ヘビー級10回戦
カルロス・タカム対ジェリー・フォレスト

  • 2020/08/17

トップ戦線再浮上目指すタカム
相手は「スラッガー」の異名持つサウスポー

 現在のヘビー級は3団体統一王者のアンソニー・ジョシュア(イギリス)、WBC王者のタイソン・フューリー(イギリス)、そして前WBC王者のデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)の3強がトップを走っているが、ベテランの存在も忘れてはなるまい。そのなかのひとりがカメルーン出身でフランス国籍を持つカルロス・タカム(39)だ。現在はWBC18位に甘んじているが、地力があるだけにトップ戦線に再浮上する可能性は十分だ。「スラッガー(強打者)」というニックネームを持つサウスポー、ジェリー・フォレスト(32=アメリカ)を相手にどんなパフォーマンスを披露するのか注目したい。
 タカムは中部アフリカに位置するカメルーンのドゥアラ出身で、アマチュア時代には2004年アテネ五輪に出場(スーパー・ヘビー級1回戦敗退)したほかアフリカ選手権で優勝した実績も持っている。2005年12月にフランスでプロデビューし、15年のキャリアで44戦38勝(28KO)5敗1分の戦績を残している。その中身は濃く、敗れはしたものの当時のWBA&IBF王者、ジョシュアへの挑戦のほか元世界王者のアレキサンダー・ポベトキン(ロシア)、のちに世界王者になるジョセフ・パーカー(ニュージーランド)、世界ランカーの常連、ディレック・チゾラ(ジンバブウェ/イギリス)らと拳を交えている。このほか元世界王者のフランソワ・ボタ(南アフリカ共和国)、世界挑戦経験者のマイケル・グラント(アメリカ)やトニー・トンプソン(アメリカ)には勝利を収めている。
 身長は187センチと飛び抜けて大柄というわけではないが、上体を忙しく動かしながら距離を潰して相手に肉薄し、左右フックやアッパーなどを叩きつける。中近距離での戦いを得意とするファイター型といえる。フランスのほかカナダ、ロシア、イタリア、中国(特別行政区マカオ)、ニュージーランド、イギリスなどで戦った経験を持つ。昨秋にトップランク社とプロモート契約を交わしたこともあり、アメリカのリングは3試合連続3度目となる。今回はもともとジャレル・ミラー(アメリカ)がフォレストと対戦する予定だったが、ドーピング違反が発覚したためタカムに出番がまわってきた経緯がある。
 フォレストはアメリカのルイジアナ州ラフィエット出身のサウスポーで、8年のキャリアで29戦26勝(20KO)3敗という上々の戦績を収めている。勝てなかった相手は、のちに世界挑戦するジェラルド・ワシントン(アメリカ)とマイケル・ハンター(アメリカ)、そして現WBC34位のジャーメイン・フランクリン(アメリカ)の3人だが、フランクリン戦は判定が割れる惜敗だった。身長185センチ、リーチは198センチ。柔軟な体を生かしたボクサーファイター型で、右ジャブで牽制しながら距離とタイミングを合わせ、巻き込むような左を打ち込むことが多い。KO率は66パーセントを超えるが、「スラッガー」というほどの迫力は感じられない。
 攻撃型のタカムが仕掛け、フォレストが右ジャブと足をつかいながら間合いを図るといった展開が予想される。タカムの執拗な攻めにフォレストが抗いきれないようだと中盤から終盤でベテランが仕留めるかもしれない。フォレストが勝つためには、右ジャブで距離をキープして左に繋げ、さらに足をつかってタカムをコントロールする必要があるだろう。オッズはタカム有利ながら11対8と接近している。

ヘビー級トップ戦線の現状

WBA S
:アンソニー・ジョシュア(イギリス)
WBA
:マヌエル・チャー(レバノン/シリア)
WBA 暫定
:トレバー・ブライアン(アメリカ)
WBC
:タイソン・フューリー(イギリス)
WBC 暫定
:ディリアン・ホワイト(ジャマイカ/イギリス)
IBF
:アンソニー・ジョシュア(イギリス)
WBO
:アンソニー・ジョシュア(イギリス)

 昨年12月に3団体の王座を取り戻したアンソニー・ジョシュア(30=イギリス)、身長206センチ&体重120キロ超のスイッチ・ヒッター、WBC王者のタイソン・フューリー(31=イギリス)、そして44戦42勝(41KO)1敗1分の前WBC王者、デオンテイ・ワイルダー(34=アメリカ)が現在のヘビー級3強という位置づけになる。総合的な評価では無敗のフューリーがトップで、これをジョシュアとワイルダーが僅少差で追うかたちか。一時はフューリー対ワイルダーの第3戦が計画されていたが、コロナ禍の影響もあり現在は先送りとなっている。一方、ジョシュアはIBF1位のクブラト・プーレフ(39=ブルガリア)との指名防衛戦を12月に計画中と伝えられる。
 3強を追う一番手は、クルーザー級4団体王座を返上して最重量級に参入してきたオレクサンダー・ウシク(33=ウクライナ)だろう。まだヘビー級でのテストマッチは1試合だけだが、この技巧派サウスポーが今後、ヘビー級トップ戦線をかき回す可能性もある。体格面のハンデを足とハンドスピードでカバーできれば戴冠も夢ではないだろう。
 WBC暫定王者のディリアン・ホワイト(32=ジャマイカ/イギリス)はアレキサンダー・ポベトキン(40=ロシア)との防衛戦が決まっている。派手なKO勝ちを収めるようだと3強との対戦がクローズアップされる可能性が出てきそうだ。特にジョシュアとは互いが無冠時代に対戦しており(2015年12月にジョシュアが7回TKO勝ち)、因縁の再戦としてイギリスを中心に注目を集めそうだ。
 14戦全勝(13KO)のダニエル・デュボア(22=イギリス)、2016年リオデジャネイロ五輪出場のエフェ・アジャバ(26=ナイジェリア)、リオデジャネイロ五輪銀のジョー・ジョイス(34=イギリス)、同五輪金のトニー・ヨカ(28=フランス)といった新顔のさらなる活躍にも期待したい。
 そうした一方、前出のポベトキン、カルロス・タカム(39=カメルーン/フランス)、ルイス・オルティス(40=キューバ)らベテラン勢の巻き返しにも要注目だ。

フェザー級10回戦
カルロス・カストロ対セサール・フアレス

25戦全勝のWBC3位 vs 28歳の世界挑戦経験者
26歳の新星カストロに要注目

 スーパー・バンタム級でWBC3位、IBF7位、WBO9位にランクされるカルロス・カストロ(26=アメリカ)が、2度の世界挑戦経験を持つセサール・フアレス(28=メキシコ)と拳を交える。25戦全勝(10KO)のホープは経験値の高いフアレスを踏み台にすることができるのか。
 身長170センチ、リーチ178センチのカストロは、この階級では体格に恵まれているといえる。左ジャブを突いて距離をとり、アウトボクシングをベースに組み立てをするタイプだ。クロス気味に放つ右や接近した際の右アッパー、左フックなどパンチは多彩で、40パーセントのKO率以上に破壊力がありそうだ。必要があれば中近距離での打ち合いも辞さない気の強さも感じられる。元暫定世界王者のファン・パラシオス(ニカラグア)、元世界ランカーのアレクシス・サンティアゴ(アメリカ)、世界挑戦経験者のジェネシス・セルバニア(フィリピン)、ヘスス・ルイス(メキシコ)らを下しており、怖いもの知らずといった印象だ。
 対するフアレスは2015年12月、WBO世界スーパー・バンタム級王座決定戦でノニト・ドネア(フィリピン/アメリカ)に善戦して名前を知られるようになったが、2018年1月のアイザック・ドグボエ(ガーナ/イギリス)とのWBO世界スーパー・バンタム級暫定王座決定戦では5回TKO負け。翌年には岩佐亮佑(セレス)にも10回負傷判定で敗れた。再起を果たしたものの昨年12月にはアンジェロ・レオ(アメリカ)に11回TKO負け、トップ戦線から大きく後退した。これが再起戦となる。距離を潰して打ち合いに持ち込む好戦派だが、最近は以前のような頑丈さは見られない。戦績は33戦25勝(19KO)8敗。
 フアレスは2回以内のKO勝ちが11度あり、乱戦にも強いため侮れないが、現在の勢いと総合力ではカストロが上回っている。26歳のホープが長い左ジャブで相手をコントロールしておいて機を見てワンツー、左ボディブロー、アッパーなどで攻め立てるものと思われる。昨年11月のレオ戦で計3度のダウンを喫しているフアレスは、よほど奮起しないと判定まで持ち込めないだろう。

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R-15指定に相当する場面があると思われるもの
劇場公開時、R15+指定(15歳以上鑑賞可)されたもの
R15+指定に相当する場面があると思われるもの
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