【ピーター“ラピース”ラブスカフニ選手】体を張り続けるハードワーカーが語る、南アフリカ、日本、世界のラグビーとは?

  • 2019/02/22

【ピーター“ラピース”ラブスカフニ選手】体を張り続けるハードワーカーが語る、南アフリカ、日本、世界のラグビーとは?

大きい選手は南アフリカにも日本にもたくさんいるけど問題はサイズじゃない、ハートだ
ラグビーの一番の魅力は相手をリスペクトして戦えることだね

いよいよ開幕したスーパーラグビー。今季のサンウルブズは、半年後に始まるワールドカップに向けて、日本代表強化の時間を確保するため、例年以上に外国人選手を多く抱えてシーズンをスタートさせた。多国籍軍としてシーズンに臨むサンウルブズにあって、正式な肩書きはなくともリーダー格を担うのがFLピーター“ラピース”ラブスカフニだ。南アフリカで生まれ、チーターズとブルズでプレーしたのちに来日。昨年はサンウルブズでゲームキャプテンを2試合務め、クボタをトップリーグで前年の11位から7位へ躍進させた。体を張り続けるハードワーカーが語る南アの、日本の、世界のラグビーとは?

──南アで生まれ育ったラピースさんに伺います。南アの子供にとって、ラグビーはどのように出会い、親しむものなのでしょうか?

 僕はとても小さい時にプレーを始めた。家族はみんなラグビーが大好きだったので、僕もラグビーを身近に感じていた。でも最初のうちは、何をしているのか、よく分かっていなかった。でも僕は、初めてラグビーのゲームをした時の事を憶えているんだよ。子供たちが集団になって、皆でボールを追って走っていた。ストラクチャーも何もない(笑)。ラグビーをスタートする時に、最も大事だと思うのは、ゲームが好きだという事と、出来る限り楽しむという事だ。僕がラグビーを始めたのは、その二つの事があった。それが大事な事だと思うね。

──南アでは、子供の頃からラグビーをプレーできる環境があるのでしょうか。

 南アでは、ラグビーはとても人気のあるスポーツだ。だから子供たちの多くは、大きくなったら、スプリングボクスでプレーする事を夢見ている。今は日本でもラグビーをしているこどもはブレイブ・ブロッサムズ(日本代表)でプレーしたいと思うだろ?それと同じだ。いつかインターナショナルラグビーでプレーする事を、夢見る子供たちが沢山いる。だから競争が激しい。
 競争は、とても若い時から始まる。ハイスクールに行っている時からだね。まずそれぞれの学校の代表を争う。そして次のステップは、大学に行き、より高いレベルに進む。スタートの時は、物凄い大人数の男子達だけれど、それが先に進むうちに、確実に徐々に人数が減って行く。もし夢を実現したいのなら、一生懸命にハードワークしないといけない。なぜなら、競争が激しい上、同じようにスキル、能力を持った子たちも、同じ目標に向って努力しているのだからね。
 最終的に大事なのは、目標をきちん持って、夢を持ち続けて、道を踏み誤らないこと。些細な事で、達成したい目標から逸脱しないこと。進むのは、一歩一歩だ。
 あとは運も必要だ。つまりチャンスが来たときに、タイミングよくその場にいるということ。だけど本当に大事なのは、チャンスが来た時に、それを自分の手で掴みとることだ。

──ラピースさんは身長189cm。日本にいると大きいですが、南アにはもっと大きい人がたくさんいるのですよね。

 そうだね、南アにはとても大きい選手がいる。でも、どこにでも、大きい選手というのは、沢山存在する。日本にだって、大きい選手は沢山いるよ。大きさは問題ではない。大事なのは、自分が授かったものをどれだけ活用するか。
 面白い言葉があるよ。 “2匹の犬がケンカするとき、どちらが勝つか。犬の体の大きさは問題ではない。決め手は、犬が持っている闘志の大きさだ”とね。それと同じ、誰が言ったのか、憶えていないけど(笑)。大事なのはハートだ。

──ラピースさんは南アと日本で、そしてサンウルブズでプレーしています。それぞれにどういう違いがありますか?

 僕がプレーしたどのチームも、それぞれ違いがあった。南アでは2チームでプレーした。チーターズとブルズで、それぞれプレースタイルが違っていた。チーターズでは、オープン展開の多いゲームを指向していた。ブルズでは、より南アの伝統的なラグビースタイルだった。つまりフォワードを前面に出すラグビーだね。
 クボタスピアーズでは、両方のコンビネーションを使っている。ワイドな展開もするけど、フォワードも使おうとしている。
 そしてサンウルブズは、とてもスマートなコーチングだと感じた。ゲームに対する考え方がそれまでとは違った。具体的に言うと…表現するのは難しいのだけど、多くのチームはひとつのスタイルを基準として持っているけれど、サンウルブズのプレースタイルは固まったものはなくて、対戦相手によってスタイル、ゲームプランを調整するんだ。僕にとっては驚きだったし、とてもエンジョイできたよ。

──ラピースさんのホームタウンはどこですか? 資料ではプレトリアという表記とブルームフォンテーンという表記があります。

 生まれたのはプレトリアで、そのあとSchweizer-Reneke(シュヴァイツァーレネケ)という町で育った。ブルームフォンテーンからクルマで2時間くらい、ノースウェスト州の小さい町だよ。両親はまだそこに住んでいる。ジュニア時代はそこにいて、高校から大学まではブルームフォンテーンで過ごした。そこは、僕が最初にブレークした場所でもある。チーターズでプレーしたからね。それから、プレトリアに戻って、ブルズでもプレーしたんだ。

──あなたが6歳くらいの時に、日本代表がブルームフォンテーンで大変な試合をした(17-145でオールブラックスに記録的大敗)のですが、憶えていますか?

 いいや、聞いた事がないな。もしかしてそれは、日本がワールドカップでニュージーランドと対戦した時の事かな?(笑)。 その頃は、僕は小さすぎて、あまりラグビーを理解していなかったね。

──覚えていらっしゃらなくて幸いです。ところで、あなたのタフなプレースタイルはどこで身に着けたのですか?

 どこで身に着けたのかと言うのは難しいな、なぜなら、僕はいろんなコーチの元にいたし、長い間をかけて作り上げて来たものだ。今でも、自分の中で、まだ進歩できる分野がないかどうかを探している。たまに、2、3年前を振り返り、「どうして、あんな事をしていたんだろ」、って思う事があるよ。でも、常に進歩しようとしていれば、そういうことはある。そして、今いる場所で精一杯やる事をエンジョイするのも大事だ。あまり一つの事にこだわり過ぎると、自分が楽しめなくなってしまう。楽しむ事も必要だ。

──深い話が続きます。ラピースさんにとって、ラグビーの魅力はどういう所ですか?

 ラグビーの魅力的な所は、チームスポーツだという事だ。色んな人とプレーする事、様々な環境に身を置く事で、とても多くの事を学ぶ。一緒にハードワークもするけど、オフの時も一緒に楽しむ、それは僕がラグビーで常に大事にしている事の一つだ。
 そして、ラグビーはコンタクトスポーツだ。だから、自分と対戦相手の間には、多くのリスペクトがある。なぜなら、ハードワークなくして、ここまで来る事が出来ないと分かっているからだ。目標を達成するまでには、自分も相手も多くの血と汗と涙を流したことが分かるからね。だから、たとえどんなに勝ちたいと思っていても、相手に対するリスペクトがある。

──2019年は来日から3年が経過して、日本代表でプレーできる可能性が噂されています。確認ですが、スプリングボクスの試合には出ていなかったのですか?

 スプリングボクスでは戦っていないよ。2013年にトレーニング・スコッドには入っていたけど試合には出なかった。日本のラグビー協会に選抜可能かどうかのチェックをしてもらった。今は資格の確認を待っている段階だけど、もしも可能なら本当に名誉なこと。そういうチャンスが得られたなら、是非プレーしたいと思っている。

──日本に来て3年経ちます。日本については、どういう印象ですか?

 僕と家族は日本の生活をとてもエンジョイしている。日本人は、フレンドリーで、いつも助けてくれる。初めて来た頃、僕らは日本のことを何も分かっていなかったけれど、何かあるたびに周りの誰かが助けてくれた。そういう経験を積んでからは、電車やバスの中でも、周りの人に対するリスペクトがあり、周りの人が困っていないかを気にかけていることが分かった。小さい事だけど、物凄く印象的だった。電車やバスの中では大声で話をしないよね。携帯電話でも話さない。僕らに会いに南アフリカから来た人たちも、日本のそういう部分にみんな驚くよ。僕はいつも事前に説明しておくけど、みんな、実際に来て経験すると「ここまでか!」と驚くんだ。物事がきちんと機能することは素晴らしい。風景も美しいしゴミも落ちていない。僕はこの国にいられる事に、とても喜びを感じている。南アからは地球の反対側にある、違う文化、違う人々との出会い。できたら、もっと長くここに滞在できる事を希望している。それは僕と妻だけでなく、子供たちにも、日本という国が与えてくれる経験を味わってほしいからね。


ピーター“ラピース”ラブスカフニ
1989年1月11日、南アフリカ・プレトリア生まれ、30歳。189㎝/105kg。
ブルームフォンテーンのグレイカレッジからフリーステート大を経て2012年、チーターズでスーパーラグビーデビュー。2015-2016年はブルズで活躍。
2013年南アフリカ代表に選出されキャンプに参加するが試合出場なし。
2016年、南アフリカ出身フラン・ルディケ ヘッドコーチの就任したクボタスピアーズに加入。
2018年はサンウルブズでもプレー。ブランビーズ戦でチームオブザウィーク(週間ベストフィフティーン)に選出され、2試合でゲームキャプテンを務めた。


◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆

★『生中継!ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ』
130年以上の歴史と伝統を誇る「シックス・ネーションズ」。ヨーロッパのラグビー強豪6カ国が参加して行なわれる大会の模様を全試合生中継でお届けする!

第3節:
フランスvsスコットランド 2/23(土)夜11:00~ WOWOWライブ
ウェールズvsイングランド 2/23(土)深夜1:30~ WOWOWライブ
イタリアvsアイルランド 2/24(日)夜11:50~ WOWOWプライム

★「ラグビー世界最高峰 フランスリーグ TOP14」
ワールドカップを控え、世界各国の代表選手やスター選手たちが多数所属するTOP14の戦いから目が離せない!上位チームの試合を中心に毎節2試合放送!

第17節:
トゥールーズvsモンペリエ 2/24(日)午前4:35~ WOWOWプライム
※2/23(土)深夜1:55~ WOWOWメンバーズオンデマンドで先行ライブ配信
リヨンvsクレルモン・オーヴェルニュ 2/25(月)午前7:00~ WOWOWライブ
※2/24(日)深夜0:45~ WOWOWメンバーズオンデマンドで先行ライブ配信

■『WOWOWラグビー公式ツイッター』(@wowow_rugby
WOWOWのラグビー公式アカウントです。WOWOWで放送するラグビーの放送スケジュール、最新ニュース等を中心につぶやいていきます。

もっと見る

閉じる

My番組登録とは?

My番組登録で見逃し防止!

見たい番組、気になる番組をあらかじめ登録。
放送時間前のリマインドメールで番組をうっかり見逃すことがありません。

利用するには?

WEB会員IDをご登録のうえ、ログインしてご利用ください。

WEB会員IDをお持ちでない方
WEB会員IDを登録する
WEB会員IDをお持ちの方
ログインする
閉じる

番組で使用されているアイコンについて

初回放送
新番組
最終回
生放送
5.1chサラウンド放送
二カ国語版放送
吹替版放送
字幕版放送
字幕放送
ノンスクランブル(無料放送)
オンデマンドでの同時配信
オンデマンドでの同時配信対象外
2009年4月以前に映倫審査を受けた作品で、PG-12指定(12歳未満は保護者同伴が望ましい)されたもの
劇場公開時、PG12指定(小学生以下は助言・指導が必要)されたもの
2009年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R-15指定(15歳未満鑑賞不可)されたもの
R-15指定に相当する場面があると思われるもの
劇場公開時、R15+指定(15歳以上鑑賞可)されたもの
R15+指定に相当する場面があると思われるもの
1998年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R指定(一般映画制限付き)とされたもの