ヘビー級10回戦 トニー・ヨカ対ピーター・ミラス

  • 2021/09/10

最重量級の全勝ホープ対決
リオ五輪金のヨカ 試練の一戦になるか

 この9月と10月にヘビー級トップ戦線は大きく動くことが確実となっているが、近未来の王者候補たちの台頭も著しいものがある。
IBF9位、WBC10位、WBO15位にランクされるトニー・ヨカ(29=フランス)もそのひとりといえる。今回、ピーター・ミラス(26=クロアチア)を下せば視界はさらに良好になるはずだ。
 ヨカは6歳のときに父親のビクトルの指導を受けてボクシングを始め、2010年の世界ユース選手権では準優勝、同年のユース五輪では決勝でジョセフ・パーカー(ニュージーランド)に勝って優勝している。シニアの大会に出場するようになってからは2011年世界選手権は3回戦、2012年ロンドン五輪は初戦、2013年世界選手権も初戦で敗退と、なかなか大舞台では結果を残せなかった。しかし2015年世界選手権で優勝すると、翌2016年のリオデジャネイロ五輪でもスーパー・ヘビー級で金メダルを獲得。ちなみに、この両大会ともジョー・ジョイス(英国)に競り勝っている。
 2017年6月、リングスター・スポーツ社とプロモート契約を交わし、バージル・ハンター・トレーナーの指導を受けてプロに転向。
 以来、4年間で10戦全勝(8KO)を収めている。抜き打ちドーピング検査の際に自己申告した場所にいないという違反が重なり、1年の出場停止処分を受けたこともあったが、それ以外は順調な歩みをみせている。身長201センチ、リーチ208センチ、体重110キロ前後とバランスのとれた大きな体の持ち主で、左ジャブから右ストレートを打ち込む正攻法のボクシングを身に着けている。ディフェンスはブロック主体だが、まだ甘さが感じられる。
 一方、クロアチア出身のミラスはWBCが昨秋にヘビー級とクルーザー級の間に新設したブリッジャー級で26位にランクされている。身長194センチ、直近の試合の体重は103.5キロと決して小さいわけではないが、足をつかって距離を測り、フェイントをかけるなど揺さぶって左フックで飛び込んだり、ワンツーで攻め込んだりすることが多い。動きは軽快で、構えを左にスイッチすることもあるなど重量級らしくないボクシングが特徴だ。現時点では世界的には無名のミラスだが、2018年以降は世界挑戦経験者のケビン・ジョンソン(アメリカ)、フランチェスコ・ピアネッタ(イタリア/ドイツ)、元世界ランカーのデニス・バフトフ(カザフスタン/ロシア)ら古豪を連破して勢いを増している。戦績は15戦全勝(11KO)。
 全勝同士の対決だが、まだふたりともプロでは十分に試されていないといっていいだろう。ヨカは機動力のある相手をどう攻めるのか、ミラスは自分よりも大きな相手にどう対処するのかなど、見えない部分が多いのだ。おそらくヨカは左ジャブで牽制し、タイミングをみて右ストレートに繋げようとするはず。ミラスは左右に動きながら揺さぶって飛び込む機会をうかがうことになりそうだ。体格で勝るヨカが有利だが、甘い防御を突かれてポイントを失うことも考えられる。

<ヘビー級トップ戦線の現状>

WBA S
:アンソニー・ジョシュア(英国)
:トレバー・ブライアン(アメリカ)
休養
:マームド・チャー(レバノン/シリア)
WBC
:タイソン・フューリー(英国)
IBF
:アンソニー・ジョシュア(英国)
WBO
:アンソニー・ジョシュア(英国)


 9月25日(日本時間26日)に英国で行われるアンソニー・ジョシュア(31=英国)対オレクサンダー・ウシク(34=ウクライナ)の3団体統一タイトルマッチに続き、10月9日(日本時間10日)にはアメリカでタイソン・フューリー(33=英国)対デオンテイ・ワイルダー(35=アメリカ)のWBCタイトルマッチが予定されている。戦前のオッズをみると5対2でジョシュア、11対4でフューリーが有利と出ている。その下馬評どおりジョシュアとフューリーが勝ち残れば来春に英国人同士による4団体統一戦が期待できそうだ。技巧派サウスポーのウシク、ワンパンチの破壊力があるワイルダーが勝つ可能性も十分にあるだけに先が読み切れない状態といえる。
 こうしたなか急浮上してきたのが2016年リオデジャネイロ五輪銀メダリストのジョー・ジョイス(35=英国)だ。昨年11月にダニエル・デュボア(24=英国)との全勝ランカー対決を10回KOで制するなど13戦全勝(12KO)と勢いを増している。そのジョイスにリオデジャネイロ五輪決勝で競り勝っているトニー・ヨカ(29=フランス)も徐々に対戦しての質を上げ、同時に世界ランキングもアップさせてきた。今回のピーター・ミラス(26=クロアチア)戦を印象的な内容でクリアすれば、さらに注目度が上がるはずだ。
 ジョイスには敗れたがデュボアは24歳と若く、再起して調子を取り戻している。さらにスケールアップすれば2~3年後に主役の座につく可能性もありそうだ。元WBO王者のジョセフ・パーカー(33=ニュージーランド)、ジョシュアに勝って元3団体王者になったこともあるアンディ・ルイス(31=アメリカ)も好位置をキープしている。
 フューリー対ワイルダーの前座で拳を交える予定の15戦全勝(12KO)のエフェ・アジャグバ(27=ナイジェリア)と18戦全勝(13KO)のフランク・サンチェス(29=キューバ)にも注目したい。

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