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イントロダクション

母親の愛人と結婚。不倫、殺人、そして焼身自殺?彼女はなぜ、その道を歩んだのか。直木賞作家・桜木紫乃作品、初の映像化。衝撃の新・官能派ミステリー。

直木賞作家・桜木紫乃のミステリー小説『硝子の葦(がらすのあし)』をドラマ化。桜木作品の映像化は今回が初めてとなる。エロスに対し独自の視点から綴られる作風が多くの女性の支持を得ている桜木。本作も女性の業と情念から生まれる犯罪を性愛シーンを絡めながら巧みに描いている。桜木の実家が過去に経営していた釧路のラブホテルを思わせる「ホテルローヤル」が物語の中心だ。

監督は、映画『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』など、人の「再生」を描いた作品で高い評価を得ている三島有紀子。脚本は「恋愛ニート~忘れた恋のはじめ方~」等で知られる永田優子。女性クリエーター陣によって桜木の世界がどう具現化されていくか、大きな見どころのひとつだ。主演はNHK連続テレビ小説「マッサン」における敵役の演技が話題を呼んだ相武紗季。夫は実母の元愛人で、元雇用主とも不倫関係にあり、殺人事件を起こした上、焼身自殺を図る…というあまりに複雑な境遇のヒロインをどのように演じるのか。今回、相武は官能的なシーンにもひるむことなく臨む。女優・相武紗季のこれまでのイメージを覆す新たな挑戦にも注目だ。

ストーリー

湿原を遠くに臨むラブホテル「ホテルローヤル」のオーナーの妻・幸田節子(相武紗季)は、親子ほど年齢が離れた夫・喜一郎(奥田瑛二)と朝食をとっていた。節子の趣味は短歌。喜一郎は自らの勧めで節子が出版した歌集「硝子の葦」に収録されたお気に入りの歌を一首口ずさむ。その歌には、節子の虚無感と退屈、一方で心の奥底に流れる激情がすべて込められているように喜一郎は感じていた。

その日の午後、不倫相手の顧問税理士・澤木昌弘(小澤征悦)とベッドをともにしていた節子のもとに、警察から喜一郎が運転する車が事故に遭ったという知らせが届く。医師によると、脳の損傷がひどく意識が回復する見込みはないという。そこへ実母・藤島律子(多岐川裕美)がやってきた。奔放な性格の律子は実は喜一郎の元愛人。幼少期に虐待をうけて育った節子は律子を激しく憎悪している。その場で律子から罵声を浴びせられた節子の中でずっと抑え込まれてきた闇が溢れ始めた…