WBOグローバル スーパー・ウェルター級タイトルマッチ
ティム・チュー対ボーウィン・モーガン

  • 2021/01/15

親子世界王者を目指すチュー
元世界ランカーと対戦

 元世界王者のコンスタンチン・チュー(ロシア/オーストラリア)の息子として知られるティム・チュー(26=オーストラリア)が、2020年10月までIBF世界スーパー・ウェルター級15位にランクされていたボーウィン・モーガン(31=ニュージーランド)と拳を交える。すでにWBO2位をはじめIBF4位、WBA8位、WBC10位につけているチューが近い将来の世界挑戦に向けて十分なアピールができるかどうか注目される。
 ティム・チューの父親コンスタンチン・チューはソビエト連邦出身で、世界選手権優勝(1991年)などアマチュアで270戦259勝11敗の戦績を残している。ソビエトが崩壊後の1992年3月にオーストラリアに移住して同地でプロに転向。3年後にはIBF世界スーパー・ライト級王者になった。5度防衛後に王座を失ったが、1年半後にWBCで返り咲き。その後、WBA王座、IBF王座を吸収して3団体統一を果たした。通算戦績は34戦31勝(25KO)2敗1無効試合。ちなみに息子のティムが生まれたのは父親の初戴冠2ヵ月前のことだった。
 ティム・チューは6歳でボクシングを始め、アマチュアの試合にも出場したが、手を痛めたことなどが理由でやがてジムから遠ざかってしまった。大学で再びボクシングのトレーニングを始め、22歳になって間もない2016年12月にプロデビューを果たした。持って生まれた才能に加え、指導者としても非凡な父親のアドバイスを受けたティム・チューの出世は早かった。初陣から10ヵ月後にはWBCアジア王座につき、2019年2月にはWBA暫定オセアニア王座、同5月にはオーストラリア王座を獲得。さらに同8月にはIBFオーストラリア王座とWBOグローバル王座をコレクションに加えた。こうした実績で世界15傑入りを果たしていたティム・チューが、さらに期待度と知名度をアップさせたのが2020年8月のジェフ・ホーン(オーストラリア)戦だ。あのマニー・パッキャオ(フィリピン)に勝ってWBO世界ウェルター級王座を奪ったことがあるホーンはなりふり構わぬラフファイトを仕掛けてきたが、これを受けて立ったティム・チューは2度のダウンを奪ったすえ8回終了で相手を棄権に追い込んだのだ。これを含めプロ戦績は16戦全勝(12KO)。いまは史上7組目の親子世界王者に向けて驀進中といったところだ。
 ティム・チューは幅広いスタンスで両腕を前に出して構え、被せるように打ち込む右や返しの左フックの強さに特徴がある。体の動きはやや柔軟性に欠ける傾向があるが、パンチは左右とも硬質感がある。その構えや戦闘スタイルは父親と似ており、当時を知るファンは懐かしさを感じるのではないだろうか。
 今回の相手、ニュージーランド出身のモーガンはアマチュアで100戦以上の経験を持つ31歳で、プロでは6年間に23戦21勝(11KO)1敗1無効試合の戦績を残している。国内王座のほかマイナー団体IBOやWBUの地域王座を獲得した実績があり、2020年2月から10月までIBF世界ウェルター級15位にランクされていた。
ボディと顔面に打ち分ける左フックを得意とする右ボクサーファイター型だが、上体が突っ立ったまま戦うことが多く常に不安定感が付きまとう。守りも堅牢とはいえない。
 14連勝(7KO)中のモーガンを軽視することは危険だが、パワーをはじめ総合的な戦力で大きく勝るティム・チューの有利は揺るがない。左ジャブで標的を正面に留め置いて右を狙い打ち、あるいは左フックをクリーンヒット――そんなシーンが目に浮かぶようだ。

スーパー・ウェルター級トップ戦線の現状

WBA S
:ジャーメル・チャーロ(アメリカ)
WBA
:エリスランディ・ララ(キューバ)
WBC
:ジャーメル・チャーロ(アメリカ)
IBF
:ジャーメル・チャーロ(アメリカ)
WBO
:パトリック・テイシェイラ(ブラジル)

 この3年ほどは大混戦状態といえたが、2020年9月にジャーメル・チャーロ(30=アメリカ)がジェイソン・ロサリオ(25=ドミニカ共和国)を8回KOで下してWBA(スーパー王座)、WBC、IBFの3団体統一を果たしたことで落ち着きを取り戻した印象だ。 もともとチャーロは2016年5月から2018年12月までWBC王座に君臨した実績を持っており、このクラスの絶対的な主役といっていいだろう。技巧派サウスポーのWBA王者、エリスランディ・ララ(37=キューバ/アメリカ)、同じくサウスポーのWBO王者、パトリック・テイシェイラ(30=ブラジル)が続くが、チャーロとの差は小さくない。この2王者に関しては、むしろWBC1位のエリクソン・ルビン(25=アメリカ)、前WBA王者のブライアン・カスターニョ(30=アルゼンチン)、元WBA&IBF王者のジャレット・ハード(30=アメリカ)といった無冠組と競った力量といえるかもしれない。テイシェイラは2月にカスターニョを相手に初防衛戦を行うことが決まっており、王座交代の可能性が高いと見られている。
 元WBA&IBF王者のジュリアン・ウィリアムス(30=アメリカ)も力はあるが、ロサリオに倒されてあらためて打たれ脆さを露呈したことで相手に与える威圧感は目減りしている。同じことはロサリオにもいえる。
 こうした実績組が数多くいる一方、別項で詳しく紹介しているティム・チュー(26=オーストラリア)やセバスチャン・フンドラ(23=アメリカ)のように話題性と可能性を持った若手も台頭してきている。身長197センチ、リーチ203センチというヘビー級並みの体格の持ち主として知られる痩身サウスポーは17戦16勝(11KO)1分と好調で、最新のWBAランキングでは2位まで上がってきている。チューとフンドラには2021年も要注目だ。

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