件をプラスにできた選手は強いなと思います。まさに“けがの功名”ですね。

 スティーブンスとキーズにもそれが当てはまりそうです。以前から期待されていた二人でしたが、大きな舞台ではなかなか活躍できませんでした。今回の全米は、スティーブンスもキーズも、錦織選手のように、自分の中でも“どこまでできるかな”という未知数の部分を持っての大会だったと思います。スティーブンスは前哨戦で好結果を出していましたから、ある程度の自信もあったと思うのですが、一般的には、故障が重圧を取り除き、余計な力を抜いてくれます。周りからのプレッシャーもなく、自分はどれくらいできるかなと、無心で臨むことができるのです。
 それにしても、初の四大大会決勝で、あれだけ強くいられるものなのかと、スティーブンスには驚かされました。“チームがいるから大丈夫”“ここまできたら自分のやるべきことをやるのみ”と信じ、ゾーンの状態で試合をしていました。ミスの少なさと体の動きにそれが出ていましたね。力が抜けているから、あれだけ速いスピードで動けるのです。

 対照的に、キーズは準決勝の内容がよすぎたからなのか、優勝できるかもしれないという気持ちが邪魔したようにも見えました。もちろん、あそこに立ってみないと分からない緊張感もあったと思います。
 なにより、試合後の二人の抱擁は素晴らしいシーンでした。ともにケガを乗り越え、互いに勇気を与えあっていた存在だったからこその、互いの気持ちを分かり合える抱擁だったと思います。

 優勝したスティーブンスがお姉さんのように、ひたすら語りかけているのが印象的でした。「あなたは大丈夫よ」と話しているのかなと想像しながら見ていましたが、その二人の姿には胸を打たれました。
 試合内容自体は、もしかしたら四大大会の決勝としてはもの足りないものに映ったかもしれませんが、あの抱擁はスポーツの良さを物語っていましたね。本当に感動しました。ともにケガを乗り越えた二人だからこそ、あの抱擁で思いを共有できたのかなと思います。


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