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WBO世界ライト・ヘビー級王座決定戦
ジョー・スミス対マキシム・ウラソフ

  • 2021/04/30

番狂わせ連発の強打者 vs 長身の変則ファイター
オッズは10対3でスミス有利だが…

 このWBOの世界ライト・ヘビー級王座の持ち主は2019年11月、セルゲイ・コバレフ(ロシア)を11回KOで下したサウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)に移ったが、3階級の王座を同時に保持することになった4階級制覇王者はわずか1ヵ月でこれを返上。その後、1年以上も空位のままになっていた。今回、やっとアルバレスの後継王者が誕生するわけだ。ベルトを引き継ぐのは「アイリッシュ・ボマー(アイルランドの爆撃機)」と呼ばれるスミス(29戦26勝21KO3敗)か、それとも長身の変則スイッチヒッター、ウラソフ(48戦45勝26KO3敗)か。
 男7人、女ひとりの8人きょうだいの長男として生まれたスミスは13歳のときにボクシングを始め、アマチュアで約50戦(勝敗数は不明)したあと20歳でプロ転向を果たした。6連続KO勝ちを収めたあと7戦目の試合中にアゴを痛めてTKO負けを喫したが、そこから再び連勝街道を突っ走った。出世試合は2016年6月のアンドレイ・フォンファラ(ポーランド)戦で、この世界挑戦経験者で当時WBC2位だったフォンファラをスミスは2度倒して初回TKO勝ち。半年後、今度は2階級制覇のレジェンド、バーナード・ホプキンス(アメリカ)をリング外に叩き出して8回KO、超ベテランに引導を渡した。ちなみにフォンファラ戦のオッズは13対1、ホプキンス戦は5対2、いずれもスミスは不利と見られていた。さらに昨年1月のジェシー・ハート(アメリカ)戦は3対1、直近の試合となる2020年8月のエレイデル・アルバレス(コロンビア)戦も2対1でいずれもスミス不利の予想だったが、ハートには10回判定勝ち、アルバレス戦では9回TKOで圧勝して挑戦権を獲得している。
 もちろん番狂わせを連発しているばかりではない。4年前にはサリバン・バレラ(キューバ)に10回判定負け、2年前にはドミトリー・ビボル(キルギス/ロシア)の持つWBA王座に挑んで12回判定で完敗を喫してもいる。いずれもオッズどおりの順当な結果だった。このあたりに力量の限界が見えはするのだが、それはともかくスミスほど意外性を持った魅力的な選手は稀有といえる。
 一方、ウラソフもなかなかハードな道を歩んできた。生まれ育ったロシアで18歳のときにプロデビューし、20歳のときにアメリカ進出を果たした。その後はアメリカとロシアのほかウズベキスタン、エストニア、ラトビア、ベネズエラ、スペインなどを転戦。そのほとんどで勝利を収めてきた。敗れたのはのちに世界挑戦するイサック・チレンバ(マラウィ)戦、のちに世界王者になるヒルベルト・ラミレス(メキシコ)戦の2度だけだ。いずれも判定負けで、チレンバには2年前の再戦で雪辱を果たしている。
 2016年以降に限って見ても、世界ランカーのラキム・チャキエフ(ロシア)、世界挑戦経験者のデントン・デイリー(カナダ)、世界ランカーのオランレワジュ・ドゥロドーラ(ナイジェリア)、チレンバとの再戦、そして2019年11月にはWBO12位のエマヌエル・マーティ(ガーナ)らに勝っている。この間、2018年11月にはWBO世界ライト・ヘビー級暫定王決定戦に出場したが、クリストフ・グロワッキ(ポーランド)に敗れている。

 何度も番狂わせを起こしてきたスミスだが、戦いぶりは正攻法だ。主武器は中間距離からの右ストレートと距離が詰まってからの右フックと左フックで、軌道やタイミングは比較的オーソドックスなものといえる。しばしば派手なダウンシーンを生み出しているが、それは思い切りがよく十分に体重がのっているからだろう。
 対照的にウラソフは構えを左右に変えることがある変則型で、192センチの長身という特徴もある。ガードが高く手数が多い反面、一発一発のパンチは手打ちが目立つ。
 ともに攻撃型だが、力を込めて打つスミスに対しウラソフは回転の速さと手数で勝負するタイプといえる。今回はスミスの強打が買われて10対3というオッズが出ている。その前評判どおりにパワーで勝るスミスが戴冠を果たすのか、それともウラソフがかき回して混戦に持ち込むのか。スミスの強打が不発に終わった場合は接戦になる可能性もある。

ライト・ヘビー級トップ戦線の現状

WBA S
:ドミトリー・ビボル(キルギス/ロシア)
WBA
:ジャン・パスカル(ハイチ/カナダ)
WBA 暫定
:ロビン・クラスニキ(ドイツ)
WBC
:アルツール・ベテルビエフ(ロシア)
IBF
:アルツール・ベテルビエフ(ロシア)
WBO
:空位

 WBCとIBFの王座を持つアルツール・ベテルビエフ(36=ロシア)が先頭を行き、WBAスーパー王者のドミトリー・ビボル(30=キルギス/ロシア)が追うという構図だが、コロナ禍の影響もあって全体的に動きが少ない階級といえる。ベテルビエフは3月に4度目の防衛戦を行ったばかりだが、それが1年5ヵ月ぶりの試合だった。ビボルは暫定王者時代から数えて8度防衛中だが、やはり2019年10月から空白期間が続いている(5月1日にV9戦を予定)。
 WBO王座もサウル・カネロ・アルバレス(30=メキシコ)が返上した2019年12月から空位の状態が続いていたが、やっと今回のジョー・スミス(31=アメリカ)対マキシム・ウラソフ(34=ロシア)の勝者によって長いブランクが埋められることになる。
 WBA王者のジャン・パスカル(38=ハイチ/カナダ)も2019年12月を最後に活動が休止状態となっている。その間(2020年10月)にロビン・クラスニキ(34=ドイツ)が暫定王座を獲得しているが、こちらも次戦が決まったという情報は聞かない。
 遠からず王座に絡んでくることが確実視されているのが元WBO世界スーパー・ミドル級王者のヒルベルト・ラミレス(29=メキシコ)だ。長身の技巧派サウスポーが、どのタイミングで誰に挑むのか注目していきたい。そのほか2016年リオデジャネイロ五輪銅メダリストでプロ転向後は13連勝(11KO)のジョシュア・ブアチ(28=ガーナ/イギリス)、2012年ロンドン五輪出場の実績を持つIBF1位の長身サウスポー、メン・ファンロン(33=中国)、アンソニー・ヤード(29=イギリス)に競り勝ったリンドン・アーサー(29=イギリス)らの動きにも要注目だ。
 このほか実績十分の元世界王者たち――セルゲイ・コバレフ(38=ロシア)、バドゥ・ジャック(37=スウェーデン)、マーカス・ブラウン(30=アメリカ)――らも忘れてはなるまい。

ヘビー級10回戦
エフェ・アジャグバ対ブライアン・ハワード

ヘビー級8回戦
ジャレド・アンダーソン対ジェレマイアー・カーペンシ―

 スミス対ウラソフのアンダーカードとして組まれているヘビー級ホープの2試合にも注目したい。すでにWBAとWBCで11位にランクされているエフェ・アジャグバ(26=ナイジェリア)は2016年リオデジャネイロ五輪戦士で、プロ4年で14戦全勝(11KO)をマークしている。身長198センチ、リーチ216センチ、体重108キロの大型ホープで、ロングレンジから打ち込む右ストレートの破壊力は凄まじいものがある。まだ動きに堅さが残るが、経験値を上げて滑らかさが出てくると王者や上位陣にとって脅威になりそうだ。19戦15勝(12KO)4敗のブライアン・ハワード(40=アメリカ)を相手にランカーらしい戦いを見せることができるか。
 ジャレド・アンダーソン(21=アメリカ)はトップランク社が売り出し中のホープで、2019年10月にプロデビューしてから8戦全KO勝ちを収めている。昨年はコロナ禍のなか5戦して徐々に対戦相手の質を上げてきている。今回、初めての8回戦で拳を交えるジェレマイアー・カーペンシ―(30=アメリカ)は19戦16勝(6KO)2敗1分の中堅だが、世界挑戦の経験を持つ兄(トミー・カーペンシー)と弟もプロボクサーというボクシングファミリーの期待を背負っている。
「ビッグベイビー」という愛称を持つ21歳の新鋭には9連続KO勝ちがノルマとして課されているが、力まずに期待に応えることができるか注目したい。

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R-15指定に相当する場面があると思われるもの
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R15+指定に相当する場面があると思われるもの
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