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ニュース&コラム / NEWS & COLUMN

2016.07.12

【木村浩嗣コラム】ユーロ総括:カウンターが席捲し、ゴールは減り、そして大会はよりエキサイティングになった


【木村浩嗣コラム】ユーロ総括:カウンターが席捲し、ゴールは減り、そして大会はよりエキサイティングになった


◆接戦の末、劇的なクライマックスを迎える試合が増えた

守備的なサッカーが勝利すれば当然ゴール数は減少する。1試合当たりの得点は4年前が2.45(76得点/31試合)だったが、今回は2.12(108得点/51試合)と大きく下がった。とはいえ、ゴールが減ったから“大会が退屈だった”わけではない。むしろ手に汗握る接戦の末に劇的なクライマックスを迎えた試合は明らかに増えた。大会の幕を開けるフランスの決勝ゴールは89分、そして締めくくったポルトガルの決勝ゴールは109分だったのだ。

時間帯別の得点の分布を見ると76分以降のゴール数は、前大会が全体の21%(76ゴール中16ゴール)だったのに対し、今大会は28%(108ゴール中30ゴール)と大きく増えた。増加の理由は守り合いの接戦が多かったことくらいしか思い浮かばないが、いずれにせよ大会をエキサイティングなものにしたのは間違いない。

サプライズも多かった。ウェールズがベスト4に、アイスランドがベスト8に入ると予想した人はほとんどいなかったのではないか。小国の躍進はもちろん彼らのメリットであり、サプライズが起きやすい僅差で得点の少ない試合が続いた証拠でもあるのだが、ウェールズの方は運に恵まれた面もある。彼らが、ドイツやイタリア、スペイン、フランスのいた決勝トーナメントの“山”に入っていたら、果たして大躍進はあっただろうか。

決勝戦を頂点とするトーナメントの2つの山がこれだけ対照的だった大会もなかったろう。フランス側には、ドイツ、イタリア、スペイン、イングランドと5つの優勝経験国が固まり星の潰し合いを演じたのに対して、ポルトガル側に優勝経験国はゼロ。強豪国と一度も当たっていないポルトガルの決勝進出には疑問の声も上がっていたが、優勝経験国との初めての対戦(フランス戦)で勝利し、優勝してしまうのだからサッカーはわからない。

その決勝は、スペインでは「クリスティアーノ・ロナウドとグリーズマンの一騎打ち」と呼ばれていたが、クリスティアーノ・ロナウドは前半早々に負傷退場、グリーズマンも輝かずヒーローになり損ねた。6ゴールのグリーズマンはチームが優勝していれば、祖国の英雄となりユーロ史上に名を残していたに違いないのだが……。


【木村浩嗣コラム】ユーロ総括:カウンターが席捲し、ゴールは減り、そして大会はよりエキサイティングになった


◆参加国が増えて、大会は成功に終わった

大会を象徴する選手は誰だったろう? 大車輪の活躍でチームに貢献したという点ではグリーズマンとベイルだろうか。ベイルはカウンターの起点からフィニッシュ(3ゴール)までウェールズの攻撃すべてだった、と言っていい。ロナウドも3ゴールを挙げているが、決勝トーナメントでのゴールは1つだけ(「ロナウドとベイルの戦い」と呼ばれたウェールズ戦)で“チームを優勝に導いた”とは言えないだろう。

いくつかのスターが輝いては消えた。スペインのイニエスタ、スイスのシャチリ 、フランスのパイェとポグバ、イングランドのルーニー、ドイツのドラクスラー、ポーランドのクリホヴィアク、クロアチアのモドリッチ、ベルギーのアザール、イタリアのデ・ロッシ、ポルトガルのレナト・サンチェス……。だが、短期決戦ゆえにチームの結果が、個人のパフォーマンスの印象を決めてしまう。ポルトガルを優勝に導く得点を挙げたエデルは祖国の英雄にはなるだろうが、この大会を象徴する選手とは言えないだろう。

ジャッジの質は高かった。レッドカード3枚は全大会と同じだが、試合数が31から51に増加したので約4割減。イエローカードの方は1試合当たり約4枚と大差なかった。前大会ではウクライナのイングランド戦でのゴールが取り消されて大問題となったが、今大会からゴールラインテクノロジーが導入されたせいで、そんな勝敗に直結するような重大なミスジャッジは1つもなかった。問題となりがちなオフサイドの判定についてもUEFAによると的中率は90%台半ばという高率だったようだ。

今大会から改正されたルールの1つ、延長戦での4人目の交代枠については1度も使われなかったものの、決勝戦でポルトガルが延長戦濃厚だったのに90分のうちに3人の交代枠を使い切るなど早めの交代となって表れていた。

こうして見ていくと、24カ国が参加した初の大会は少なくともグラウンド上では成功だったのではないか。唯一マイナス点を挙げるとすればグラウンド外、各地で起きたフーリガンの騒動だろうか。

Text by 木村浩嗣
Photo by Getty Images



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