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例えばこんな作品!

時は2001年、テッドは親友ジョンとマンハッタンで買い物を楽しんでいた。すると、頭上で突然の大爆発!

そう、二人は同時多発テロに遭遇したのだ。当時既に全米の人気を攫っていたテッドは、虚栄心から慰問団を志願、中東へと旅立った。兵士たちの心を癒そうとするテッド。しかし、過酷な戦場で傷ついた兵士達にテッドの声は届かない…彼は決意を新たに最前線へソルジャーとしての派遣を志願した。念願叶ったテッドに課せられた任務は…「自走式ぬいぐるみ型偵察機」数々の功績をあげるテッド。
だがある日、体調の異変に気付いたテッドは、そこで恐ろしい事実を知ってしまう!

テッドの体内には自爆用爆弾が仕掛けられていたのだ。『畜生!コレじゃNYを襲った奴らと一緒じゃないか…』除隊した彼は手当たり次第に女を抱き、酒とドラッグに溺れていった。
戦場で垣間見た人間の本性…悪夢から逃れる為だった。

やがて死を決意したテッドはラスベガスへ向かう。奇跡のぬいぐるみちゃんには「虚飾の地」ベガスこそが死地に相応しく思えた。

だが、彼はそこで一人の女と出会う。娼婦のジェニーだった。人生の路地裏を彷徨う二人は運命の糸に導かれるようにして恋に落ちた。その夜、瀟洒なバーに2人の姿があった。テッドに目配せすると、ステージのバンドが「すきやきソング(上を向いて歩こう)」を奏で始めた。ポッケから結婚指輪を取り出したテッドにジェニーは語りかけた。『あなたとなら奇跡を起こせそう…』凍りつくテッド。やおら立ち上がったテッドはマイクを握った。『上を向ぅいてシゴこぉ~おう。涙が毀れないよぉ~に』テッドの瞳が涙に揺れていた。

シャンパングラスのコースターにペンを走らせたテッドはジェニーを残してバーを後にした。そこには【奇跡が人をダメにする】と書かれていた。

その夜、広大な闇に覆われた砂漠を歩くクマちゃんがいた。『一人ボッキの夜ぅ~』その背中に、もう迷いはなかった。