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WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパー・ウェルター級4団体王座統一戦 ジャーメル・チャーロ対ブライアン・カスターニョ

  • 2022/05/06

激闘ドローから10ヵ月 再び頂上決戦
オッズは5対4 わずかにチャーロ有利

 ジャーメル・チャーロ(31=アメリカ)とブライアン・カスターニョ(32=アルゼンチン)は昨年7月、互いのスーパー・ウェルター級王座をかけて対戦したが、年間最高試合の声も出るほどの熱戦のすえ三者三様の引き分けという結果に終わった。試合後もチャーロはWBAスーパー王座、WBC王座、IBF王座をキープし、カスターニョはWBO王座を保持。あれから10ヵ月後、両者が初戦と同じ立場で再び拳を交える。
 もともと再戦は2月26日に計画されたが詰めには至らず、4週間延びて3月19日に決定。しかし、2月中旬にカスターニョがスパーリングで右上腕二頭筋を痛めたため2ヵ月延期された経緯がある。アメリカのテキサス州サンアントニオで行われた初戦からカリフォルニア州カーソンに舞台を移して挙行される因縁のリマッチ。4団体の王座を統一するのは――。

パンチャー型に変貌したチャーロ プラス面とマイナス面

 チャーロはアマチュアで64戦56勝8敗の戦績を残したが、目立った勲章は少ない。15歳で出場した2005年のジュニア五輪3位の実績があるぐらいだ。1分早く生まれたと伝えられる双子の兄ジャーモール(WBC世界ミドル級王者)よりも9ヵ月早い2007年12月にプロデビューし、兄弟で順調に白星を重ねていった。異なるのはKO勝ちの多い兄に対しジャーメルは判定勝ちが多かった点だ。キャリア途中までは、ジャーモール=強打者、ジャーメル=技巧派という印象が強かった。そんな弟チャーロがパンチャー型に変貌を遂げたのは2015年のことだ。元世界王者のジョアシム・アルシン(ハイチ/カナダ)を6回TKOで下すと、次戦ではジョン・ジャクソン(バージン諸島)に8回KO勝ちを収めて空位のWBC世界スーパー・ウェルター級王座を獲得し、兄と同じ階級で世界制覇を成し遂げたのだ。
 大きな自信を得たチャーロは初防衛戦でチャールズ・ハトレイ(アメリカ)を痛烈な6回KOで退けると、V2戦では前評判の高かったサウスポー、エリクソン・ルビン(アメリカ)を右一発で撃沈。次戦こそオースティン・トラウト(アメリカ)に判定まで粘られたが、この試合でも元王者から2度のダウンを奪っている。ただ、自信が過信になったのかV4戦で伏兵トニー・ハリソン(アメリカ)に敗れて王座から陥落した。物議をかもす判定負けではあったが、KOを過剰に意識してか力みが目立ったのは事実だ。
 2019年12月、そのハリソンに11回KOで借りを返してベルトを奪還すると、次戦ではWBAスーパー王座とIBF王座を持つジェイソン・ロサリオ(ドミニカ共和国)を3度倒して8回KO勝ち、3団体の王座を統一した。そして昨年7月、4本目のベルト収集を狙ってカスターニョと対戦したわけだ。戦績は36戦34勝(18KO)1敗1分。直近の10試合に限ってみれば8勝(7KO)1敗1分と70パーセントのKO率を残している。

6度の世界戦で無敗のカスターニョ ライバルを上回るKO率

 カスターニョは昨年7月のチャーロ戦までは過小評価されていたといえる。アマチュア時代には2009年世界選手権出場、2010年南米大会優勝、2011年パンナム大会では準々決勝でエロール・スペンス(アメリカ)に勝って準優勝するなど191戦181勝5敗5分の戦績を残している。チャーロを上回る活躍をしたといっていいだろう。2012年9月にプロ転向後は挫折を知らず、2016年11月にはWBA暫定世界スーパー・ウェルター級王座を獲得。この王座はエリスランディ・ララ(キューバ)と引き分けるなどして3度の防衛を果たしたあとで返上した。昨年3月、パトリック・テイシェイラ(ブラジル)に12回判定で圧勝してWBO王座を獲得した。6度の世界戦を含むトータル戦績は19戦17勝(12KO)2分で、KO率は63パーセントを超える。
 これだけの数字を残していながら実績に見合うだけの評価が得られなかったのは、アメリカでのアピール不足が響いたといっていいだろう。ララ戦では終盤に追い上げて印象の良い引き分けに持ち込んでいるものの、勝ち切れなかったことで多少のマイナス点がついたようだ。チャーロとの初戦が9対4で不利とみられたのも仕方ないことだったといえる。

接近戦に活路のカスターニョ チャーロはカウンターで応戦か

 10ヵ月前の初戦は117対114(チャーロ)、114対113(カスターニョ)、114対114の三者三様の引き分けだったが、試合を見たファンや関係者の7割がカスターニョの勝利を支持したというデータがある。今回も接戦が予想されるが、カスターニョが攻め、チャーロが迎え撃つという大雑把な展開は変わりないものと思われる。身長とリーチが171センチのカスターニョは前回のように上体を振って距離を潰し、体ごと押し込んで上下にパンチを打ち分ける戦法を採るはずで、これが奏功すれば中盤から終盤にかけてヤマをつくることができるかもしれない。
 これに対しチャーロが戦術を変えて対応する可能性はある。初戦よりも左右に速く動いて的を絞らせず、カウンターの精度を上げてくることが考えられる。右ストレート、左フックの切れでは勝るだけに、これらが機能すればWBO王者の接近を拒むだけでなく一気に勝負を決することもありそうだ。
 オッズは5対4、初戦よりも数字が接近したが、今回もチャーロに若干のアドバンテージがあると見られている。


<TALE OF THE TAPE  両選手のデータ比較表>

  • 名前

    チャーロ

    カスターニョ

  • 生年月日/年齢

    1990年5月19日/31歳

    1989年9月12日/32歳

  • 出身地

    アメリカ テキサス州リッチモンド

    アルゼンチン イシドロ・カサノバ

  • アマチュア実績

    05年ジュニア五輪3位

    09年世界選手権出場

  • アマチュア戦績

    64戦56勝8敗

    191戦181勝5敗5分

  • プロデビュー

    07年12月

    12年9月

  • 獲得世界王座

    WBC,WBA,IBF世界Sウェルター級

    WBA,WBO世界Sウェルター級

  • 身長/リーチ

    180センチ/185センチ

    171センチ/171センチ

  • プロ戦績

    36戦34勝(18KO)1敗1分

    19戦17勝(12KO)2分

  • KO率

    50%

    63%

  • 世界戦の戦績

    8戦6勝(5KO)1敗1分

    6戦4勝(2KO)2分

  • 戦闘スタイル

    右ボクサーファイター型

    右ファイター型

  • ニックネーム

    「アイアンマン(鉄人)」

    「EL BOXI」

  • トレーナー

    デリック・ジェームス

    カルロス・カスターニョ(父)

<スーパー・ウェルター級トップ戦線の現状>

WBA S
:ジャーメル・チャーロ(アメリカ)
WBC
:ジャーメル・チャーロ(アメリカ)
暫定
:セバスチャン・フンドラ(アメリカ)  ※
IBF
:ジャーメル・チャーロ(アメリカ)
WBO
:ブライアン・カスターニョ(アルゼンチン)

 3団体王者のジャーメル・チャーロ(31=アメリカ)とWBO王者のブライアン・カスターニョ(32=アルゼンチン)が、実績と総合力から見て2トップといっていいだろう。今回の統一戦の勝者は文句なしのスーパー・ウェルター級最強といえる。
 この2強を猛追しているのがWBOの指名挑戦権を持つティム・チュー(27=オーストラリア)だ。井上岳志(32=ワールドスポーツ)に続き五輪戦士のテレル・ゲシェイ(34=アメリカ)にも勝ち、地力がついてきたことを証明している。21戦全勝(15KO)。チューと同じようにWBAではイスライル・マドリモフ(27=ウズベキスタン)が指名挑戦の機会を待っている。2018年アジア大会金メダリストのマドリモフはプロでは8戦全勝(6KO)とキャリアは浅いが、昨年12月にはトップ戦線常連のミシェル・ソロ(34=コートジボワール/フランス)に9回TKO勝ちを収めて勢いづいている。同じくIBFではバクラム・ムラタザリエフ(29=ロシア)が指名挑戦権行使のタイミングをうかがっている。2016年から主戦場をアメリカに移したムラタザリエフは20戦全勝(15KO)だが、強豪との対戦経験は多くない。
 チャーロが王座統一戦に臨むためWBCは暫定王座の新設を決議。エリクソン・ルビン(26=アメリカ)とのサウスポー対決を9回終了TKOで制したセバスチャン・フンドラ(24=アメリカ)がベルトを獲得した。戦績を20戦19勝(13KO)1分に伸ばしたフンドラは身長197センチのサウスポーで、長い腕をたたんでコンパクトに左右フック、アッパーを繰り出すため戦いにくいタイプといえる。話題先行の印象もあったが、ルビンに勝ったことで評価も大きくアップした。
 チャーロが王座統一戦に臨むためWBCは暫定王座の新設を決議。エリクソン・ルビン(26=アメリカ)と身長197センチのセバスチャン・フンドラ(24=アメリカ)のサウスポー対決が決まっている。
 このほかリアム・スミス(33=英国)、トニー・ハリソン(31=アメリカ)、ジャック・クルカイ(36=エクアドル/ドイツ)、オースティン・トラウト(36=アメリカ)、ジャレット・ハード(31=アメリカ)、パトリック・テイシェイラ(31=ブラジル)らの名前がトップ15に入っているが、いずれもピークを過ぎた感は否めず多くを望むことは難しいかもしれない。

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