元3階級制覇王者リナレスの再起戦
元世界ランカーを相手に存在感示せるか

  • 2018/09/21

 今年5月、ボクサーの強さ指標ともいえる「パウンド・フォー・パウンド」現役最強ともいわれるワシル・ロマチェンコ(30=ウクライナ)を相手に、10回TKOで敗れはしたものの6回にはダウンを奪うなど互角の戦いを展開したホルヘ・リナレス(33=帝拳)の再起戦。ロマチェンコ戦でWBA世界ライト級王座を失ったリナレスだが、トップ戦線の核のひとりとして存在感を示せるか。相手のアブネル・コット(31=プエルトリコ)は元世界ランカーだけに侮れないが、力の差を見せつけたいところだ。
 リナレスはフェザー級、スーパー・フェザー級、そしてライト級の3階級制覇を成し遂げており、今後は4階級制覇も視野に入れながら活動していくことになる。本人も「もしもライト級でロマチェンコとの再戦が実現しないのならばスーパー・ライト級で王座を狙う」と話している。17歳のときに大阪でプロデビューしてから16年、身長173センチ、リーチ175センチの体は分厚くなり、140ポンド(約63.5キロ)のスーパー・ライト級でも十分にやっていけそうな印象だ。どちらの階級を主戦場にするにしても、今回の再起戦でしっかり勝つことが大前提となる。
 リナレスはスピードのある左ジャブで切り込み、右ストレートから左右のフック、アッパー、さらには相手の打ち出しに合わせたカウンターなどを得意としている。プロ生活は16年になろうとしており、日本や故国ベネズエラのほかアルゼンチン、パナマ、韓国、メキシコ、イギリスなどで戦った経験を持っている。最近はアメリカがホームになっており、同国のリングに上がるのは今回が4試合連続10度目となる。戦績は48戦44勝(27KO)4敗。ロマチェンコ戦では敗れたもののダウンを奪ったうえ9回まで互角に戦っており、決して株を落としてはいない。スター選手の枠内に踏みとどまるためにもKO(TKO)か大差の判定勝ちがノルマといえるかもしれない。
 コットはその名のとおり、あの元4階級制覇王者ミゲール・コット(プエルトリコ)の血縁でもある。親同士がいとこというから、またいとこの関係になる。アマチュア時代には07年世界選手権に出場した実績を持っている。このときはフェザー級1回戦でロマチェンコに26対9のポイント負けを喫している。255戦235勝20敗のアマチュア戦績を残したあと09年4月にプロデビューし、9年間で26戦23勝(12KO)3敗のレコードを記録している。マニー・パッキャオ(フィリピン)対コット、コット対ユーリ・フォアマン(ベラルーシ/イスラエル)、ダニー・ガルシア(アメリカ)対アミール・カーン(イギリス)、サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)対オースティン・トラウト(アメリカ)など注目ファイトの前座に起用される機会が多かったことからもコットに対する期待度の大きさがうかがえる。しかし、のちに世界王者になるオマール・フィゲロア(アメリカ)に1回KO負け、フランシスコ・バルガス(メキシコ)に10回判定負け、さらに元フェザー級王者でのちにスーパー・フェザー級も制覇するハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)に5回KO負けを喫するなど、肝心なところで足踏みしてきた。
 身長は178センチ、リーチ180センチと大柄で、比較的高めに両ガードを上げた構えからワンツーで攻めるタイプだが、スピードやパワーなどは平均の域内といえる。リナレス同様、耐久力に課題を抱えている。
 スピード、パンチの切れ、テクニック、経験などで勝るリナレスが序盤から左ジャブで主導権を握ることができれば、そのまま突っ走る可能性が高いとみる。コットの攻防のパターンを読み切ると思われる中盤あたりにヤマが訪れるのではないだろうか。ただ、リナレスは決して打たれ強くはないだけに、コットの右ストレートには注意が必要だろう。

ライト級トップ戦線の現状

WBA SC :ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
WBC   :マイキー・ガルシア(アメリカ)
IBF   :マイキー・ガルシア(アメリカ)
WBO   :レイムンド・ベルトラン(メキシコ)

 ホルヘ・リナレス(33=帝拳)を10回TKOで下して3階級制覇を成し遂げたWBAスーパー王者のワシル・ロマチェンコ(30=ウクライナ)と、IBF王者だったロバート・イースター(27=アメリカ)との統一戦で圧勝した2団体王者のマイキー・ガルシア(30=アメリカ)が双璧といえる。体重が同一と仮定した最強ランキング「パウンド・フォー・パウンド」ではロマチェンコの方が上にランクされることが多いが、4階級制覇を達成している39戦全勝(30KO)のガルシアもトップ5以内に位置づけられることが多く、やはり高い評価を受けている。この両者の対決を望む声は多いが、ロマチェンコを擁するトップランク社とガルシアの間に確執があり、それが障壁になっている。
 このふたりに次ぐ評価を受けているのがリナレスだ。ロマチェンコには10回TKOで敗れたが、それまでの内容は互角に近く、底力が十分にあることを証明している。今回のアブネル・コット(31=プエルトリコ)戦後、ライト級に留まるのか、それともスーパー・ライト級に上げるのか注目される。
 IBFの指名挑戦権を持つリチャード・コメイ(31=ガーナ)はロバート・イースター(27=アメリカ)に敗れて世界王座を取り損ねたが、王者級の力があるとみられている。このほか元WBA王者のアンソニー・クロラ(31=イギリス)、3階級制覇を狙うサウスポーのハビエル・フォルトゥナ(29=ドミニカ共和国)、WBA2位のダウド・ヨルダン(インドネシア)らが挑戦の機会を狙っている。

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