WBC、WBO世界スーパー・ライト級タイトルマッチ
ホセ・ラミレス対ビクトル・ポストル

  • 2020/09/14

連打型ファイター vs 長身技巧派
コロナ禍中 仕切り直しの一戦

 25戦全勝(17KO)の2団体統一王者、ホセ・ラミレス(28=アメリカ)が、2代前のWBC王者、ビクトル・ポストル(36=ウクライナ)を迎えて通算4度目の防衛戦に臨む。スタミナと手数に定評のある連打型ファイターのラミレス、左ジャブと切れのある右ストレートを持つ長身技巧派のポストル。序盤から目が離せない好勝負が期待できそうだ。
 この試合は2月2日に中国の海口(ハイコウ)で行われる予定だったが、中国における新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期になっていた。その後、5月9日にアメリカのカリフォルニア州フレズノで開催する計画が浮上したが、今度はアメリカ国内のコロナ禍蔓延のため再延期された。このラミレス対ポストルは、そうした経緯の末にセットされた試合である。
 15歳のときにボクシングを始めたラミレスは2012年ロンドン五輪出場を果たすなどアマチュアで93戦85勝8敗(163戦152勝11敗説もある)の戦績を残し、20歳でプロデビュー。名伯楽の誉れ高いフレディ・ローチ・トレーナーに師事し、トップランク社の育成プランに沿って順調に白星を重ね、2018年にWBC世界スーパー・ライト級王座を獲得した。2度の防衛戦はややアピールに欠ける判定勝ちだったが、昨年7月にはWBO王者のモーリス・フッカー(アメリカ)に6回TKOで快勝、2団体王者になった。一撃で相手を失神させるようなパワーはないが、執拗に相手を追いながらパンチを繰り出す連打力と継続力、それを支えるスタミナがラミレスの持ち味だ。ちなみに戴冠と前後してローチのもとを去り、いまはロベルト・ガルシア・トレーナーとコンビを組んでいる。
 挑戦者のポストルもアマチュア経験者だが、五輪や世界選手といったメジャー大会に駒を進めたことはない。2007年12月、ボスニアヘルツェゴビナでプロデビューしたのをはじめ、これまで7ヵ国で戦ってきた。こちらもローチ・トレーナーの門下生で、2014年秋にはマニー・パッキャオ(フィリピン)のスパーリング・パートナーに起用されたこともある(鼻を痛めたため短期間で離脱)。これが縁になったのか2015年からトップランク社とプロモートで提携する関係になった。その年の10月、15対8で不利という予想を覆してルーカス・マティセ(アルゼンチン)に10回KO勝ち、WBC世界スーパー・ライト級王座を獲得した。この王座はWBO王者のテレンス・クロフォード(アメリカ)との統一戦で敗れて失い、再起戦を挟んでジョシュ・テイラー(イギリス)にも判定負けを喫した。クロフォード戦では2度、再起戦では1度、テイラー戦でも1度、3試合で計4度のダウンを喫するなど不本意な内容と結果だった。しかし、昨年4月にモハメド・ミムン(フランス)との挑戦者決定戦で10回判定勝ちを収め、今回のリングに上がる権利を手にした。
 ポストルは180センチの長身から長槍のような左ジャブを突いて機先を制し、タイミングと距離が合うと右ストレートを打ち込むことが多い。KO率は36パーセントと高くないが、その数字以上に右は破壊力がある。
 強豪との競り合いを制し、直近の試合で対抗王者に快勝するなど乗っているラミレス有利は動かない。オッズは7対1でラミレスに大きく傾いているほどだ。しかし、決して楽な展開にはならないだろう。特に前半はポストルの左ジャブに悩まされる可能性が高い。それでも体力で勝る2団体王者が徐々に間合いを詰め、中盤から終盤にかけて攻勢を印象づけてポイントを重ねるのではないだろうか。

スーパー・ライト級トップ戦線の現状

WBA S
:ジョシュ・テイラー(イギリス)
WBA
:マリオ・バリオス(アメリカ)
WBA 暫定
:アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)
WBC
:ホセ・ラミレス(アメリカ)
IBF
:ジョシュ・テイラー(イギリス)
WBO
:ホセ・ラミレス(アメリカ)

 WBAスーパー王座とIBF王座を持つジョシュ・テイラー(イギリス)と、WBC王座とWBO王座に君臨するホセ・ラミレス(アメリカ)がトップを並走し、「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ」の決勝でテイラーに惜敗した前WBAスーパー王者のレジス・プログレイス(アメリカ)が僅差で続く構図といえる。テイラーとラミレスの4団体統一戦が期待されるところだが、すぐにというわけにはいかない。ラミレスは今回のビクトル・ポストル(ウクライナ)戦、テイラーは9月下旬に予定されるアピヌン・コーンソーン(タイ)とのIBF指名防衛戦をクリアしなければ次に進めない状況だ。さらにラミレス対ポストル戦の勝者に対してWBOが1位のジャック・キャテロール(イギリス)との防衛戦を課しており、ビジネス交渉がどう動いていくのかという点にも要注目といえる。ちなみにアピヌンは昨年2月に来日して世界挑戦経験者の近藤明広(一力)を5回KOで下している24歳で、16戦全勝(13KO)の戦績を誇る。キャテロールは25戦全勝(13KO)のサウスポーで、左ストレート、右フックを主武器としている。順当にいけばラミレスとテイラーが勝ち抜きそうだ。
 プログレイスは10月に再起戦が決まり、まずはこれをクリアしなければならない。相手はWBC32位のファン・エルナンデス(アメリカ)で戦績は17戦16勝(10KO)1分。プログレイスが1年ぶりの試合を勝利で飾るものと思われる。
 サウスポーの技巧派、ホセ・セペダ(アメリカ)も無視できない力量の持ち主だが、自分から試合をつくりに行くタイプではないため地味な存在に甘んじている。殻を破れるかどうか。

スーパー・ライト級10回戦
アーノルド・バルボサ対トニー・ルイス

23戦全勝のホープ vs 世界挑戦経験者
バルボサの技巧が冴えるか

 スーパー・ライト級でWBC8位、WBO7位にランクされるホープ、アーノルド・バルボサ(28=アメリカ)が、5年前に世界戦を経験しているトニー・ルイス(32=カナダ)と対戦する。23戦全勝(10KO)のバルボサは直近の3試合をすべてKO(TKO)で終わらせており、勢いの差を見せつけそうだ。
 バルボサは175センチの長身と183センチの恵まれたリーチの持ち主で、その体格を生かした長い左リードを突いて主導権を握ることが多い。パンチ力は平均の域を出ないが、機を見て左構えにスイッチする器用さも持っており、相手にとっては捕まえにくい選手といえる。このところ元世界王者のマイク・アルバラード(アメリカ)を3回KO、日本のリングでも活躍したリッキー・シスモンド(フィリピン)を4回終了TKO、直近の試合では元世界ランカーのウィリアム・シウバ(ブラジル)を5回KOで下しており、自信を増している。
 ルイスはカナダ東部を主戦場にしている選手で、アメリカのリングは4年半ぶり9度目、ラスベガスでの試合は初めてとなる。身長とリーチが170センチとライト級では決して大きくはない。足をつかいながら距離を測り、タイミングのいい左フックをたたきつける右のボクサーファイター型だ。2015年4月にイギリスでデリー・マシューズ(イギリス)とWBA世界ライト級暫定王座決定戦に臨んだことがあるが、小差の判定負けを喫している。その後は10連勝(3KO)と好調だ。
 もともとは似たようなボクシングをする両者だが、体格差があるため距離を詰めたいルイスが前に出て、バルボサが迎え撃つ展開になりそうだ。バルボサがアウトボクシングをベースにして着々とポイントを重ねていく可能性が高いが、ルイスの左フックには注意が必要だろう。

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