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WBA、WBC、IBF世界ウェルター級王座統一戦 エロール・スペンス対ヨルデニス・ウガス

  • 2022/04/08

眼疾と16ヵ月のブランク…不安材料のあるスペンス
パッキャオに勝って自信増したウガス

 ウェルター級のWBC王座とIBF王座を持つエロール・スペンス(32=アメリカ)とWBAスーパー王座に君臨するヨルデニス・ウガス(35=キューバ)が、互いのベルトをかけて対戦する。78パーセントのKO率を誇る万能型サウスポーのスペンス、6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(フィリピン)を引退に追い込んだウガス。才能あふれる2団体王者が勝つのか、それとも鈍い光を放つ技巧派が前戦に続いて番狂わせを起こすのか。世界中が注目する大一番だ。

完璧レコードながら勢いに陰りのみえるスペンス

 スペンスは15歳のときに父親の勧めでボクシングを始め、3年後には全米U-19選手権で優勝し、翌2009年には全米ゴールデングローブ大会と全米選手権を制覇。さらに世界選手権にも出場した(ウェルター級1回戦敗退)。その後も2010年の全米ゴールデングローブ大会準優勝、2011年全米選手権優勝、同年の世界選手権ベスト8と勲章を増やし、2012年ロンドン五輪にも出場してウェルター級でベスト8入りを果たした。アマチュア戦績は147戦135勝12敗と伝えられる。
 2012年11月にプロに転向し、2015年には4団体すべてで15傑入りを果たすなど順調な歩みをみせた。このころスペンスはフロイド・メイウェザー(アメリカ)のスパーリング相手を務めたことがあり、5階級制覇王者から「この男こそ俺の後継者だ」と最大級の誉め言葉を贈られたエピソードがある。それを証明するように2017年5月には相手国に出向いてケル・ブルック(英国)を11回KOで下してIBF世界ウェルター級王座を奪取。初防衛戦では2階級制覇の実績を持つレイモント・ピーターソン(アメリカ)を7回終了で棄権に追い込み、V2戦では指名挑戦者を180秒で仕留めて力の違いを見せつけた。
 しかし、3度目の防衛戦ではマイキー・ガルシア(アメリカ)を一方的に攻めつけながら判定まで粘られ、次戦ではWBC王者のショーン・ポーター(アメリカ)からダウンを奪って王座を統一したが、いずれも評価を上げる内容ではなかった。そんな矢先に飲酒運転で自損事故を起こし、奇跡的に軽傷で済んだものの1年以上のブランクをつくることになった。復帰戦では元2階級制覇王者のダニー・ガルシア(アメリカ)を問題なく退けて健在ぶりを示したが、決定打を欠いた。さらに昨年8月にはパッキャオ戦が決まりながら、2週間前の検診で左目の網膜剥離が判明。元世界6階級制覇王者との対戦権利をウガスに譲るかたちになった。27戦全勝(21KO)と文句のないレコードを残しているスペンスだが、一時の勢いが感じられないのは事実だ。まずは当日のコンディションに注目したい。

挫折を糧に30代半ばになって開花したウガス

 対するウガスは7月で36歳になるが、対照的に勢いを増している印象だ。もともとアマチュア強国キューバの代表として世界のトップで活躍したほどの逸材であることを考えると、むしろスポットが当たるのが遅すぎたともいえる。ウガスは2005年から5年連続でキューバ選手権覇者になり、2005年の世界選手権ではライト級で優勝。2008年の北京五輪では銅メダルを獲得している。
 プロ転向は2010年7月で、順調なスタートは切ったものの当時からパワー不足が指摘されていた。2014年には連敗を喫し、2年ほど活動を停止したこともある。2016年に戦線復帰を果たしてからは好調で、ジャマル・ジェームス(アメリカ)、トーマス・デュロルメ(グアダルーペ/プエルトリコ)、レイ・ロビンソン(アメリカ)、セサール・バリヌエボ(アルゼンチン)といった強豪を連破してランキングを駆け上がった。
 2019年3月のショーン・ポーター(アメリカ)戦も互角の内容だったが、小差の判定負けを喫してIBF王座を取りそこなった。これが戦線復帰後の唯一の敗北だ。その後は元世界王者のオマール・フィゲロア(アメリカ)、世界挑戦経験者マイク・ダラス(アメリカ)を下し、アベル・ラモス(アメリカ)に勝ってWBA世界ウェルター級王座を手に入れた。昨年8月、スペンスの代役として臨んだパッキャオ戦では相手の強打を巧みに抑え込んで12回判定勝ちを収めている。31戦27勝(12KO)4敗という戦績はスペンスと比べるとアピールに欠けるが、中身は濃い。

どちらがプレッシャーをかけるのか まずは初回に注目

 勝負の行方を占ううえで最初に注目したいのは、どちらが先に相手にプレッシャーをかけるかたちに持っていくかという点だ。万能型サウスポーのスペンスは圧力のかけ方も巧みだが、左右に動いて探りを入れることもある。一方、最近のウガスはあえて相手の正面に立って圧力をかけることが多い。小さな動きで相手のパンチを見切る、あるいはブロックする自信があるのだろう。どちらが先に仕掛けるのか、それにどう対応するのか。まずは初回の両者の出方に注目したい。
 総合的な戦力、特にパンチ力に関してはスペンスが勝るだけに、アドバンテージは2団体王者にあるとみていいだろう。自分が攻める展開、逆に迎え撃つ展開になっても優位性を保ったまま戦えるのもスペンスの強みといえる。ただ、ウガスは相手の攻防の隙を巧妙に突くタイプだけに、スペンスといえども簡単に深追いはできないかもしれない。オッズは7対2でスペンス有利と出ているが、序盤から競ったラウンドが続く可能性が高い。

<TALE OF THE TAPE 両選手のデータ比較表>

  • 名前

    スペンス

    ウガス

  • 生年月日/年齢

    1990年3月3日/32歳

    1986年7月14日/35歳

  • 出身地

    米国 ニューヨーク州ロングアイランド

    キューバ サンティアゴデクーバ

  • アマチュア実績

    2012年ロンドン五輪8強

    2005年世界選手権優勝
    2008年北京五輪ライト級3位

  • アマチュア戦績

    147戦135勝12敗

  • プロデビュー

    2012年11月

    2010年7月

  • 獲得世界王座

    WBC、IBFウェルター級王座

    WBAウェルター級スーパー王座

  • プロ戦績

    27戦全勝(21KO)

    31戦27勝(12KO)4敗

  • KO率

    78%

    39%

  • 世界戦の戦績

    6戦全勝(3KO)

    3戦2勝1敗

  • 直近の試合

    2020年12月(12回判定勝ち)

    2021年8月(12回判定勝ち)

  • 身長/リーチ

    177センチ/183センチ

    175センチ/175センチ

  • 戦闘スタイル

    左ボクサーファイター型

    右ボクサーファイター型

  • トレーナー

    デリック・ジェームス

    ホルヘ・カペティージョ

  • ニックネーム

    「ザ・トゥルース(本物)」

    「54 Milagros」

<ウェルター級トップ戦線の現状>

WBA S
:ヨルデニス・ウガス(キューバ)
:ラジャブ・ブタエフ(ロシア)
WBC
:エロール・スペンス(アメリカ)
IBF
:エロール・スペンス(アメリカ)
WBO
:テレンス・クロフォード(アメリカ)

 テレンス・クロフォード(34=アメリカ)がウェルター級に進出してきた2018年6月以降、常にエロール・スペンス(32=アメリカ)対クロフォードの頂上対決が期待されてきたが、4年近く経った現在も実現に至っていない。最大の壁は契約しているプロモーター&中継するテレビ局が異なっていたからだが、昨秋にクロフォードがトップランク社を飛び出したため壁は低くなった。今回のスペンス対ヨルデニス・ウガス(35=キューバ)のあと、勝者とクロフォードの4団体王座統一戦が決まる可能性があるだけに、リング外の動きからも目が離せない。
 スペンスとクロフォードが並走している間、マニー・パッキャオ(フィリピン)はウガスに敗れて引退したが、休養状態に陥っていたキース・サーマン(33=アメリカ)は戦線復帰を果たした。再びトップ戦線を湧かせてほしいものだ。
 ベテラン勢の直接対決が先送りになっているなか、ジャロン・エニス(24=アメリカ)、バージル・オルティス(24=アメリカ)という新しいタレントがトップ戦線に割り込んできた。特にスピード、パワー、テクニックなど総合的な高い戦力を備え、体格にも恵まれた29戦28勝(26KO)1無効試合のエニスはスペンスやクロフォードさえ脅かす存在になってきた。5月にカスティオ・クレイトン(34=カナダ)とのIBF挑戦者決定戦が決まっているが、これをクリアした先には大舞台が用意されるはずだ。
 18戦全KO勝ちのオルティスも力をつけてきた。直近の6試合では元世界王者や世界挑戦経験者、元世界ランカーらを連破しており勢いを増している。
 もうひとり、父親に続く世界一を目指している20戦全勝(13KO)のコナー・ベン(25=英国)も赤丸上昇中だ。この数戦のテストマッチを順調にクリアしており、WBA、IBF、WBOの3団体で5位まで上がってきた。王者たちの動きを見ながら来年以降に勝負をかけることになりそうだ。

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