「ゴールデンボーイ」 ホルヘ・リナレス特集

  • 2020/05/15

 5月のエキサイトマッチでは、世界を舞台に活躍するスター選手の足跡と名勝負を中心に紹介しているが、今回はベネズエラ出身で帝拳ジム所属の「エル・ニーニョ・デ・オロ(ゴールデンボーイ)」、ホルヘ・リナレス(34)が登場。16歳のときに来日したリナレスは群を抜くスピードと高尚なテクニックでファンを唸らせ、フェザー級、スーパー・フェザー級、ライト級の3階級で世界制覇を成し遂げてきた。現在もライト級で世界ランキング上位に位置するリナレスは、再び大舞台に上がる日が近いとみられている。

17歳のときに大阪でデビュー 戴冠試合で「ヤッター!」

 リナレスは1985年8月22日、南米ベネズエラのバリナスで生まれた。兄のネルソン、弟のカルロスもプロボクサーになり、ネルソンは世界上位に進出したこともある。カルロスは日本で活躍したあとトレーナーに転身し、いまはホルヘの良き参謀となっている。12歳のときにボクシングを始めたというリナレスは、アマチュアで161戦155勝6敗(他説あり)の戦績を残したあと16歳で来日。2002年12月、17歳のときに帝拳ジム所属として大阪でプロデビューした。辰吉丈一郎(大阪帝拳)対セーン・ソー・プルンチット(タイ)の前座として組まれた初陣で1回45秒KO勝ちを飾ったリナレスは、日本を拠点にベネズエラ、パナマ、アルゼンチン、韓国のリングにも上がり、着実に白星を重ねた。
 初の世界王座獲得は2007年7月のこと。アメリカのネバダ州ラスベガスで行われたオスカー・ラリオス(メキシコ)とのWBCフェザー級王座決定戦で10回TKO勝ち。勝利を収めた瞬間、コーナーポストに駆け上がり日本語で「ヤッター!」と叫んだシーンが思い出される。翌2008年12月にはパナマでWBA世界スーパー・フェザー級王座を獲得し、初防衛戦にも成功。ここまで4度の世界戦はすべてKO(TKO)勝ちで、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった。
 しかし、2009年10月、落とし穴が待っていた。ファン・カルロス・サルガド(メキシコ)のラフなフックを浴びて2度ダウン、初回TKO負けを喫して王座を失ったのだ。ライト級に転向後はWBC王座決定戦でアントニオ・デマルコ(メキシコ)に逆転の11回TKOで敗れ、再起戦でも2回TKO負けを喫するなど一時はスランプに陥ったように映った。

ロマチェンコとの珠玉の技巧戦 再起2連勝中

 そんなどん底から這い上がり、2014年12月にはWBC世界ライト級王座を獲得し、29歳で3階級制覇を達成。その後、ライト級に馴染んだリナレスは再び快進撃を続けることになる。相手国イギリスでケビン・ミッチェルを逆転の10回TKOで退けると、故国ベネズエラでの凱旋防衛戦でイバン・カノ(メキシコ)を4回KOで撃退。負傷のためWBC休養王者にスライドしたものの2016年9月にはアンソニー・クロラ(イギリス)を下してWBA王座を獲得し、2012年ロンドン五輪金メダリストのルーク・キャンベル(イギリス)を下すなど安定した試合運びで3度の防衛を果たした。
 2018年5月、リナレスは4度目の防衛戦でワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の挑戦を受けた。スピードとスキルに長けた両者の戦いはスリル満点の好勝負になり、リナレスは6回にタイムリーな右ストレートで「ハイテク(高性能)」と呼ばれるサウスポーからアマチュア、プロを通じて初のダウンを奪うなど見せ場をつくった。9回までは互角の展開だったが、10回にボディを攻められダウン。立ち上がったもののレフェリーにストップされた。敗れはしたものの「パウンド・フォー・パウンド」現役最強の評価を受けていたロマチェンコをもう一歩のところまで追いつめたことで株が落ちることはなかった。
 リナレスはスピードとテクニック、インテリジェンス、スタミナに加え切れのあるパンチを持った右のボクサー型で、経験値も高い。14度の世界戦(11勝7KO3敗)を含むプロ戦績は52戦47勝(29KO)5敗。この29KO勝ちは日本のジム所属選手としては歴代9位の記録でもある。その一方、敗北はすべてKO(TKO)によるもので、データからも打たれ脆い一面が浮かび上がる。
 ロマチェンコ戦後、昨年1月に格下に不覚をとったが、その後は2連勝とリナレスは調子を取り戻している。特に今年2月のカルロス・モラレス(メキシコ)戦では持ち味の右カウンターを決めるなど存在感を示している。

 番組では、そんなリナレスの貴重なプロデビュー戦やルーキー時代の試合、ラリオスを下して初戴冠を果たした試合、クロラ戦やキャンベル戦、そしてロマチェンコ戦、さらに最新のモラレス戦などを放送する予定だ。

TALE OF THE TAPE ホルヘ・リナレスのデータ

生年月日/年齢 1985年8月22日/34歳
出身地 バリナス(ベネズエラ)
アマチュア実績 ベネズエラのジュニア選手権で3度優勝
アマチュア戦績 161戦155勝6敗
プロデビュー 02年12月
獲得王座 WBC フェザー級
WBA Sフェザー級
WBC&WBA ライト級
プロ戦績 52戦47勝(29KO)5敗
KO率 56%
世界戦の戦績 14戦11勝(7KO)3敗
身長/リーチ 173センチ/175センチ
タイプ 右ボクサー型
ニックネーム 「ゴールデンボーイ」
トレーナー カルロス・リナレス

ホルヘ・リナレス 世界戦全戦績

2007年 7月 オスカー・ラリオス 〇10回TKO
(空位のWBC世界フェザー級タイトル獲得)
2007年12月 ガマリエル・ディアス 〇8回KO 防衛1 ※王座返上
2008年11月 ワイベル・ガルシア 〇5回TKO
(空位のWBA世界スーパー・フェザー級タイトル獲得)
2009年 6月 ホサファト・ペレス 〇8回TKO 防衛1
2009年10月 ファン・カルロス・サルガド ●1回TKO
(WBA世界スーパー・フェザー級タイトル獲得失う)
2011年10月 アントニオ・デマルコ ●11回TKO
(WBC世界ライト級王座決定戦)
2014年12月 ハビエル・プリエト 〇4回KO
(空位のWBC世界ライト級タイトル獲得)
2015年 5月 ケビン・ミッチェル 〇10回TKO 防衛1
2015年10月 イバン・カノ 〇4回KO 防衛2
2016年 9月 アンソニー・クロラ 〇12回判定
(WBA世界ライト級タイトル獲得)
2017年 3月 アンソニー・クロラ 〇12回判定 防衛1
2017年 9月 ルーク・キャンベル 〇12回判定 防衛2
2018年 1月 メルシト・へスタ 〇12回判定 防衛3
2018年 5月 ワシル・ロマチェンコ ●10回TKO
(WBA世界ライト級タイトル失う)

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