【南しずかコラム】勝負を分けるのは、本気のおやつ!?

  • 2019/03/04

【南しずかコラム】勝負を分けるのは、本気のおやつ!?

 世界最速ランナーのウサイン・ボルトはマックナゲット20個、NBAのスーパースターのレブロン・ジェームスはチキンと野菜とライス――数年前に米国オンラインメディア「BuzzFeed」が超有名アスリートたちの試合前の食事、つまり「勝負メシ」を特集をした。実は筆者も米国のLPGA女子ゴルフツアーのトップ選手達に同じ質問をしたことがある。ところが「絶対にこれ!」という料理名を挙げる選手は殆どいなかった。勝負メシができにくい理由は長丁場のツアー環境が起因するだろう。1月から11月まで北米、アジア、ヨーロッパ、オーストラリアなどを遠征する。行く先々で食材や料理は当然変わってくるため、一つの料理にこだわっても手に入らない可能性がある。

 忘れていけないのは、大会から次の大会へ移動しても変わらない食べ物があることだ。バナナ、ナッツ類、エナジーバーなど試合中の「間食」である。第1ホールのティーイングエリアを始め、コースの途中に運営サイドが提供している。LPGA米女子ツアーの平均試合時間は4時間30分~5時間30分。昼食休憩なしで18ホールをプレーするため、集中力や体力を維持するためラウンド中の間食は欠かせない。勝負メシならぬ「勝負おやつ」である。独自の勝負おやつを持参する選手も多い。ピーナッツバターとジャムのサンドイッチは鉄板だ。ホテルの朝食コーナーやクラブハウスの選手食堂でサッと作ることができるため、選手はジップロックに入れてキャディバッグに忍ばせる。ミンジ・リー(オーストラリア)やリディア・コ(ニュージーランド)はカットした果物をタッパーに入れて持ち歩いており、その時の旬の果物をスーパーで買ってくるという。キム・ヒョージュ(韓国)の父親はお手製のキンパ(韓国海苔巻き)を作る。多めに作って、仲良しの選手仲間に渡すこともある。橋本病と呼ばれる慢性甲状腺炎が持病のアサハラ・ムニョス(スペイン)はグルテンフリーのスナックを用意している。補食のタイミングは9ホール回った頃や、前の組が詰まってプレーに待ち時間がある時、フェアウェイを歩きながらなどで、少しずつこまめに食べる。畑岡奈紗はルーキーイヤーの時、プレーに集中するあまり飲まず食わずでラウンドすることがあった。今季ルーキーの山口すず夏はどうかというと、集中力保持のためにゼリーのアミノバイタル パーフェクトエネルギーを、また疲労回復のためにアミノバイタルクエン酸チャージをペットボトルの水に溶かして摂るという。他にも「男梅」、「バナナ」、「お菓子」などを適時補食すると父親の裕之さんが教えてくれた。プロ1年目からしっかり勝負おやつが決まっている。

 ゴルフの試合は自然の中で行われるし、ティーオフの時間も日によって変わるため、その都度、選手は補食の量や内容を調整する。たとえば東南アジアの蒸し暑い日は脱水症状に気をつけて水やスポーツドリンクをこまめに飲む。それでは、スコットランドの寒い風の日は、何を食べるのか? プロゴルファーが間食する様子はたまにテレビに映るため、どの試合で誰が何を食べているのかチェックするのも、ゴルフ観戦の楽しみのひとつといえるだろう。

(文・写真/南しずか)

南 しずか SHIZUKA MINAMI

1979年生まれ、東京都出身。大学卒業後に渡米し、「International Center of Photography(国際写真センター)」フォトジャーナリズム及びドキュメンタリー写真1カ年プログラム修了。LPGA女子ゴルフツアーをはじめとしたスポーツ分野を中心にフリーランスのフォトグラファーとして活躍。2009年より米女子ゴルフツアーを取材。通信社や「スポーツ・イラストレイテッド」、「Sports Graphic Number」、ゴルフ雑誌などスポーツ媒体で精力的に活動中。
インスタグラム:https://instagram.com/minamishizuka/

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