原作紹介
日本経済新聞に連載された時代ミステリー小説。江戸城内に居座る将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛と、下級藩士・加倉井隼人との交情を描く。
浅田次郎(あさだじろう)
1951年生まれ。東京都出身。「鉄道員(ぽっぽや)」で1997年に直木賞受賞。以降、数々の文学賞に輝く。現代小説から歴史小説まで幅広く手掛ける。
「黒書院の六兵衛」はふしぎな小説です。ある晩、江戸城中にじっと座りこむ侍の夢を見て、そのままを小説にしました。もともとが夢の啓示なので一貫した物語性はないのですが…
監督: |
李闘士男 (『神様はバリにいる』『ボックス!』) コメント:「黒書院の六兵衛」の連続ドラマでの映像化について、お気持ちや意気込み この「黒書院の六兵衛」という作品について浅田先生から初めてお聞きした時は、「なんてけったいな本なんだ!」と思ったのが… |
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脚本: | 牧野圭祐 (「新参者」) |
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音楽: | coba |
チーフプロデューサー: | 武田吉孝 |
製作著作: | WOWOW |
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制作プロダクション: | リーライダーす |
制作協力: | セディックドゥ / 東映京都撮影所 |
企画協力: | 文藝春秋 |
連続ドラマWには初出演となりますが、少しでもこの作品の力になれるように、その役に自分の魂を全て捧ごうと思いました。
でも台本を見て、吉川さん演じる六兵衛が喋らない分だけ自分に膨大な台詞が降り掛かってきていることを知り、これは大変なものを引き受けてしまったと思いました。
実際に演じてみて、自分としては自らを削ぎ落とす気持ちで毎シーン演じているので、それが出ていれば嬉しいです。ただ、多いときには台本10ページ分くらいのセリフがあるので、まるで受験生のように苦労しています。
吉川さんとはバッテリーを組んでいるつもりで、キャッチャーの役目の自分は吉川さんのわずかな変化に気付き適切なサインが出せるように、それと同時に六兵衛を不思議がりまた感動しながら、視聴者と同じ目線で演じようと思っています。
最初はどこか頼り無さげだった加倉井が、六兵衛と接することによってどんな影響を受けどう成長してゆくかをぜひ見守っていただき、最後には「日本っていいな」と思って貰えたら嬉しいです。
「黒書院の六兵衛」はふしぎな小説です。ある晩、江戸城中にじっと座りこむ侍の夢を見て、そのままを小説にしました。もともとが夢の啓示なので一貫した物語性はないのですが、幸い新聞連載でしたから、じっくりと書きながらだんだん面白い話になっていきました。李闘士男監督とお会いしたのは、その連載がまだ終わらぬころだったでしょうか。ご一緒したロケバスの中で私がストーリーを語り、李監督が興味を示されて、突然映像化の話がまとまりました。これもやはりふしぎなドラマ化の経緯ですね。主役が吉川晃司さんと聞いたときは、なるほどと思いました。所作だけで表現をするというのはとても難しいことで、そうした役者さんはめったにいないでしょう。「黒書院の六兵衛」は、スタッフやキャストや視聴者のみなさんの、人生を変えるふしぎなドラマになるような気がします。
「黒書院の六兵衛」の連続ドラマでの映像化について、お気持ちや意気込み
この「黒書院の六兵衛」という作品について浅田先生から初めてお聞きした時は、「なんてけったいな本なんだ!」と思ったのが正直なところです。主人公が全く喋らない、一体何をしているのかも分からないということは、映像化にあたっては非常に難しく手強い題材だと感じましたし、撮影中の今でもその思いは変わりません。しかし製作過程において、江戸城という“伏魔殿”にしかけられたミステリーであり、かつ幕末から明治という時代を生きた男が貫き通した「志」の物語でもあり、ここにエンタメ性とテーマ性とが見事に融合されていることに改めて気付かされました。“武士道”や“国を護る”といった堅固なテーマを損なうことなく、これと同時に、全6話を通じて六兵衛の魅力とミステリアスさも引き出して、視聴者のみなさんに楽しんでいただける渾身の幕末エンターテインメントをお届けします。
原作、キャスト(吉川晃司さん、上地雄輔さん)、「連続ドラマW」初監督に対する想い
WOWOWのオリジナルドラマは“大人が観るドラマ”というイメージで、目の肥えた視聴者に向けたエンターテインメントをどう作るか、またそれにトライできるというのは自分にとって大きなチャレンジであり、期するところがあります。浅田次郎先生からこの本を託されてから5年、ようやく形にすることができる日を迎えております。六兵衛には吉川晃司さん、加倉井には上地雄輔さんを迎え、原作読者の方にとっては意外なキャスティングであったかもしれませんが、実際、吉川さん演じる六兵衛は言葉を発さない謎の男ながらその背中や佇まいで多くを語り、上地さん演じる加倉井は六兵衛と関わることで人間として成長してゆく姿を、様々な表情を見せながら演じてくれており、作品をご覧いただきましたらきっと、お楽しみいただけると確信しています。
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初回 | 初回放送 |
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終 | 最終回 |
生 | 生放送 |
5.1 | 5.1chサラウンド放送 |
二カ国語版 | 二カ国語版放送 |
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吹替版 | 吹替版放送 |
字幕版 | 字幕版放送 |
字 | 字幕放送 |
無料 | ノンスクランブル(無料放送) |
PG-12指定 | 2009年4月以前に映倫審査を受けた作品で、PG-12指定(12歳未満は保護者同伴が望ましい)されたもの |
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PG12指定 | 劇場公開時、PG12指定(小学生以下は助言・指導が必要)されたもの |
R-15指定 | 2009年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R-15指定(15歳未満鑑賞不可)されたもの |
R-15指定相当 | R-15指定に相当する場面があると思われるもの |
R15+指定 | 劇場公開時、R15+指定(15歳以上鑑賞可)されたもの |
R15+指定相当 | R15+指定に相当する場面があると思われるもの |
R指定 | 1998年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R指定(一般映画制限付き)とされたもの |
コメント:吉川晃司(的矢六兵衛役)
WOWOW連続ドラマW初のご出演についての意気込み
連続ドラマWは良質なモノづくりをしているイメージで楽しみにしていましたが、実際やってみると結構コキ使われんだな、って思いました(笑)。今回主演を務めますが、普段の音楽活動においてもフロントマンとしてトータルプロデュースをする立場と考えれば、役回りに大きな違いはないし、むしろ余計な力を入れすぎないように心がけています。
浅田次郎さんの原作や、脚本を読まれた際の感想
何百年と続いた武士の魂や覚悟というものを、この不動無言の的矢六兵衛という特異なキャラクターに背負わせた。その切り口、発想が非常に面白いと思いました。一方で、この原作の映像化は非常に難しいのではないかとも感じましたが、今回の脚本は本当に面白いものになっていると思います。
実際に現場で演じてみての感想
ステージでも演技でも普段は動き回っている自分が、今回はセリフもなく動きも最低限。辛抱と受け身の極みをやる。これは大きな賭けだと思いました。一方で、的矢六兵衛の所作を身につけるために採り入れ日夜稽古に励んでいる弓馬術礼法小笠原流の極限まで無駄を削ぎ落としたしなやかな動きと求道者のような姿勢、これが役作りにおいても、撮影中の集中力やモチベーションを保つことにおいても、非常に重要な存在となっています。芝居については、相方となる上地くんの苦労も相当なものだと思います。なにせ、喋らない自分の分までセリフを背負わせているので。もはや落語の域ですね。心の中で常に旗を振って感謝応援しています。
この映像化を通じて届けたい想いや、視聴者の皆様へのメッセージ
「武士道」というものを、動く絵にするとこうなる。それを楽しんで観て頂ければと思います。