個人か? 組織か? 体裁か? 正義か? 県警を舞台に繰り広げられる、男たちの熾烈な権力闘争劇。
県警という閉じられた世界の権力闘争と心理戦が一層の緊張感を際立たせる本作は、「半落ち」のベストセラー作家・横山秀夫の同名小説が原作。登場人物の心情と背景を、水谷俊之監督が巧みな心理描写であぶり出しています。物語に更なる深みを与えたのは上川隆也ら当代の演技派たち。絡み合う人間模様、息詰まる駆け引き、争いの果てに浮かび上がる驚愕の真実とは?息を呑む圧倒的なスリルと緊迫感をお楽しみください。
ストーリー
うずまく野心、利害、保身。すべては警務課長の失踪から始まった…。
1995年1月17日。阪神・淡路大震災の日、某県警察署でも事件が。警務課長の不破(西村雅彦)が消えたと妻の静江(余貴美子)から上司の冬木(上川隆也)に連絡があったのだ。県警最高幹部の6人が捜索の算段をする中、叩き上げの藤巻(國村隼)は、エリートの冬木より先に真相をつかもうと躍起になる。出世、退職後の天下り先など6人の思惑が絡み合う中、不破の失踪は思いがけない方向へ転がり始める…。