スーパー・バンタム級10回戦 赤穂亮対ジョンリエル・カシメロ

  • 2022/11/25

13連勝中の赤穂が元3階級制覇王者と対戦
決戦の舞台は韓国・仁川

 スーパー・フライ級とバンタム級で2度の世界挑戦を経験している赤穂亮(36=横浜光)が、3度目の大舞台を見据えて元世界3階級制覇王者のジョンリエル・カシメロ(33=フィリピン)と拳を交える。43戦39勝(26KO)2敗2分の赤穂と、35戦31勝(21KO)4敗のカシメロはともに攻撃力に自信を持つファイターだけに、序盤から闘志をむき出しにした打撃戦が見られそうだ。

勝って3度目の世界挑戦に繋げたい赤穂

 赤穂は2005年2月にプロデビューし、7年後に佐藤洋太(協栄)の持つWBC世界スーパー・フライ級王座に挑んで判定負けを喫するまで2引き分けを挟んで19連勝(12KO)をマーク。この間、日本王座挑戦は引き分けに終わったが、東洋太平洋王座を獲得して3度の防衛を記録した。
 バンタム級に上げたあと2015年8月にはタイでWBO王座決定戦に臨んだが、プンルアン・ソーシンユー(タイ)に2回KOで敗れた。9ヵ月後に再起を果たし、その試合を含め13連勝(8KO)と勢いを取り戻している。2017年3月には日本バンタム級王座を獲得したが、初防衛戦後に返上した。
 気の強さを前面に出した攻撃型で、中間距離から飛びこむようにして繰り出す左右フック、接近した際に突き上げるアッパーなどが主武器といえる。攻撃に重点を置いているためか防御は若干甘い面があるが、天性の勘で危機を回避することが多い。今回の試合に際し赤穂は「世界戦と同じぐらい大事な試合。カシメロには自分と近いものを感じるし、戦えば(歯車が)噛み合うと思う。ここで勝てば認めてもらえる」と気合十分だ。

トラブルメーカーのカシメロは1年4ヵ月ぶりのリング

 カシメロは2009年(WBO暫定)と2012年(IBF)にライト・フライ級王座を獲得し、2016年にはIBFフライ級王座、そして2019年にはWBO暫定バンタム級王座をコレクションに加えて3階級制覇王者となった。その後、ゾラニ・テテ(南アフリカ共和国)との団体内王座統一戦で3回TKO勝ちを収め、晴れてWBO王者に認定されている。
 それらの試合の多くは国外でのもので、カシメロはメキシコ、南アフリカ共和国、アルゼンチン、パナマ、タイ、中国、イギリス、中国、アメリカと多くの国で世界戦を行ってきた。その逞しさは特筆に値するものといえる。
 その一方、トラブルメーカーとしても知られている。ライト・フライ級王者時代には規定体重をつくれず計量で失格(王座剥奪)したり、世界戦でもダーティー・ファイトをしたりと奔放な面がある。昨年12月のポール・バトラー(イギリス)戦を前に体調不良を理由に計量に現れず、今年4月にリセットされた試合ではイギリスで禁止されているサウナでの減量が発覚して試合出場を見送られ、あげく王座を剥奪されている。こうした事情もあり、今回の赤穂戦が2021年8月以来、1年4ヵ月ぶりの試合となる。

序盤から打撃戦か KO決着は間違いなし

 攻撃型同士のカードだけに、判定勝負は考えにくい。偵察に多少の時間を割くことはあるかもしれないが、早い段階で互いが自慢のパンチを狙い撃つことになるだろう。赤穂は打ち合いに入る前に左ジャブを突いて自分の距離を測りたい。ただし自ら下がって距離をキープするのではなく、突き放すような左ジャブが有効だろう。そのうえで右フックから左フック、あるいはアッパーへとパンチを繋ぎたい。小柄なカシメロは距離をとられると攻め手を失うことがあるので、その弱点を突いていきたい。カシメロは近距離での戦い持ち込むとあらゆる角度から思い切りのいいパンチを繰り出してくるので、赤穂はクリンチの際も気を抜かないようにしたい。

<TALE OF THE TAPE 両選手のデータ比較表>

  • 名前

    赤穂

    カシメロ

  • 生年月日/年齢

    1986年7月2日/36歳

    1989年2月13日/33歳

  • 出身地

    日本(栃木県)

    フィリピン

  • プロデビュー

    2005年2月

    2007年6月

  • 獲得世界王座

    WBO(暫定)IBF Lフライ級王座
    IBFフライ級王座
    WBOバンタム級王座

  • 身長/リーチ

    168センチ/170センチ

    163センチ/163センチ

  • プロ戦績

    43戦39勝(26KO)2敗2分

    35戦31勝(21KO)4敗

  • KO率

    60%

    60%

  • 世界戦の戦績

    2戦2敗

    16戦13勝(10KO)3敗

  • 直近の試合

    2022年9月(1回KO勝ち)

    2021年8月(12回判定勝ち)

  • 戦闘スタイル

    右ファイター型

    右ファイター型

  • ニックネーム

    「Quadro Alas」

<ジョンリエル・カシメロの全世界戦>

2009年12月
セサール・カンチラ(コロンビア) 〇11回TKO @ニカラグア
(WBO暫定世界ライト・フライ級王座獲得)
2010年 7月
ラモン・ガルシア(メキシコ) ●12回判定 @メキシコ
(WBO暫定世界ライト・フライ級王座失う)
2011年 3月
モルティ・ムザラネ(南ア) ●5回TKO @南ア
(IBF世界フライ王座挑戦)
2012年 2月
ルイス・ラサルテ(アルゼンチン) 〇10回TKO @アルゼンチン
(IBF暫定世界ライト・フライ級王座獲得)
2012年 8月
ペドロ・ゲバラ(メキシコ) 〇12回判定 防① @メキシコ
2013年 3月
ルイス・リオス(パナマ) 〇12回判定 防② @パナマ
2013年10月
フェリペ・サルグエロ(メキシコ) 〇11回TKO 防③ @フィリピン
2014年 5月
マウリシオ・フエンテス(コロンビア) 〇1回KO @フィリピン
(カシメロは計量で体重超過 王座剥奪)
2015年 6月
アムナット・ルエンロエン(タイ) ●12回判定 @タイ
(IBF世界フライ王座挑戦)
2016年 5月
アムナット・ルエンロエン(タイ) 〇4回KO @中国
2016年 9月
チャーリー・エドワーズ(英国) 〇10回TKO 防① @英国
2019年 4月
リカルド・フランコ(メキシコ) 〇12回KO @アメリカ
(WBO暫定世界バンタム級王座獲得)
2019年 8月
セサール・ラミレス(メキシコ) 〇10回KO 防① @フィリピン
2019年11月
ゾラニ・テテ(南ア) 〇3回TKO 防② @南ア
2020年 9月
デューク・マイカー(ガーナ) 〇3回TKO 防③ @アメリカ
2021年 8月
ギジェルモ・リゴンドー(キューバ) 〇12回判定 防④ @アメリカ

―― 16戦13勝(10KO)3敗 ――


<スーパー・バンタム級トップ戦線の現状>

WBA S
:ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)
WBC
:スティーブン・フルトン(アメリカ)
IBF
:ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)
WBO
:スティーブン・フルトン(アメリカ)

 11戦全勝(8KO)のムロジョン・アフマダリエフ(28=ウズベキスタン)と、21戦全勝(8KO)のスティーブン・フルトン(28=アメリカ)がベルトを2本ずつ持っており、近い将来の4団体王座統一戦が期待されている。攻撃型サウスポーのアフマダリエフに対し、フルトンはスピードとスキルに長けた右の技巧派で、総合力は互角だ。
 この両王者の対決が実現すれば盛り上がることは間違いないが、それ以上に期待されているのが井上尚弥(29=大橋)のスーパー・バンタム級参入だ。すでに既定路線といっていいのだろうが、井上は12月13日にバンタム級のWBO王者、ポール・バトラー(34=イギリス)との4団体王座統一戦が控えており、この試合が終わらないことには話が先に進まない。体重がきつくなっているフルトンは大きな試合が決まらない場合はフェザー級転向も視野に入れていると伝えられるだけに、アフマダリエフ戦の契約が待たれるところだ。
 脇役としては、バンタム級時代にドーピング違反や何度も体重オーバーのトラブルを繰り返したルイス・ネリ(27=メキシコ)、そして3階級制覇の実績を持つジョンリエル・カシメロ(33=フィリピン)が控えている。英連邦王座などを獲得したゾラニ・テテ(34=南アフリカ共和国)も無視できない存在といえる。赤穂亮(36=横葉光)、亀田和毅(31=TRY BOX)、武居由樹(26=大橋)らにも割って入るチャンスがありそうだ。



スーパー・フェザー級10回戦 渡邉卓也対ジョニー・ゴンサレス

50戦経験の33歳 vs 81戦経験の41歳
ベテラン同士のサバイバルマッチ

 WBCユース王座、IBFアジア王座、WBOアジアパシフィック王座、WBOオリエンタル王座、東洋太平洋シルバー王座などを獲得した実績を持つ渡邉卓也(33=DANGAN青木)が、来日経験もある元世界2階級制覇王者のジョニー・ゴンサレス(41=メキシコ)と対戦する。キャリア15年の渡邉が50戦38勝(22KO)11敗1分、キャリア23年のゴンサレスが81戦69勝(56KO)11敗1分、ベテラン同士の興味深いカードだ。
 渡邉はJBC(日本ボクシングコミッション)非公認の王座は数多く収集したが、日本王座は3度、東洋太平洋王座には3度挑戦したものの結果を残せずに終わっている。ここでビッグネームを食ってキャリアに花を添えたいところだ。これまで11敗しているが、KO負けは昨年1月の坂晃典(仲里)戦の一度だけで、ディフェンス力に長けている。両グローブを高くあげた構えから左ジャブ、左右フックへと繋げることが多く、ボディへの打ち分けも巧みだ。
 ゴンサレスはスーパー・バンタム級時代の2009年に西岡利晃(帝拳)に3回TKO負けを喫したが、フェザー級に転向後の2011年には来日して長谷川穂積(真正)を4回TKOで破りWBC王座を獲得した。この王座は5度目の防衛戦で失ったが1年後に返り咲き。2015年3月にゲイリー・ラッセル(アメリカ)に4回TKO負けを喫して無冠に戻った。このとき33歳だったが、それから7年間に15試合(12勝8KO2敗1分)をこなしている。最近はライト級の体重で戦うこともある。
 左フックに定評のあるゴンサレスがプレッシャーをかけて出て、渡邉が距離を測りながらカウンター・アタックを仕掛ける機会をうかがう展開になりそうだ。41歳になったゴンサレスに20代のときのような動きを求めるのは酷というものだろうが、直近の4戦で2KO勝ちを収めており、いまも強打は健在とみていいだろう。渡邉は慎重に戦いつつ好機には一気に攻め込みたい。

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オンデマンドでの同時配信対象外
2009年4月以前に映倫審査を受けた作品で、PG-12指定(12歳未満は保護者同伴が望ましい)されたもの
劇場公開時、PG12指定(小学生以下は助言・指導が必要)されたもの
2009年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R-15指定(15歳未満鑑賞不可)されたもの
R-15指定に相当する場面があると思われるもの
劇場公開時、R15+指定(15歳以上鑑賞可)されたもの
R15+指定に相当する場面があると思われるもの
1998年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R指定(一般映画制限付き)とされたもの