20戦全勝のホープ vs 北欧の悪夢
KO決着必至の世界ランカー対決

  • 2020/03/06

 アンソニー・ジョシュア(イギリス)がWBA、IBF、WBO3団体の王座を取り戻し、今年2月にはタイソン・フューリー(イギリス)がデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)との再戦で7回TKO勝ち、WBC王者になったばかりのヘビー級。このあと頂上決戦が期待される一方、新しい勢力が台頭してきていることを考えると混戦になることも考えられる。今回登場するWBA4位、WBC6位、IBF3位、WBO4位のアダム・コウナツキ(30=ポーランド)はトップ戦線を混乱させるだけでなく、自身が主役に躍り出る可能性をも秘めた選手といえる。
 コウナツキはポーランド出身だが、アマチュア時代からアメリカのニューヨークを拠点に活動し、地域の大会を賑わしてきた。プロ転向は2009年10月で、これまでの20試合をすべてアメリカ国内で行ってきた。キャリアの途中で3年近いブランクをつくったり、力量の劣る相手との対戦が多かったりと数字どおりの評価はできなかったが、17年以降はガラリと方針転換。世界挑戦経験のあるアルツール・ズピルカ(ポーランド)、世界ランカーのイアゴ・キラッツェ(ジョージア)、元世界王者のチャールズ・マーティン(アメリカ)、世界挑戦経験者のジェラルド・ワシントン(アメリカ)とクリス・アレオーラ(アメリカ)と拳を交え、すべて勝者コールを聞いてきた。20戦全勝(15KO)の中身はなかなか濃いといえる。
 身長191センチ、リーチ193センチ、体重116キロ前後のぽっちゃり体型だが、とにかく手数が多くスタミナもある。前に出ながら距離を潰してワンツー、左右フック、アッパーを上下に打ち分けるなど攻撃は執拗だ。接近戦に持ち込んでしまうためサウスポーも苦にしない。打たれ強いタイプだが、もっと被弾を少なく抑えることが課題といえよう。
 一方のヘレニウスはプロデビューから2年後の2010年には世界15傑入りしていたほどだから息の長い選手といえる。その間、2度、3度と挫折も味わってきた。2016年4月にヨアン・デュオパ(フランス)に初黒星となる6回KO負け、1年半後には現WBC暫定王者のディリアン・ホワイト(ジャマイカ/イギリス)に12回判定負けを喫した。そして昨年7月のアメリカ初登場のリングではジェラルド・ワシントン(アメリカ)の右を浴びて8回KOで敗れた。11月の2回TKO勝ちに続き、これが再起第2戦となる。
 ヘレニウスは身長200センチ、リーチ201センチで、体重は106キロ~112キロと試合により幅がある。恵まれた体をアップライト(直立)に構え、左ジャブで牽制して右ストレートを打ち込む機会を狙うタイプだが、ずば抜けたパワーは感じられない。ディフェンスは甘く、上体を反らすスウェーで相手のパンチをかわすことが多い。
 体格で勝るヘレニウスは左ジャブと足をつかって距離をキープしたいところだが、ファイター型のコウナツキの攻めをどこまでしのげるか。ヘレニウスが早い段階で右を打ち込んでダメージを与えるか仕留めてしまわないと、コウナツキのペースに巻き込まれてしまう可能性が高い。WBA王座への挑戦権をかけた重要な一戦だが、コウナツキの連打が火を噴きそうだ。

ヘビー級トップ戦線の現状

WBA SC:アンソニー・ジョシュア(イギリス)
WBA   :マヌエル・チャー(レバノン/シリア)
WBA 暫定:トレバー・ブライアン(アメリカ)
WBC   :タイソン・フューリー(イギリス)
WBC 暫定:ディリアン・ホワイト(ジャマイカ/イギリス)
IBF   :アンソニー・ジョシュア(イギリス)
WBO   :アンソニー・ジョシュア(イギリス)

 アンソニー・ジョシュア(30=イギリス)が3団体の王座を保持し、WBC王者のデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)がKO防衛を続けている2年ほど前、両王者による英米対決が遠からず実現するのではないかと期待を集めたものだった。しかし、先延ばしになっている間にジョシュアは伏兵アンディ・ルイス(30=アメリカ)に7回TKOの不覚をとり、ワイルダーは一度引き分けたタイソン・フューリー(31=イギリス)との再戦(今年2月)で7回TKO負け。ふたりとも無敗レコードが途絶えてしまった。救いはジョシュアがルイスに雪辱して三つのベルトを取り戻したことか。いまはジョシュア対フューリーのカードが頂上対決に変わった。ただ、フューリーとワイルダーの第3戦も可能性も残っており、もう少し様子を見る必要がありそうだ。
 これにクルーザー級から殴り込みをかけたオレクサンダー・ウシク(33=ウクライナ)が、いつ、どのタイミングで絡むのか注目したい。
 一方、WBAは2017年10月から2年半近く試合をしていないマヌエル・チャー(35=レバノン/シリア)を王者のまま据え置いている。暫定王者のトレバー・ブライアン(30=アメリカ)も2018年11月の同王座獲得以後、活動実績がない。このふたりに対戦を課したが、興味をひかれるカードとはいえまい。また、裁判絡みとはいえ2014年7月から試合をしていないフレス・オケンド(46=プエルトリコ)を15位にランクしているのだからWBAの判断と運営に関しては理解に苦しむところが多々ある。
 こうしたなかホープの台頭もみられる。現時点での実績とランキングではアダム・コウナツキ(30=ポーランド)を筆頭に、14戦全勝(13KO)のダニエル・デュボア(22=イギリス)、12戦全勝(10KO)のエフェ・アジャバ(25=ナイジェリア)が急浮上してきている。このほか16年リオデジャネイロ五輪金メダリストでプロ転向後は7戦全勝(6KO)のトニー・ヨカ(27=フランス)、4月にデュボアと戦う予定のジョー・ジョイス(34=イギリス)らも頭角を現してきている。

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