27戦無敗の王者 vs 28戦全勝の24歳
13対8で挑戦者有利のオッズ

  • 2018/12/21

 18年6月にテリー・フラナガン(29=イギリス)の地元に乗り込んで12回判定勝ち、空位になっていたWBO世界スーパー・ライト級王座を獲得した「マイティ・モー」、モーリス・フッカー(29=アメリカ)の初防衛戦。28戦全勝(18KO)という戦績を誇る24歳のアレックス・サウセド(メキシコ/アメリカ)が相手だけに、王者にとっては厳しい試合が予想される。
 フッカーはアマチュアで92戦85勝7敗の戦績を残し、11年4月に4回引き分けでプロデビュー。以来、7年半に27戦24勝(16KO)3分のレコードを記録している。敗北はないもののブーイングを浴びるような際どい勝負も経験しており、数字ほどの安定感はない。それでも戴冠試合では敵地で競り勝っており、経験値を上げるとともに自信を増しているはずだ。
 身長180センチのフッカーは左ジャブを飛ばして相手を牽制し、距離を詰めながら左フックや右ストレートで攻めるパターンを持つ。
パンチがチョップ気味になる傾向があるが、切れはありそうだ。今回の相手、サウセドとはルーキー時代にテキサス州ダラスのジムでスパーリングをしたことがあり、また12年8月には同州アーリントンで行われたイベントに一緒に出場したこともある。このときはプロ6戦目のフッカーが2回KO勝ち、プロ5戦目のサウセドは4回判定勝ちだった。ふたりはそのころからの旧知の間柄だが、その分、互いに強いライバル意識を持っているようだ。なお、フッカーは16年夏、長身のビクトル・ポストル(34=ウクライナ)との試合を控えたテレンス・クロフォード(31=アメリカ)ともスパーリングをした経験を持っている。ちなみに、そのクロフォードはサウセドとは同じトップランク社傘下でもあり、またセミファイナルでエギディウス・カバラウスカス(30=リトアニア)対ロベルト・アリアザ(28=ニカラグア)のWBO挑戦者決定戦が行われるため、会場で観戦する予定だ。
 挑戦者のサウセドも身長178センチ、リーチ183センチと大柄だが、恵まれた体格に頼るボクシングではなく、気の強さを前面に出した好戦的な戦い方をするタイプといえる。ゲンナディ・ゴロフキンの指導者として知られるアベル・サンチェス・トレーナーに師事していることが影響しているのかもしれない。こちらも7年のプロ生活で28の白星を並べてきたが、その数字ほどの安定感はない。序盤に喫したダウンを挽回して勝った試合もあれば、直近のレニー・ザッパビーニャ(31=オーストラリア)戦ではKO負け寸前の大ピンチに陥っている。危ない橋を渡ってきた印象があり、それはフッカーと共通するものでもある。
 サウセドが住むオクラホマ州オクラホマ市での試合ということで、声援を背に挑戦者が積極的に攻めて出るものと思われる。フッカーは左ジャブを突きながら迎撃のタイミングを計ることになりそうだ。オッズは13対8で挑戦者のサウセド有利と出ているが、ともに防御に甘さがあり、序盤からスリリングな展開になるものと思われる。

スーパー・ライト級トップ戦線の現状

WBA   :キリル・レリク(ベラルーシ)
WBC   :ホセ・ラミレス(アメリカ)
WBC   :レジス・プログレイス(アメリカ)※ダイヤモンド王者
IBF   :イバン・バランチク(ロシア/ベラルーシ)
WBO   :モーリス・フッカー(アメリカ)

 17年8月にテレンス・クロフォード(31=アメリカ)が4団体の王座統一を果たしたが、その後は4本のベルトが再びバラバラになった。それどころかWBCではビジネス上の摩擦もあって暫定王座が設けられ、それが「ダイヤモンド王座」に変更されるなど迷走している印象さえ与えている。本来ならば優先的に団体内統一戦が行われるところだが、開催されている「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」に参戦している選手と不参加組に分かれているため、なかなか実現しないという事情がある。
 WBSSにはWBA王者のキリル・レリク(29=ベラルーシ)、WBCダイヤモンド王者のレジス・プログレイス(29=アメリカ)、10月に決定戦を制してIBF王者になったイバン・バランチク(25=ロシア/ベラルーシ)の3人が参戦している。準決勝ではレリク(25戦23勝19KO2敗)とプログレイス(23戦全勝19KO)が対戦する予定だ。もうひと組の準決勝ではバランチク(19戦全勝12KO)がジョシュ・テイラー(27=イギリス 14戦全勝12KO)を迎え撃つことになっている。勝者同士が決勝で拳を交えることになれば世界王者が3人に絞られるわけだが、そこまで辿り着くことができるかどうか。いずれにしても、この階級のトップ戦線が落ち着くには少々時間がかかりそうだ。
 WBSSとは別路線を行くWBC王者のホセ・ラミレス(26=アメリカ 23戦全勝16KO)とWBO王者のモーリス・フッカー(29=アメリカ 27戦24勝16KO3分)は、それぞれ防衛戦をこなしていくことになりそうだ。
 近い将来の王者候補としては、ライト級とスーパー・ライト級の両方でチャンスをうかがっている元3階級制覇王者、ホルヘ・リナレス(33=帝拳)がいる。ほかには12戦全勝(10KO)のマキシム・ダダシェフ(28=ロシア)、返り咲きを目指すビクトル・ポストル(34=ウクライナ)、フッカーに敗れたあとプログレイスにも判定負けを喫したテリー・フラナガン(29=イギリス)などが控えている。岡田博喜(29=角海老宝石)も挑戦のチャンスを待っている状態だ。

20戦全勝16KO vs 17戦全勝13KO
五輪2度出場のカバラウスカスに注目

 エギディウス・カバラウスカス(30=リトアニア)の持つNABF北米王座と、ロベルト・アリアザ(28=ニカラグア)の保持するWBOインターコンチネンタル王座がかかったウェルター級10回戦だが、それよりもWBO王座への挑戦権争奪戦としての意味合いの方が大きい試合といえる。どちらがテレンス・クロフォード(31=アメリカ)への挑戦権を手に入れるのか。
 カバラウスカスはアマチュア時代に08年北京大会、12年ロンドン大会と2度の五輪出場経験を持つ。2大会とも初戦で敗退したが、11年の世界選手権では3位に食い込んでいる。プロ転向に際してはトップランク社と契約し、13年3月にアメリカのカリフォルニア州カーソンでデビューした。以後、ワシル・ロマチェンコ(30=ウクライナ)らトップランク社のスター選手の前座に出場するなど5年半で20戦全勝(16KO)をマークしている。筋骨隆々の体は柔軟性に欠けるが、腕力はありそうだ。飛び込んでフック気味の右ストレートでチャンスを広げ、連打に持ち込むことが多い。この攻撃パターンがピタリとはまったのが17年9月のダビド・アバネシャン(ロシア)戦だ(6回TKO勝ち)。現在はWBO2位のほかWBA4位、WBC5位、IBF11位にランクされている。
 対するアリアザは「ディナミタ(ダイナマイト)」の異名を持つ強打者で、13KOのうち9度は3分以内で仕事を終わらせている。速戦即決型といっていいだろう。WBOインターコンチネンタル王座を獲得した試合(18年3月)では、右ストレートから左右をフォローし、わずか20秒でKO勝ちを収めている。世界的には無名だが、アメリカのリングは5度目となる。勝てばWBO8位から一気に上位進出となるだけにモチベーションは高いものがあるはずだ。
 ともに攻撃型とあって序盤からスリリングな展開になりそうだ。
カバラウスカスも3ラウンド以内のKO勝ちを10度マークしており、噛み合えば早い決着も考えられる。

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