WBC世界スーパー・ライト級挑戦者決定戦
オマール・フィゲロア対セルゲイ・リピネッツ

  • 2022/09/19

「テキサスの豹」 vs カザフ出身の「サムライ」
元世界王者同士の非情なサバイバルマッチ

 元WBC世界ライト級王者のオマール・フィゲロア(32=アメリカ)と、元IBF世界スーパー・ライト級王者のセルゲイ・リピネッツ(33=カザフスタン)がWBC世界スーパー・ライト級挑戦者決定戦 / WBCシルバー スーパー・ライト級王座決定戦で拳を交える。当初、フィゲロアは元世界4階級制覇王者のエイドリアン・ブローナー(アメリカ)と対戦する予定だったが、「心身のコンディションが整えられない」としてブローナーが辞退を申し出てきたためリピネッツが代わりに戦うことになったという経緯がある。
 フィゲロアは直近の2試合で連敗、リピネッツは1敗1分と勝利から遠ざかっており、ともに再起をかけた試合となる。

荒川仁人を破ってライト級王者になったフィゲロア

 「パンテリータ(豹)」というニックネームを持つフィゲロアは2013年7月、荒川仁人(八王子中屋/ワタナベ)との決定戦を制してWBC暫定世界ライト級王座を獲得(のちに正王者に昇格)。2度防衛後にベルトを放棄し、階級を上げた。
 一時はリッキー・バーンズ(イギリス)、アントニオ・デマルコ(メキシコ)、ロバート・ゲレロ(アメリカ)の元世界王者3人を連破し、さらに世界挑戦経験者のジョン・モリナ(アメリカ)にも勝つなどして存在感を示したが、2019年7月にヨルデニス・ウガス(キューバ)に敗れて潮目が変わった。1年10ヵ月後の次戦でも世界挑戦経験者のアベル・ラモス(アメリカ)に6回終了KOで惨敗。ウェルター級では体格、パワーで厳しいものがあると実感したのだろう、スーパー・ライト級で出直しを図ることになった。戦績は31戦28勝(19KO)2敗1分。

近藤明広に勝って世界王座を獲得したリピネッツ

 カザフスタン出身のリピネッツはアマチュアボクシングとキックボクシングを経て2014年4月にロシアでプロデビュー。翌年から活動拠点をアメリカに移し、元世界王者のバディ・マクガートをトレーナーにおき指導を受けるようになった。その甲斐あってか世界ランクを駆け上がり、2017年11月には近藤明広(一力)との決定戦を制してIBF世界スーパー・ライト級王座を獲得。この時点の戦績は13戦全勝(10KO)だった。
 さらなる飛躍が期待されたが、初防衛戦でマイキー・ガルシア(アメリカ)にダウンを喫して完敗、在位は5ヵ月に満たなかった。これを機に一気に2階級上げてウェルター級に転向し、2020年10月にはIBFの暫定王座決定戦に出場した。しかし、そのカスティオ・クレイトン(カナダ)戦は12回引き分けに終わり2階級制覇はおあずけとなった。半年後、破竹の勢いにあるジャロン・エニス(アメリカ)と対戦したが、2度のダウンを喫して6回KOで散った。これを機にスーパー・ライト級に戻って再起を図ることになった。戦績は19戦16勝(12KO)2敗1分。

「サムライ」が猛獣を撃退か

 構えをスイッチしながら中近距離で左右フックを中心に乱打戦を仕掛けるフィゲロアと、右フックを軸にした攻撃に定評のあるリピネッツ。序盤から目の離せない打撃戦になるのは間違いないだろう。フィゲロアは肉を切らせて骨を断つリスキーな戦闘スタイルの選手だが、ライト級王者時代はチャンス時の回転力や馬力で打ち勝っていた。しかし、最近はスピードや体格負けするケースが目立っている。「テキサスの豹」も狩りの能力が鈍ったということか。リピネッツはエニスには完敗だったが、もともとは距離をとったボクシングもできるという幅の広さがある。その点でフィゲロアよりも選択肢は多い。打撃戦は不可避としても、効率的に戦いを進めることができる分、リピネッツにアドバンテージがあるといえる。11対4のオッズが出ているように「サムライ」が猛獣を撃退しそうだ。

<スーパー・ライト級トップ戦線の現状>

WBA
:アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)
WBC
:空位
IBF
:空位
WBO
:ジョシュ・テイラー(イギリス)

 ジョシュ・テイラー(31=イギリス)が昨年5月の王座統一戦でホセ・ラミレス(30=アメリカ)から2度のダウンを奪って12回判定勝ちを収め4本のベルトを手にしたが、この夏にWBA、WBC、IBFの王座を返上。再び混乱状態に陥った。こうしたなか、すでにWBAは王座決定戦を制したアルベルト・プエジョ(28=ドミニカ共和国)が新王者になっている。
 IBFは1位のジェレミアス・ポンセ(26=アルゼンチン)と2位のスブリエル・マティアス(30=プエルトリコ)の陣営に王座決定戦を行うよう指令を出しており、WBCは1位のホセ・セペダ(33)と2位のレジス・プログレイス(33)で王座決定戦を計画している。
 テイラー自身は今年2月に苦戦したジャック・カテロール(29=イギリス)との再戦に前向きだと伝えられるが、なかなか正式決定のニュースが入ってこない。このままウェルター級に転向する可能性も捨てきれない。
 このほか返り咲きを目指すホセ・ラミレス、ライト級から参入してきたWBC3位のテオフィモ・ロペス(25=アメリカ)やWBC4位のゲイリー・アントゥアン・ラッセル(26)、元WBC暫定ライト級王者のライアン・ガルシア(24=アメリカ)と実績と知名度のあるタレントが大舞台を待っている。




WBA世界スーパー・フェザー級タイトルマッチ ロジャー・グティエレス対エクトル・ルイス・ガルシア

長身の「KID」 vs リオ五輪戦士
11対4でガルシア有利のオッズ

 無冠時代に敗れた相手、レネ・アルバラード(ニカラグア)に世界戦で雪辱して戴冠を果たしたロジャー・グティエレス(27=ベネズエラ)が、2016年リオデジャネイロ五輪出場の実績を持つエクトル・ルイス・ガルシア(30=ドミニカ共和国)を相手にWBA世界スーパー・フェザー級王座のV2戦に臨む。
 もともとグティエレスは今年2月、前WBA暫定王者のクリス・コルバート(アメリカ)の挑戦を受ける予定だった。ところが新型コロナウィルスの検査で陽性だったためリングに上がることができず、代わりに当時フェザー級でWBA5位だったガルシアがコルバートと戦った。コルバート有利と見られた試合だが、ガルシアは巧みに距離とタイミングを支配し、7回には鮮やかな左ストレートのカウンターでダウンを奪って快勝(12回判定勝ち)。本来よりもひとつ上の階級でWBA1位に躍り出た。
 その後、グティエレス対ガルシアは7月にベネズエラで計画されたが、ガルシア側が敵地行きに難色を示したため開催地がアメリカに変更された経緯がある。
 グティエレスは177センチのリーチを生かした右のボクサーファイター型で、遠い距離からワンツーを放り込んでくる。派手さはないが右ストレートは伸びがある。
 対するサウスポーのガルシアはじわりじわりと圧力をかけながら相手の打ち終わりにカウンターを合わせることが多い。コルバート戦では動きの速い相手の可動範囲を巧みに狭め、攻め手を封じ込んでしまった印象が強い。こちらも派手なタイプではないが、なかなかの巧者といえる。
 グティエレスは遠い距離を保って戦いたいところだが、サウスポーの挑戦者を遠ざけるために左ジャブと足を有効につかえるかどうか。これらが十分に機能せずガルシアのプレッシャーに屈するようだと苦戦は免れないだろう。11対4のオッズが出ているように、新王者誕生の可能性が高い。

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R-15指定に相当する場面があると思われるもの
劇場公開時、R15+指定(15歳以上鑑賞可)されたもの
R15+指定に相当する場面があると思われるもの
1998年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R指定(一般映画制限付き)とされたもの